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K2の東壁に挑む 「孤高の人」 坂本眞一著 を読む [クライミング]


孤高の人 1 (ヤングジャンプコミックス)
今回は、新田次郎の同名小説のマンガです。

私は新田次郎の小説は読んでいませんので内容の違いは分かりませんが、おそらくかなり違うと思います。その理由はマンガの導入部は、ロッククライミングから始まっているからです。(新田次郎の小説が発表されたのは、1969年でロッククライミングそのものが一般的ではなかったはずですので...)

このマンガ、クライミングのジムに置いてあったので、休んでいる時間に何気なく手にとって読んだのですが、思わずのめり込んで真剣に読みだしてしまいました。

孤高の人 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)話は、主人公である高校生の森文太郎が転校してくるところから始まります。この主人公は、過去のある事件が原因で、人とは関わらずに自分一人の殻に閉じこもる性格でした。その森文太郎にクライミング好きのワルがちょっかいを出して、素人の主人公に5,6階の高さの校舎の雨どいを伝って屋上までフリークライミングさせるというトンデモない展開です。しかも、安全確保しない「フリーソロ」という登り方で見事登り切ってしましいます。しかも、その1週間後にクライミングのコンペ(試合)に出場してしまいます。
私は2年以上、ボルダリングをやっていますが、その経験からしても、絶対にありえない話です。まあ、マンガですので、そんなことを言ってもしょうがありませんが...。

孤高の人 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)それをきっかけに森文太郎は、クライミングに目覚め、最終的にはK2(標高はエベレストより低い8600mであるが、エベレストよりも難易度が高い)の東壁を単独登攀することを目指すクライマーとなります。このマンガは、面白いのですが、登場人物(ほとんどがクライマー)のほとんとが「嫌なやつ」です。(笑)
そして、主人公の森文太郎は、いつも、そのような周りの人間に騙され、利用されてしまいます。正直言って読んでいて気が滅入ることが多いマンガです。そのような重苦しさが嫌いな人にはお勧めできません。
クライミングに楽しさを求める人は、同じ山岳マンガの「岳」を読むことを強くお勧めします。

孤高の人 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)日本でエベレストやK2の単独登攀というと、このブログでも紹介した山野井泰史氏(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2013-12-14)が有名ですので、このマンガに出てくるエピソードも山野井氏のものからの影響が強いように感じます。逆に山野井泰史、妙子夫婦の生きざまを知ると、このマンガに描かれているエピソードもそれほどインパクトを感じなくなるかも知れません。(^^)


クライミングに興味がある方にはお勧めのマンガです。

クライミングに関しては、こちもどうぞ。
・ユージ ザ・クライマー―世界最強のクライマー平山ユージのライフストーリー
・凄過ぎる山との戦い 垂直の記憶 山野井泰史著 を読む

このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1
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