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英語は必須! サラリーマン「再起動」マニュアル 大前研一著 を読む [ビジネス]

大前研一氏のビジネスマン向けに書かれた本です。

サラリーマン「再起動」マニュアル
氏はマッキンゼー出身ですが、マッキンゼーは入社する時に「あなたが5年後に生き残っている可能性は20%ですよ」と通告して毎年20%ずつ人を削減していたそうです。つまり入社2年~4年後にマネージャーになれなかったら辞めなくてはならないということです。これはかなり厳しいですよね。日本の会社では考えられないことだと思います。
このような状況だったため、大前氏は、日立製作所での原子力発電関連の仕事からマッキンゼーに転職したというユニークな経歴ですが、「マッキンゼーに転職して数年間は死ぬほど働いた。家で食事ができたのは、土日を含めて2回しかない年もあった」という状況だったそうです。

●志のあるサラリーマンはきつい仕事を厭わない
・日本の30~40代の人口は約3500万人
 ⇒ その中で戦闘意欲のある人はせいぜい15万人
 ⇒ その他の多くの人は会社に入って10年過ぎからコーストダウン
   (電車の惰性走行)状態になる
●1985年からAG(After Gates)が始まり新大陸(デジタル時代)が勃興
・旧大陸(アナログ時代)と大きく異なる
 ⇒ エスカレーター式の昇進はありえない
・年功序列がなく生存能力により給与格差が100倍になる
 ⇒ 生存能力のないものは容赦なく淘汰される
・更地に設計図を描けることが重要
 ⇒ 孫正義はYahoo!が社員6人の時に100億円を投資した

そして大前氏は、日本のサラリーマンは「英語力が極めて貧弱なのが弱点」だと言います。日本の学校での英語学習は、「読むこと」、「書くこと」に重点を置いていますが、全く逆だと言います。まずは、「聞くこと」が重要であり、次は「話すこと」が重要だと言います。
氏は海外での1回の講演料が(5万ドル+渡航費+滞在費)だそうですが、氏に続くようなお金を取れる人がいないことを嘆いています。英語をそこそこ喋れる人はいるが、内容のあることを話せる人はほとんどいない状態だそうです。氏の講演の画像を見てください。

見事な英語ですよね。英語という国際語で、これだけ自分の主張をできる人は本当に少ないだろうな、と思います。

その他にこの本で主張されていることは、

・リスクテイクが必要
 ⇒ 旧人類は言い訳する(家族を食べさせる必要がある、家のローンがある…)
 ⇒ 「できる人」の共通点はHungryでRisk Taker+自分のやりたいことをやる
・中年から伸びるためには「総合力」が必要
 ⇒ 自分の仕事以外に興味を示さなかった人は苦労する
 ⇒ 一つの分野で10年やればその道の専門家になる
   ⇒ 11年目から何をやるかが重要
・35歳を過ぎたらプロデューサ能力が問われる
・「上にものをいう」、「付和雷同しない」のも重要な能力
・事業構想に必要なのは5年後のライススタイル像
 ⇒ 次世代DVDで揉めているが5年後には不要になる可能性あり
 ⇒ 携帯でチケット予約できない人に商品計画は無理
・Do More betterには限界がある
 ⇒ 現状の否定から始まる
・プレゼンは簡潔に最後は相手に意思決定させる
 ⇒ すぐに質問が3つ出てくるようなプレゼンをしなければならない
・現場感覚を磨くには定点観測が重要
 ⇒ 人だかりの理由は現場に行かなければ分からない

そして、ビジネスマンにとって最も重要なタイムマネージメントに関しても述べています。

・「時間がない」は禁句
・時間のリストラをする
 ①仕事の質・精度を落とす
 ②他人にDeligate=委譲する
 ③アウトソーシングする
・宵越しのe-mailを持たない
 ⇒ 自分で決裁が滞っているものをなくす
 ⇒ 滞る案件が自分のところに来ないように業務フローを変える
・まずは必須の案件をスケジュールに入れる

私も「宵越しのe-mailを持たない」は耳が痛いです。
連休明けから実行するようにします。(笑)

大前氏の他の本です。
・日本人はものを考えなくなったのではないか?
「知の衰退」からいかに脱出するか? 大前研一著


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このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1


考える技術
大前研一通信特別保存版PartIII  パスファインダー  <道なき道を切り拓く先駆者たれ!!>「知の衰退」からいかに脱出するか?最強国家ニッポンの設計図大前の頭脳 「産業突然死」時代を生き抜く知恵衝撃! EUパワー 世界最大「超国家」の誕生企業参謀 (講談社文庫)質問する力 (文春文庫)


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コメント 4

RONRON

Simpleさん こんばんわ^^

大前研一氏ですね~読んだ事は無いのですが、
実に共感する内容ですね。
”携帯でチケット予約できない人に商品計画は無理”は
まさしくその通りだと思います。でも、まだそのような人が
事業構想を行おうとしているのが現実ですね。

私自身もしばらくは、他人にDeligateする事が出来なかったの
ですが、アウトソーシングまで考えたら、かなり楽になった気がします。
その余裕が出来た時間を、別の視点に投資してきたのですが、
これまた外れが多いのが悩みです・・・。
Simpleさんの取り上げ方はとても面白く、この本も是非とも
読んでみたいと思います。

またご紹介お願いします^^
※大前さんの講演は凄すぎて、殆ど聞き取れませんでした^^;

by RONRON (2010-05-05 21:56) 

Simple

RONRONさん

いつもありがとうございます。
実は私も恥ずかしいことに、大前氏は「一世代前の人」だと思ってほとんど目を通していませんでした。(笑)
大前氏の本はいろいろな問題に関して、自分で考えるための示唆を多く与えてくれます。どうしてこれまで読んでこなかったのか、と反省しているところです。

氏の本はとても多いですが、一度手に取られることをお勧めします。

by Simple (2010-05-06 13:16) 

中核自衛隊

>大前研一著 【衝撃! EUパワー世界最大「超国家」の誕生】

EUはボロボロじゃないですか・・・・・・
by 中核自衛隊 (2012-01-24 19:32) 

Simple

中核自衛隊 さん

コメントありがとうございます。
ご指摘の本は読んでいないですが、将来のことは誰もわかりませんよね。
将来を確実に当てることができる人などいないと思います。
大前氏はEUの可能性のことを書いたのではありませんか?
by Simple (2012-01-25 22:17) 

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