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弁護士なしの素人が専門家に勝った 裁判裏日記 ヨシダトシミ著 を読む [裁判に関して]

夫婦で脱サラして起業した主婦が、TVでおなじみの大手消費者金融から借金をして多重債務となり、返済に追われる毎日が続いていました。しかし、一冊の本を読んで、自分たちが法定金利以上の返済をしていたことが分かり、弁護士を付けずに一人で11社の消費者金融会社と裁判を闘って勝ち抜いたという内容です。これは多くの人に是非読んで欲しい一冊です。
弁護士なしの素人が専門家に勝った裁判裏日記 (成美文庫 よ- 7-1)








この本は、普通の主婦が書いたものですから非常に読みやすく、私たちと同じ目線で闘った裁判が面白く書かれています。(当然、本人は必死だったでしょうが...)しかしこの本には非常に重要なことが書かれており、下手な専門書を読むよりもずっと裁判に関して知ることができます。このような本を読むと、やっぱり本は内容が重要だよな...というあたり前の考えに行き着きます。

筆者は、11社との裁判を通して、「法曹界はおかしい」、「裁判官も弁護士も一般の感覚からずれている」と結論づけています。当初は、「裁判はいつも公平で正しいはず」、「正義が勝つところが裁判だ」と思っていましたが、裁判官や弁護士から、
・裁判というのは先に判決ありきなんですよ
・和解するなら請求した金額の80%くらいが常識
・最高裁にもっていっても万が一にも勝てるはずがない
・裁判を10回やっていたら、1回は変な判決に当たるもの
と言われ、愕然としたようです。
また、弁護士に関しても
・弁護士は司法試験に合格したのだからすごく頭がいい
・弁護士は正義の味方だから間違ったことはしない
・弁護士もつけずに素人が裁判で太刀打ちできるはずない
と思っていたが全然そんなことはない、と言っています。さらに相手弁護士の発言を聞いて「裁判って、こんな嘘をついていいのか...」とも思ったそうです。

かく言う私も会社で6年ほど裁判(米国訴訟がほとんどですが)に関わってきました。私も最初は裁判に関しては、恥ずかしながら、「裁判は真実を判断するもの」、「裁判所の判断は絶対」などと考えていました。(本当に恥ずかしいですが...(笑))
私が日本の裁判に関わった一番最初の打ち合わせで、高名な弁護士から「まあ~、裁判はやってみなければ分からネエからな~」とベランメエ調で言われて、「裁判は厳正なものである」、「弁護士は論理的で理路整然と話す」といった幻想がぶっ飛んだ記憶があります。(^^)

最近では、島田紳助の「行列のできる法律相談所」などの番組もありますので、弁護士に対する過度な幻想はないと思いますが、5,6年前はそんなことは考えもしませんでした。ちなみに、私は「なんでも鑑定団」で鑑定家達のアヤシサ、「行列のできる法律相談所」で弁護士のいい加減さを明らかにした島田紳助の功績をとても評価しています。他の司会者では、あそこまで本質的な部分に突っ込めなかったと思います。

ですので、本著に書いてあることはとても共感が持てますし、「うんうん」、「そうそう」、と頷きながら読んでしまいました。さらに、
・提出する書類は鉛筆の殴り書きで書いた
・裁判所からの通知を配達証明付き郵便ではなくFaxにしてくれと裁判所に頼みOKをもらう
・こちらから裁判所に送る場合も配達証明付き郵便ではなく普通郵便で送って裁判所に電話で確認する
などということも書かれており、「何だ、高い金払って弁護士に頼む必要ないじゃん」と思うのは私だけでしょか?

また、裁判の日程調整で弁護士は、「差し支え」という言葉をよく使います。
<使用例>
裁判長   :●月●日はいかがですか?
被告弁護人:お受けできます。
原告弁護人:差し支えです
裁判官   :それでは、●月×日はどうですか?
被告弁護人:差し支え
原告弁護人:差し支えです
通常の会話では、「もし、差し支えなければ」という言い方以外はほとんど使いませんが、法曹用語で「スケジュールが埋まっている」ことを言うのだそうです。普通に、「その日はダメです」と言えば良いのにと思いますが...。このようなところにも法曹界の排他性を感じるのは私だけでしょうか?

周防監督の「それでもボクはやっていない」の中の裁判シーンで、役所広司演じる弁護士が、「差し支え」を使っていて思わずニンマリとしてしまいました。これ以外の点でもこの映画の裁判シーンは非常にリアルで周防監督のこだわりを感じました。もしまだ見ていなければ是非ご覧下さい。

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コメント 2

tihito

これから名誉棄損裁判で訴状を待つ身です。教師のW不倫にコメントしたら
裁判ざたになってしまいました。
で弁護士のところに2度相談に行きました。30分で話もろくろく聞いてくれず
次の客を待っていました。自分の裁判で弁護士を頼んだところで双方の弁護士が適当に和解に持ち込むだけなのはわかりきっていますので賠償金プラス
弁護士費用ではたまりませんので自分で頑張ってみようと思います。
裁判官も運で変な人にあたったらという心配はありますがおっしゃるとおり
変な人がいっぱいというのはよくわかります。
相続のとき相談に行った弁護士ももしあのまま言うとおりにしていたらとんでもない目にあっていたと思います。自分で判断したので助かりました。
事例はちがいますが読んでみたいと思いました。
by tihito (2012-07-20 18:01) 

Simple

コメントありがとうございます。
これから訴訟ですか、それは大変ですね。
私も今月の初めまでは訴訟になるかと思って心の準備をしていましたが、何とか回避できたようです。
私は仕事でも訴訟にかかわっているので、別に訴訟は怖くはないですが、余計な時間とお金を取られるのがいやですよね。
私もこの本を読んで、訴訟になったら自分でやろうと思っていました。弁護士は優秀な人はとても優秀ですが、そんな人は一握りだと思います。優秀でもない人に大事なお金は渡したくないですよね。
大変だと思いますが、頑張って下さい。
この本は参考になると思います。
by Simple (2012-07-20 22:50) 

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