SSブログ

台湾の道教のお宮がなぜ坂戸に? 日本最大の道教のお宮である聖天宮に行く [関東]

埼玉県の川越の近くに坂戸という市があります。失礼ながらあまり知られていない町ですが、その坂戸の郊外の畑の中を歩いていると、忽然とある種異様な建物が現れます。
seitenkyu16.JPG















これは聖天宮という道教のお宮だそうです。なぜ、道教のお宮が坂戸にあるのかというと、台湾の康國典大法師という方に、台湾ではなく日本のこの坂戸の地にお宮を建立せよとのお告げがあったそうです。昭和56年に当時は雑木林であったこの地を一から整地し、台湾から一流の宮大工を呼んで建てたとのことです。
道教のお宮としては、日本でも最大級の大きさを誇っているそうです。

入り口の天門(天宮への門)です。屋根の上にたくさんの五爪龍が飾られており、とても豪華な造りです。
seitenkyu1.JPG



















天門を通りぬけ前庭から見た前殿です。ここも屋根に五爪龍と鳳凰がたくさん飾られています。
seitenkyu2.JPG



















前門の正面にも五爪龍が描かれています。
seitenkyu3.JPG




















前門の柱も豪華な彫りが施されています。
seitenkyu4.JPG



















前門の横にある鼓楼の上からみた前庭越しに見える入り口の天門です。何もない周辺の様子が分かると思います。(笑)
seitenkyu15.JPG




















鼓楼の上から見た本殿です。
seitenkyu14.JPG



















本殿前の回廊です。
seitenkyu13.JPG



















聖天宮と書かれています。
seitenkyu11.JPG



















本殿の正面にもたくさんの竜がいます。
seitenkyu10.JPG



















中庭からみた本殿です。
seitenkyu9.JPG



















中国の画ですね。(笑)
seitenkyu8.JPG



















屋根の上にある五爪龍です。
seitenkyu7.JPG



















ここにもたくさんの五爪龍と鳳凰がいます。
seitenkyu6.JPG



















中国では、13世紀の元の時代に五爪の龍を天子の象徴として一般人の使用を禁止したそうです。中国陶磁器に描かれている龍も官窯の中でも皇帝用の御窯だけが五爪龍を許されたと言われています。通常は、良いものでも三爪が多いと思います。龍の間にあるのは、如意宝珠でしょうか。
seitenkyu5.JPG



















私も近くに住んでいながら、この聖天宮に入ったのは初めてです。最初はいかがわしい新興宗教の建物かと思っていました。(^^) 道教の正当な建物と知り、自分の無知を恥じました。

聖天宮のパンフレットから紹介します。
【道教とは】
道教は中国大陸で発祥した、中国史の起源を遡る太古の民間信仰です。神話の神々を起源とし、後の世には三国志の英雄、関羽候なども含む、様々な神様が存在する多神教です。道教は、その発展の経緯から、「神仙思想」と「老荘思想」という二つの面を持ち合わせています。 「神仙思想」とは、神や仙人の世界に到達することを目的としたものであり、特に不老不死の探求は漢方や気功とし、練丹術は原始化学として、火薬の発明に繋がりました。「陰陽」、「八卦」の概念も神仙思想より生まれ、自然摂理や人の運命までも司るものとされ、「風水」、「占術」として現代まで影響を与えています。 「老荘思想」とは、老子や荘子などの思想家が「道(タオ)」を説いたものです。「道」とは、人知を超えた計り知れないものであり、ことさらに知や欲を働かせる「人為」を無くし、「無為」で「道」に従い生きることを説いています。老子思想を中心とした道教の世界観は、Taoizm(タオイズム)として、東洋のみならず、西洋でも根強い関心を集めています。日本では平安時代に「陰陽道」「風水」など、江戸時代は倫理道徳として捉えた「朱子学」を「武士道」に取り入れられたのがよく知られています。(下線は引用者が付けました)

これを読むと、日本は昔から道教の思想の影響を大きく受けていることが分かります。現代の中国は共産主義なので宗教は否定されていますので、台湾や日本がその思想を引き継いでいるということになりますね。
道教に興味がある方にはお勧めです。

(道教のお宮は日本にも数少ないので、「西遊記」などいろいろな番組のロケ地としても使われているようです)

ブログランキングに参加しています。記事が気にいったらクリックをお願いします。
人気ブログランキングへ
このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1
nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。