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成功法則はトンデモか? 「成功法則は科学的に証明できるのか?」奥健夫著 を読む [脳に関して]


成功法則は科学的に証明できるのか?
成功法則を科学する本です。

このような本を読む時は、作者のプロフィールが重要ですよね。(^^)
奥先生の経歴です。

滋賀県立大学工学部研究科材料科学専攻・教授。
東北大学大学院原子核工学専攻修了(工学博士)後、京都大学大学院材料工学専攻・助手、スウェーデン・ルンド大学国立高分解能電子顕微鏡センター・博士研究員、大阪大学産業科学研究所・助教授、英国ケンブリッジ大学キャンベルディッシュ研究所・客員研究員などを経て現在に至る。
現在も新しい物質の原子配列を電子顕微鏡で観察する仕事を行っているそうです。

このブログでも成功法則に関する本をいくつか紹介していますが、私も基本的には成功法則は正しいと思っています。
でも、そんな成功法則なんてあるわけない、と思っている方も多いと思います。
なぜ、なかなか信じられないのでしょうか。
多くの人は、現代科学を信じやすいと思います。学校で教わったことは、その通りだと思っているのですね。
そしてそれ以外のことは、あまり信じようとしません。
でも、現代科学は完全ではありません。わかっていることはごく一部なのです。

そうなんです。みんな学校で習ったことはすべて正しいと思っているかも知れませんが、新しい理論が出てきて否定されていることも多いのです。そして、現代の科学でもわからないことはたくさんあります。
例えば、この本でも書かれていますが、宇宙の全エネルギーのうち私たちが知っているのは、わずか4.6%であるということです。つまり残りの95%以上は私たちの知らない未知のエネルギーなのです。(そのうち23%は「ダークマター」と呼ばれる未知の粒子、72%が「ダークエネルギー」と呼ばれるまったく未知のエネルギー)

そして、奥先生は生命の発生と心の誕生に関して疑問を提起します。
人間のDNAの中の原子配列も、すべて明らかになりました。もうそこまで生命科学は進んできているのです。 しかし、ここまできて、はたと立ち止まってしまいます。原子が集まって、生命ができるということ。 さらにもっと原子が集まって、心が生れるということ。物理学から見ると、あまりにも不思議すぎるのですね。 なぜ、原子が自然に集まって、生命や心が生れるのでしょう。物理学から見たら、「奇跡的」な出来事です。
わかりやすく言うと、地面の土が勝手に動き出して、100階建てのビルがひとりでに出来上がるようなものなのです。信じられないことですね・・・・。
確かに人間は原子の集まりなのでしょうが、原子を集めれば人間ができるわけではないことは確かです。そして生命が生まれれば「心」が生まれるというのも確かに飛躍があります。

そして、現代科学の最先端を行っているはずのノーベル賞受賞者の多くは最終的に「心と宇宙」の問題に行きつく人が多いとのことです。
最近私は、ケンブリッジ大学キャンベルディッシュ研究所で研究する機会を与えられました。このキャンベルディッシュ研究所は、3階建ての本当に小さな研究所なのですが、今までに29人のノーベル賞を出しています。(中略) そこで机を並べて、毎日私を指導してくれたのは、ブライアン・ジョセフソン教授です。 彼は超電導の量子論研究により、33歳の若さでノーベル物理学賞を受賞しました。そして量子論を深く研究し、生命・心との関係にまで踏み込むようになりました。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、エネルギーと光と物質の関係に関する現代科学での解釈は以下の通りです。

・エネルギーや光は物質に変換できる ( E=mc2乗 「相対性理論」)
・宇宙で一番強い光はガンマ線バースト
・大きなエネルギーを持つ光は、光のままでいることはできずに物質化する
(10の25乗J/mm3乗の高いエネルギー密度があればエネルギーが物質化する)

これより、「心のエネルギー」と物理学のエネルギーが同じものであれば、「心のエネルギー」密度を高めると物質化できる可能性を示唆します。この本では、このように「成功法則」に関して物理学的な解釈を行っています。
また、現代科学では、科学では心は解明されておらず、ブラックボックスとして取り扱われているそうです。
心に関しては、現状以下のようなアプローチがあります。
1.心理学的アプローチ:心と行動を科学的に調べる
2.認知科学のアプローチ:心を情報処理の観点から研究する
3.神経科学的なアプローチ:分子レベルで脳細胞の変化を見る
4.量子脳理論のアプローチ:脳細胞の原子に量子力学をあてはめて心を調べる

最後の量子脳理論では、脳細胞の中で水分子がコヒーレントになり特殊な光が出ており、このコヒーレントな光の集合体が「心の正体」か? という議論もされているようです。
また、この量子論には「観測問題」と呼ばれるブラックボックスがあり、物理学の世界に「意識や心」が入ってきたと言われています。
観測問題とは、「誰かが観測を行わなければ、私たちの世界のようなはっきりとした物質世界は現れない」というものです。つまり、誰かが見なければぼんやりとした量子状態のままであり、観測して初めて物質世界となる、というものです。
たとえば、太陽を世界中の誰も見ていなければ、ぼんやりとした塊であり、誰かが見た瞬間に私たちが知っている太陽の形になる、ということなのでちょっと信じられないような話ですが、これが最先端の科学の結論なのです。

いよいよ成功法則に関する内容です。
1.イメージの法則
・すべては心の中のイメージからはじまる
・心の中に描くイメージが重要 ⇒ エネルギーが密度が高ければ物質化しやすくなる
・あなたのいる環境は生れてから今までのあなたのイメージの総決算
⇒ あなたの心のエネルギーが物質化、現実化したもの

2.焦点の法則
・心が一点に集中すると現実化する
・一点集中がエネルギーの密度を高める

3.必然の法則 ⇒ 因果律、原因と結果の法則
・自分が起こした心の波は正確に自分に返ってくる
⇒ 自分が忘れていても、時間がかかっても必ず返ってくる
・現代物理学でも因果律は基本法則 ⇒ あることを行えば必ずそれに対応した結果が生じる
( 海に石を投げると海は無限の広さではないのでその波紋は必ず波の反射として返ってくる)

4.共鳴の法則
・同じ心の波は集まりやすくさらに強く共鳴する
・自分の心の中のイメージと同じようなものが引き寄せられてくる

5.宇宙一致の法則
・宇宙はもともと一つですべてつながっている

この本は第1章で、現代科学の説明を行い、第2章で、「物理学から成功法則を読み解く」、第3章で「効果的な夢実現の実戦方法」 を解説しています。 しかし、第2章で成功法則に関する筆者の解釈が断定的に書かれているので、ちょっと違和感があります。この法則は、現代の物理学ではこのように解釈できます、という書き方であれば違和感なく読めたと思いますので、その点が残念です。
また、原子や量子の基本法則を現代社会での成功法則にそのまま当てはめている部分もあり、そこに飛躍を感じる人もいるかと思います。

とは言え、成功法則に関してこのような科学的な視点からの解釈は他にはあまり見かけないので、興味ある方にはお勧めの一冊です。

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mo_co さん

Nice! ありがとうございます。
苫米地先生の「電通 洗脳広告代理店」、面白そうですね。
久しぶりに先生の核心に触れるメッセージが聞こえそうです。
紹介ありがとうございます。
by Simple (2012-02-20 21:57) 

Simple

tsworking さん

Nice! ありがとうございます。
ウォーキングポールについて勉強になりました。
奥が深いんですね。
by Simple (2012-02-20 22:12) 

Simple

TBM さん

Nice! ありがとうございます。
RINGS、懐かしいですね。
ボルク・ハン好きでした!
by Simple (2012-02-21 23:52) 

Simple

マチャ さん

Nice! ありがとうございます。
宇多天皇が猫好きツンデレブロガーとは知りませんでした。
by Simple (2012-02-25 23:17) 

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