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周蔵手記第三弾! 「日本皇統が創めたハプスブルク大公家」 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]


日本皇統が創めたハプスブルク大公家  國體ネットワークから血液型分類を授かった陸軍特務 (落合・吉薗秘史3)

落合先生の周蔵手記の第三弾です。

いよいよ吉薗周蔵氏の草としての初めての仕事である渡欧の詳細と佐伯祐三との関わりが書かれています。
そして、第Ⅱ部では日本皇統とハプスブルク家の驚きの関係が明かされています。

●周蔵手記の概要
*第一時大戦中の大正5年(1916年)23歳の周蔵氏は血液型分離法取得のため、同じ上原勇作配下の石光真清と共に渡欧して敵国のウィーンに行きました。
・シンガポール経由でシドニーに入り、石光真清を待つ。偽名は久原鉱業技師武田蔵之丞。
・石光とシドニーから船に乗ってアメリカ大陸東岸を北上してロンドンに着く。道中、同行の石光から草としての心構えと諜報技術を学ぶ。ロンドンから欧州に入り、同じ上原配下の明石元二郎が欧州に張っていたネットワークを使ってウィーンに行く。
・ウィーン大学医学部のカール・ラントシュタイナー教室に潜入して血液学の研究成果を取得する。
・シュタイナーの助手のシーレーを5,000円+1,000円(エゴンシ―レの絵の代金)で買収する。(現在の貨幣価値で約5,000万円)
・その後、ドイツに入って呉教授の紹介状を持ってケルン大学のクレペリン教授を訪ねるが会えなかった。その後、行きと同じ経路を使って帰国する。
・帰国後、呉秀三博士や額田兄弟、式場などの医師に報告する。
・若松安太郎の紹介で、後藤新平の草である藤根大庭を紹介してもらう。
・17歳の薩摩治朗八が敵国である欧州に行って来た周蔵に興味を持ち、付きまとわれる。
・父の林次郎とケシの栽培を継続しているが、表看板を作るために中野に精神カウンセラーを行う「救命院」を開く。
・上原勇作から本願寺に行くように指示を受け、本願寺の草である佐伯祐三が美術学校へ入学できる道を作る事を頼まれる。佐伯の任務は社会主義者の調査。
・美術学校は海軍の縄張りなので、若松安太郎を通して山本権兵衛に頼み了承を得る。
・佐伯、周蔵両方のアリバイ作りのために救命院の診察日誌を書くことにする。
・薩摩から徳田球一を紹介される。その後、救命院に佐伯、薩摩、徳田の三人が入り浸ることになる。

●石光真清の教え
絶対に1人の人物に傾倒することをしないように
・誰でも人間である以上、自分を第一にするから、いかなる人物も確実ということはない。だから一人の人格を絶対視してはならない。これは至言ですね! 誰に対しても有用な教えだと思います。

●明石元二郎の功績
・明石は、日露戦争の前にロシア公使館付武官として赴任し、開戦後はスェーデンのストックホルムでロシアの後方撹乱を行い、日露戦争を勝利に導いたと言われています。
・明石は、陸軍の100万円(約80億円)の予算を使ったと言われていますが、この本によると実はその10倍の1,000円(約800億円)の資金を本願寺の大谷光瑞から得ていたという事です。この厖大な資金によってレーニンなどを動かしてロシア国内の厭戦感を煽って日本を勝利に導いたのですが、明石は周蔵氏に、以下のように言ったそうです。
し、ロシアが講和に踏み切らなかったら、戦争は長引き、おそらく日本は悲惨な状態で負けたであろうと云われた
そして、今度の戦争(大東亜戦争)は「長引いて」しまったという事のようです。
ロシアは、日本海海戦でバルチック艦隊を失ったとは言え、国内に攻め込まれたわけではありませんので、負けを認めずに戦いを続けていた可能性は十分にあります。
明石の後方撹乱による国民の厭戦感情の高まりは効果があったと思いますが、やはり講和させるという大きな力が働いたのでしょうね。

●佐伯祐三
「ニューリーダー」連載時は、落合先生が佐伯関連の記載をピックアップして書いていましたが、実際には国事に奔走していた周蔵氏が佐伯に関わっていたのはほんの一部だと思います。
・諜報活動を行う「草」には表看板が必要です。藤田嗣治のように画家という大きな看板を持っている人は楽ですが、当時の佐伯にはそのようなものが無いため、本願寺がその看板を作るために協力して欲しいと周蔵氏に依頼してきました。
・周蔵氏には、ケシの栽培という大きな裏の仕事がありますが、表看板がないため苦労します。それが無いと、まず近所の人や親戚など接触のある人たちに怪しまれます。周蔵氏の師匠である石光真清は、世田谷に特定郵便局を開いたそうですが、局長が留守にするとかえって目立つため失敗だったと周蔵氏に教えています。そのため、周蔵氏は、救命院という精神カウンセラーの診療所を開く事にしました。そして、佐伯祐三をそこの患者として診療日誌を書くことで、佐伯と周蔵氏両方のアリバイ作りを行いました。
・佐伯は、本願寺系の光徳寺の次男としての立場を強く意識していました。寺は兄が継ぐので、次男の自分は画家になって金を儲けて有名になる事で兄に対抗しようとしていたようです。
「わいは 結核やねん。よって、そう長くは生きられへんねん」という。
「画家になろうと思うが、なにより それで金をもうける事や。画家でのうてもとにかく 武者小路さんみたいになるのが エエと思う」と云う。
現実、兄が寺の後取りであり、「自分は しょうもない立場やねん」という。
・佐伯祐三が本願寺の諜報活動を行っていたというと唐突な感じを受けると思いますが以下のような事情のようです。
室町時代から戦国諸侯の中で教線を広げてきた本願寺は、それ自体が封建諸侯のようなものだから、忍者を使っていた。(中略) 父の祐哲は、浄土真宗の僧侶でありながら、山村をめぐって加持祈祷と職業斡旋の事業をしていたし、兄の祐正は西本願寺法主の大谷光瑞の側近であった。ようするに、祐三の父兄がある種の本願寺忍者であったことは間違いないのだが、詳細はここでは略する。
・また、佐伯はしばしば10円(現在の8万円くらい)の借金を要求したそうです。
当時の十円は今なら八万円ほどの大金であるから、当時これほどの金額を持ち歩いている人は少ない。
現在でも、知り合ったばかりの人に8万円貸してくれと言われてすぐに貸せる人は居ないと思います。(笑) これ以降、周蔵氏は佐伯からしばしば借金を依頼されますが、返したという記載はありません。


さて、第Ⅱ部は、「欧州に渡った北朝皇統」となっています。
落合先生が書く歴史は、「國體ワンワールド史観」に基づいています。「國體ワンワールド」とは、ウバイド人の末裔が構成する国際的な秘密勢力の事です。

この本で落合先生は、欧州に渡った皇統は、3系統あると書いています。
(1)欧州大塔宮:護良親王の王子・王孫が入欧。ベルギー皇家、オランダ王家がこれに当たる。
(2)欧州後南朝:欧州大塔宮の渡欧に随従した後南朝の王統及び南朝武士の一統。一部はヴェネツィアでワンワールドの「黒い貴族」に加わり、ローマ・カトリック勢力に潜入した。
(3)欧州北朝:新持明統の光明の孫(栄仁親王の王子治仁王)が1400年前後に渡欧してハプスブルク家に入り、その子フリードリッヒⅢ世が神聖ローマ帝国皇帝になる。

先生のこれまでの著書で、欧州大塔宮は馴染みがありますが、今回、新たに(3)の「欧州北朝」が加わりました。
これに関しては、先生じしんも以下のように書いています。
数か月も前のわたしなら、考察の対象とするのをしばらく躊躇したと思われるものである。 ところがここ数カ月、(中略) ワンワールド史に関する理解が飛躍的に進み、「ハプスブルク=欧州北朝」説にさしたる心理的抵抗を感じなくなった。
と書いてあるくらいの内容です。したがって、そこまで理解が進んでいない私としては、コメントができません。(^^)

しかし、周蔵氏が大戦時に敵国のウィーンに潜入して血液型分離法を無事に獲得して帰ってくる事は、普通に考えるとあり得ないと思います。先生が書くようによほど強力な国際的な組織の力がなければ不可能であった事は事実だと思います。

みなさんもぜひご一読を!

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