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人類の月面着陸はあったんだ論 と学会著 を読む [アポロ疑惑]

と学会の本ばかり取り上げていますが、別に他意はありません。(笑)

人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート








この本は、副島隆彦氏の『人類の月面着陸はなかったろう論』に対する反論の書として書かれたものです。(この本は2005年のトンデモ本大賞を受賞しました)

人類の月面着陸は無かったろう論








副島氏の本は、主張内容はともかく、その文章表現がちょっといただけないな~という印象を受けました。

月面着陸はなかったろう論の代表的なポイントは、以下の6点です。
① 大気がないはずの月面で、旗がはためいているのはおかしい!
② 月面で撮ったという写真に星が写っていない!
③ 宇宙飛行士が月に行く途中で浴びる放射線に耐えられたわけがない!
④ 月面の砂ぼこりの立ち方がヘン!
⑤ 超高温の月で宇宙飛行士が生きていられるわかがない!
⑥ 写真の光の具合と影の具合がヘン!

本書では、これらのポイントに関して逐一反論をしています。でも、いつもと学会が攻撃するように「科学的でない」という視点でみるとどうなのでしょうか? 細かい議論は書きませんが、大筋の点で違和感がありました。

「アポロが月に着陸した論」は米国のNASAが発表した資料、TV放送、公開された写真で主張されているだけで、科学的に検証されていない仮説ではありませんか? TV放送、写真にしてもマスコミ各社は実際に月に行って検証できていませんので、NASAの発表を鵜呑みにするしかありません。この仮説を検証するには、NASA以外の第三者が実際に月面に着陸してアポロ11号以降のロケットが着陸した地点を検証して、当時公表されたデータと比較調査をする必要があると思います。それはまだできていませんよね?

月着陸から40年も経っているのにスペースシャトルが何度も地球の周りを回ってよく分からない実験をしたりしている。そして、月面の画像情報はもっぱら日本の「かぐや」など無人衛星から得られたものです。最近、40年ぶりに月面に残るアポロ11号の残骸が撮影されたといろいろなメディアで報じられました。
みなさんもこの写真をご覧になったと思いますが、この写真を見て納得されましたか?
こういう中途半端なことをするからまた、変な誤解を招くのだと思います。今の画像技術を使えば、このような画像を簡単に作ることができますし、本当にこれまで公開された着陸地点の画像だと言えるのでしょうか? 少なくとも当時発表された着陸地点の写真とは全く違う場所の写真に見えます。この写真をアポロ11号の残骸だというのは、「ほら、そこに霊が写っているでしょ!」という心霊写真にハマっている人を笑えないレベルではないでしょうか?
少なくとも月には、人間が何の問題もなく行けることを各国が証明すれば、誰も異論は唱えないでしょう。米国でも取りあえずスペースシャトルが月の周りで実験をしたりすれば少しは説得力を増すと思います。

ですから、と学会が科学的に検証されていない仮説を擁護するのは、これまでの他の本を攻撃してきたと学会の主張と矛盾すると思います。

私自身は、中立の立場を取りますがそれでもいろいろな疑問はあります。
・超高温、超低温という寒暖差の激しい月面でハッセルブラッドのカメラが普通に使用できたのか? フィルムがそのような温度差に耐えられたのか?
 (乗組員は厳重な宇宙服で守られていたが、カメラはそのまま使ったようです。直射日光が連続して当たらないように訓練したそうですが、その程度で大丈夫なのでしょうか?)
・月との往復、月面上でフィルムは放射線の影響を受けなかったのか?
・公開された写真を見ても月面着陸の逆噴射の跡は見当たらない。
・月面に降下時に着陸に適した場所を探すためにアームストロング船長が手動に切り替えてようやく着陸した。最終的には燃料が残り20数秒程度しか残っていなかったと言われているが、じゃあ月面から発射する燃料はどうしたのか?

これは本書にも書かれていますが、さらに考慮すべき点は、当時のソ連との冷戦時代のまっただ中であった、ということです。この点は重要で、第一点は、このような冷戦時代の中で米国のNASAの発表を何の疑いもなく信用して良いのか、ということです。先の湾岸戦争などにおいてもマスコミなどの情報操作はあったようですから、NASAの言わば「大本営発表」をそのまま信じることには抵抗があります。
第二点は、米国としては全世界注目の中で宇宙飛行士の死亡などを含めて失敗は絶対に許されなかった状況であったことです。ですから、技術的には可能であったけれど、失敗のリスクを考えると着陸しなかった、ということも当然として重要な選択肢の一つだったと思います。

いずれにしても、これは科学技術の話ですから、第三者による客観的な追跡調査によって検証されるまで仮説としておくしかない問題だと思います。

そんなわけで、現状での私の意見は、
「アポロが月に着陸した論」は「梶原一騎ワールド」である、です。(笑)
どちらも本当かどうかは関係者以外分からないが、多くの人に夢と希望を与えました。

私達は、格闘技関連の梶原一騎氏のマンガでの「もしこれに関して疑いをもたれるのであれば、●●を確認してみればよい」という自信たっぷりのコメントですっかり本気にしていました。その●●の理由はそこに書かれているものとは違うのだけれど...。(^^)
また、星一徹が息子の飛雄馬に坂本龍馬の言葉として「男なら、死ぬ時は、たとえドブの中でも、前のめりに死ね」と語った事など、少年時代の私達の心をどれだけ支えたか分かりません。とにかく、梶原一騎ワールドは真偽などのレベルを遥かに超えたレベルで私達の人生に良い影響を与えてくれたのです。
アポロの月着陸に関しても、世界中に「ケネディーの意思から始まった。トップダウンが重要」、「目標を持って頑張れば、不可能と思えることも達成できる」というメッセージを与えてくれました。この事で、自分の仕事や人生を変えたり頑張ることができた人たちは世界中にたくさんいることでしょう。その意味では、アポロの月着陸はあった、なかったの論争とは別の次元で私たちに多くの素晴らしいものを与えてくれた、と私は考えています。




このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1


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