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うつ病って何? 精神科は今日もやりたい放題 内海聡著 を読む [社会]


精神科は今日も、やりたい放題
著者の内海氏は、1974年兵庫県生まれ、筑波大学医学部卒業後、内科医として東京女子医科大学付属東洋医学研究所、東京警察病院などに勤務されたそうです。そして、ネット上で診断の見直しや薬の相談に答える「セカンドオピニオン活動」などを行っています。

この本の内容や内海氏に関しては、Web上でも賛否両論、毀誉褒貶、「トンデモ論」など入り乱れています。私は、世の中でいわゆる「トンデモ」と言われているものの中に真実が含まれると考えていますので、この本のように賛否両論入り乱れているものは取り上げる価値があると考えます。(^^) ですので、この本の内容に関しては、「ホンマでっか?」とつっこみを入れて読んで欲しいと思います。

最初に医療に関する私の意見を述べます。私は、医療業界というのはとても不安定な業界だと思っています。なぜなら、医療法や治療薬が進歩して病気の人たちがいなくなると、医者や医薬、医療業界は不要になるからです。医療業界には、真摯に病気と向き合って、真剣に病気と闘っている人たちがたくさんいるでしょうが、彼らの頑張りによって、自分たちの仕事がなくなる方向に進めていることは皮肉なことです。

似たような業界(?)が、ウイルス対策ソフト業界です。ここも、「常にウイルスソフトを開発する悪い人」がいることが前提となっている業界です。そして、たまに話題となるような悪質なソフトがはやらなければ、ウイルス対策ソフトを買う人はどんどん減っていきます。そのため、フルフォード氏が指摘するように自分たちでウイルスソフトを開発して対策ソフトを売るようなマッチポンプ作業が必要となります。

この本で内海氏が指摘するように、クスリを売るために、病気を作り、患者を作ることも産業の構造上、十分にあり得る話だと思います。そして、内海氏は精神医学というのは、科学ではない「非科学」であると指摘します。科学と名乗るためには、実験による再現性が必須ですが、精神医学は心の状態や動きは本人以外分からない、客観性がまったくないものなのです。しかも、精神医学において疾患の原因や薬物の効果についても科学的に分かっていないとのことです。

内海氏は、現状の精神科医たちが、必要以上に多くのクスリを投与されていることを指摘します。
私のクリニックに転院してきた方たちの研究データを紹介したい。(中略)このデータを見ると、精神薬はすべての種類が抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、抗パーキンソン病薬、気分調整薬の六種類であるにもかかわらず、七剤以上出されているケースが18%以上あり、約70%が3~4剤以上投薬されていることがわかる。そして薬剤性過鎮静といって、薬剤の副作用のため気力が低下し、ほとんど寝ているような状況の患者が、40%以上にのぼる。
さらに家族には知らされずに「電気けいれん療法」を行われていることも指摘しています。
内海氏は日本は世界の精神薬の在庫処分の場であると指摘します。
そのため、すでに日本は世界における精神薬の在庫処分場と化しており、たとえばベンゾジアゼビン系(安定剤、睡眠薬として用いられる種類)でみれば、どの国と比べても世界一の精神薬消費国となっている。
病気でないものを病気とし、薬によって良くなるものではないにもかかわらず、良くなるというウソを並べることによって、相手をだまして客=患者とし、しかもその治療は現実的に良くならないものがほとんどであるという、現代の精神医療の姿を、私は詐欺と呼んでいる。
早期介入・早期支援とは国や関東系の精神病院、有名福祉法人などが大グループとなって進める国家プロジェクトといってよい。その内容とは言葉のとおり、
「精神病や精神的に問題ある人を早くみつけ」
「早く精神病院に連れて行き早く薬を飲ませて安定させる」
「早く福祉施設に入れて障害者として作業所などで働かせる」
というのが基本概念だ。
まったく聞こえはいいが、これはまさに大規模詐欺に他ならないわけで、要するに早く金儲けの対象である患者を見つけ、薬を飲ませることで長期患者を作り、精神障害者のレッテルを貼り、それを福祉施設に入れることでされにマージンと利益を得ることを目的としている。
最近よく聞くADHDですが、まったく根拠がないと指摘します。
アメリカのある良心的精神科医は、ADHDについて次にように嘆いたといわれる。
昔は注意欠陥多動性障害(ADHD)なんて言葉は使わなかった。子どもって言ったんだよ
子どものいったい何割が不注意でないというのか?(中略)
この定義は病人を増やしたい精神医療界側の思惑と、ろくな教育もしないで子どもに責任を押し付けようとする親側の思惑が、一気に合致した結果といえる。(中略) ADHDは集中力がないのでこれらの薬で集中力を高めようというのがお題目だ。 しかし、これらは本当に覚醒剤そのもののような薬であり、とてもじゃないが子どもに飲ませられるような代物ではない。

既に市民権を得ている「うつ病」に関しても根拠がないと指摘します。
「うつ病」こんないい加減でおかしい病名はない。しかしこの言語をいまやあらゆる日本人が使っている。これらはすべて製薬会社と大手メディアの洗脳がもたらしたものだ。
うつ病がセロトニンの減少に関係するのではないかという仮説を立てたのは、ジョゼフ・シルドクラウトという人だ。セロトニンやドーパミンが精神病に関係するのではないかという仮説を、モノアミン仮説という。
しかし提唱したこの仮説はすでに否定されている。仮説というより関係ないと「証明されている」のだ。
もう一つ大事な存在がある。それが「医療薬物性うつ」である。医療用精神薬は決して安全な薬などではなく、覚醒剤や麻薬や麻酔薬もどきの物質でしかないので、量が多かったり長年にわたって飲み続ければ、必ずうつ状態や認知機能低下をもたらす。 割合としてはこれが最も多いのだが、日本人の大部分は気づいてさえいない。

精神医療に関して興味のある方には必読の書だと思います。

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このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1


精神疾患・発達障害に効く漢方薬―「続・精神科セカンドオピニオン」の実践から (精神科セカンドオピニオン)日本の「薬漬け」を斬る―薬は万能ではない!患者は必要以上に薬を飲んでないか?精神科セカンドオピニオン2―発達障害への気づきが診断と治療を変える (精神科セカンドオピニオン)精神科セカンドオピニオン―正しい診断と処方を求めて (精神科セカンドオピニオン)


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Simple

tsworking さん

Nice! ありがとうございます。
バドミントンの「無気力試合」、難しい問題ですね。
リーグ戦の戦い方としては、わざと負けることもあり得ますので。
本人たちがもう少しうまく出来なかったのか、と思いますね。

by Simple (2012-08-04 17:28) 

Simple

TBM さん

Nice! ありがとうございます。
今夜、いよいよ男子サッカーですね!
by Simple (2012-08-07 22:14) 

Simple

mo_co さん

Nice! ありがとうございます。
Kくんの虫歯の話、考えさせられますね。
子供を不安にさせる医者は困りますね。
by Simple (2012-08-07 22:19) 

Simple

こっちゃん さん

Nice! ありがとうございます。
こっちゃんさんって、法律関連のお仕事なんですね。
違法なことは、ダメですよね。
by Simple (2012-08-15 23:59) 

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