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周蔵手記第三弾! 「日本皇統が創めたハプスブルク大公家」 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]


日本皇統が創めたハプスブルク大公家  國體ネットワークから血液型分類を授かった陸軍特務 (落合・吉薗秘史3)

落合先生の周蔵手記の第三弾です。

いよいよ吉薗周蔵氏の草としての初めての仕事である渡欧の詳細と佐伯祐三との関わりが書かれています。
そして、第Ⅱ部では日本皇統とハプスブルク家の驚きの関係が明かされています。

●周蔵手記の概要
*第一時大戦中の大正5年(1916年)23歳の周蔵氏は血液型分離法取得のため、同じ上原勇作配下の石光真清と共に渡欧して敵国のウィーンに行きました。
・シンガポール経由でシドニーに入り、石光真清を待つ。偽名は久原鉱業技師武田蔵之丞。
・石光とシドニーから船に乗ってアメリカ大陸東岸を北上してロンドンに着く。道中、同行の石光から草としての心構えと諜報技術を学ぶ。ロンドンから欧州に入り、同じ上原配下の明石元二郎が欧州に張っていたネットワークを使ってウィーンに行く。
・ウィーン大学医学部のカール・ラントシュタイナー教室に潜入して血液学の研究成果を取得する。
・シュタイナーの助手のシーレーを5,000円+1,000円(エゴンシ―レの絵の代金)で買収する。(現在の貨幣価値で約5,000万円)
・その後、ドイツに入って呉教授の紹介状を持ってケルン大学のクレペリン教授を訪ねるが会えなかった。その後、行きと同じ経路を使って帰国する。
・帰国後、呉秀三博士や額田兄弟、式場などの医師に報告する。
・若松安太郎の紹介で、後藤新平の草である藤根大庭を紹介してもらう。
・17歳の薩摩治朗八が敵国である欧州に行って来た周蔵に興味を持ち、付きまとわれる。
・父の林次郎とケシの栽培を継続しているが、表看板を作るために中野に精神カウンセラーを行う「救命院」を開く。
・上原勇作から本願寺に行くように指示を受け、本願寺の草である佐伯祐三が美術学校へ入学できる道を作る事を頼まれる。佐伯の任務は社会主義者の調査。
・美術学校は海軍の縄張りなので、若松安太郎を通して山本権兵衛に頼み了承を得る。
・佐伯、周蔵両方のアリバイ作りのために救命院の診察日誌を書くことにする。
・薩摩から徳田球一を紹介される。その後、救命院に佐伯、薩摩、徳田の三人が入り浸ることになる。

●石光真清の教え
絶対に1人の人物に傾倒することをしないように
・誰でも人間である以上、自分を第一にするから、いかなる人物も確実ということはない。だから一人の人格を絶対視してはならない。これは至言ですね! 誰に対しても有用な教えだと思います。

●明石元二郎の功績
・明石は、日露戦争の前にロシア公使館付武官として赴任し、開戦後はスェーデンのストックホルムでロシアの後方撹乱を行い、日露戦争を勝利に導いたと言われています。
・明石は、陸軍の100万円(約80億円)の予算を使ったと言われていますが、この本によると実はその10倍の1,000円(約800億円)の資金を本願寺の大谷光瑞から得ていたという事です。この厖大な資金によってレーニンなどを動かしてロシア国内の厭戦感を煽って日本を勝利に導いたのですが、明石は周蔵氏に、以下のように言ったそうです。
し、ロシアが講和に踏み切らなかったら、戦争は長引き、おそらく日本は悲惨な状態で負けたであろうと云われた
そして、今度の戦争(大東亜戦争)は「長引いて」しまったという事のようです。
ロシアは、日本海海戦でバルチック艦隊を失ったとは言え、国内に攻め込まれたわけではありませんので、負けを認めずに戦いを続けていた可能性は十分にあります。
明石の後方撹乱による国民の厭戦感情の高まりは効果があったと思いますが、やはり講和させるという大きな力が働いたのでしょうね。

●佐伯祐三
「ニューリーダー」連載時は、落合先生が佐伯関連の記載をピックアップして書いていましたが、実際には国事に奔走していた周蔵氏が佐伯に関わっていたのはほんの一部だと思います。
・諜報活動を行う「草」には表看板が必要です。藤田嗣治のように画家という大きな看板を持っている人は楽ですが、当時の佐伯にはそのようなものが無いため、本願寺がその看板を作るために協力して欲しいと周蔵氏に依頼してきました。
・周蔵氏には、ケシの栽培という大きな裏の仕事がありますが、表看板がないため苦労します。それが無いと、まず近所の人や親戚など接触のある人たちに怪しまれます。周蔵氏の師匠である石光真清は、世田谷に特定郵便局を開いたそうですが、局長が留守にするとかえって目立つため失敗だったと周蔵氏に教えています。そのため、周蔵氏は、救命院という精神カウンセラーの診療所を開く事にしました。そして、佐伯祐三をそこの患者として診療日誌を書くことで、佐伯と周蔵氏両方のアリバイ作りを行いました。
・佐伯は、本願寺系の光徳寺の次男としての立場を強く意識していました。寺は兄が継ぐので、次男の自分は画家になって金を儲けて有名になる事で兄に対抗しようとしていたようです。
「わいは 結核やねん。よって、そう長くは生きられへんねん」という。
「画家になろうと思うが、なにより それで金をもうける事や。画家でのうてもとにかく 武者小路さんみたいになるのが エエと思う」と云う。
現実、兄が寺の後取りであり、「自分は しょうもない立場やねん」という。
・佐伯祐三が本願寺の諜報活動を行っていたというと唐突な感じを受けると思いますが以下のような事情のようです。
室町時代から戦国諸侯の中で教線を広げてきた本願寺は、それ自体が封建諸侯のようなものだから、忍者を使っていた。(中略) 父の祐哲は、浄土真宗の僧侶でありながら、山村をめぐって加持祈祷と職業斡旋の事業をしていたし、兄の祐正は西本願寺法主の大谷光瑞の側近であった。ようするに、祐三の父兄がある種の本願寺忍者であったことは間違いないのだが、詳細はここでは略する。
・また、佐伯はしばしば10円(現在の8万円くらい)の借金を要求したそうです。
当時の十円は今なら八万円ほどの大金であるから、当時これほどの金額を持ち歩いている人は少ない。
現在でも、知り合ったばかりの人に8万円貸してくれと言われてすぐに貸せる人は居ないと思います。(笑) これ以降、周蔵氏は佐伯からしばしば借金を依頼されますが、返したという記載はありません。


さて、第Ⅱ部は、「欧州に渡った北朝皇統」となっています。
落合先生が書く歴史は、「國體ワンワールド史観」に基づいています。「國體ワンワールド」とは、ウバイド人の末裔が構成する国際的な秘密勢力の事です。

この本で落合先生は、欧州に渡った皇統は、3系統あると書いています。
(1)欧州大塔宮:護良親王の王子・王孫が入欧。ベルギー皇家、オランダ王家がこれに当たる。
(2)欧州後南朝:欧州大塔宮の渡欧に随従した後南朝の王統及び南朝武士の一統。一部はヴェネツィアでワンワールドの「黒い貴族」に加わり、ローマ・カトリック勢力に潜入した。
(3)欧州北朝:新持明統の光明の孫(栄仁親王の王子治仁王)が1400年前後に渡欧してハプスブルク家に入り、その子フリードリッヒⅢ世が神聖ローマ帝国皇帝になる。

先生のこれまでの著書で、欧州大塔宮は馴染みがありますが、今回、新たに(3)の「欧州北朝」が加わりました。
これに関しては、先生じしんも以下のように書いています。
数か月も前のわたしなら、考察の対象とするのをしばらく躊躇したと思われるものである。 ところがここ数カ月、(中略) ワンワールド史に関する理解が飛躍的に進み、「ハプスブルク=欧州北朝」説にさしたる心理的抵抗を感じなくなった。
と書いてあるくらいの内容です。したがって、そこまで理解が進んでいない私としては、コメントができません。(^^)

しかし、周蔵氏が大戦時に敵国のウィーンに潜入して血液型分離法を無事に獲得して帰ってくる事は、普通に考えるとあり得ないと思います。先生が書くようによほど強力な国際的な組織の力がなければ不可能であった事は事実だと思います。

みなさんもぜひご一読を!

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・周蔵手記第二弾! 「國體アヘンの正体」 落合莞爾著 を読む
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
・現皇室は南朝の末裔だ「南北朝こそ日本の機密」 落合莞爾著 を読む
・「日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義」 - 版籍奉還から満鮮経略への道 落合莞爾著 を読む
・「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む
・孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む
・ユダヤとは何か? 落合先生の最新刊、 金融ワンワールド 落合莞爾著を読む
・甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ 落合莞爾著
・「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著
・乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む
・マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む

このブログの目次です。
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「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項 解読! 陸軍特務が遺した超一級史料 (落合・吉薗秘史I)活字に出来ない《落合秘史3》 南朝天皇・北朝天皇の機密~明治天皇すり替えの極秘計画 <DVD> (DVD 活字に出来ない落合秘史)天皇と黄金ファンド 古代から現代に続く日本國體の根本ワンワールドと明治日本 (落合秘史)明治維新の極秘計画 「堀川政略」と「ウラ天皇」 (落合秘史)京都皇統の解禁秘史 天皇とワンワールド(国際秘密勢力)金融ワンワールド 地球経済の管理者たち南北朝こそ日本の機密 現皇室は南朝の末裔だ (落合秘史)日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義 —版籍奉還から満鮮経略への道― (落合秘史)活字に出来ない落合秘史2 金融ワンワールド~天皇と黄金ファンドの秘密 (<DVD>)明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌欧州王家となった南朝皇統 (落合秘史)京都ウラ天皇と薩長新政府の暗闘 (落合秘史)活字に出来ない《落合秘史》 日本人が知るべき「國體」と「政体」の秘密 (<DVD>)国際ウラ天皇と数理系シャーマン 明治維新の立案実行者 (落合秘史)奇兵隊天皇と長州卒族の明治維新 (落合秘史)
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周蔵手記第二弾! 「國體アヘンの正体」 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]


國體アヘンの正体  大日本帝国を陰から支えた「天与のクスリ」 (落合・吉薗秘史 2)

この本は、落合先生の周蔵手記の第二弾です。
2017年8月4日発売ですが、私は神保町の書泉グランデの先行発売の時に買ったので、7月28日に入手して早速読みました。

その割に紹介が遅れてしまいました...。

<吉薗周蔵氏について> 前回の記載より・・・
この吉薗周蔵氏は、大正元年18歳の時に当時の陸軍中将(最終的には、元帥陸軍大将となる)上原勇作の特務となります。諜報というと陸軍中野学校を連想しますが、中野学校の創設は昭和12年ですので、それよりも25年以上前の話になります。また、周蔵氏は陸軍に所属していた訳ではなく、民間人として上原勇作付き特務となって上原勇作からの指示で動いていました。

上原勇作は、一般には陸軍大臣の時の「二個師団増師」問題で大正政変につながった事ぐらいしか知られていませんが、陸軍大臣、参謀総長、教育総監の陸軍三長官と言われている重職をすべて経験している実力者です。これは、上原勇作の他には杉山元しかいません。周蔵手記によって、大正から昭和の時代、この上原勇作が陸軍を裏から動かしていたことが分かりました。

その吉薗周蔵氏ですが、明治27年に宮崎県西諸縣群小林村に生まれます。周蔵の父林次郎は、公家の名家正三位である堤哲長(つつみあきなが)とギンヅルの間に生まれた子ですので周蔵氏はその公家の血を引いています。

さて、この本で落合先生が強調しているのが、人類にとって重要なものが「金(Gold)」と「罌粟(ケシ)」であるという事です。
罌粟はほんらい人間にとって至宝であるにもかかわらず、その効用ではなく恐ろしい中毒性のみを強調されてきました。
たしかに清朝末期の中華社会におけるアヘン耽溺は見るに忍びないものがあるが、万物すべて、大いなる効用の半面に同規模の副作用をともなうのが自然の理で、百利あるものに必ず五十を超す害があることは、かの原子力の平和利用を見ただけでも容易に理解せねばならぬ。
先生があげている原子力に限らず、私たちが病気になった時に飲む薬にしても、必ず効用の他に副作用があります。薬品メーカーに勤めている知り合いは、「薬はみんな毒だから飲むな!」とまで言っていました。
いずれにしても、罌粟(ケシ):アヘンに関しては、その効用(鎮痛、延命、多幸感など)を述べることなく副作用の悲惨さだけを主張しているのが、現在の状況です。そして、その悲惨な副作用にしても、すでに対応処置については分かっているようです。

この本を読み始めて驚くのが、これまで「ニューリーダー」で読んでいた周蔵手記での知識をはるかに越えてアヘンに関する記載が多い事です。これは、「ニューリーダー」では落合先生が読者の事を考慮して多くの部分を削っていたからだそうです。
これを読むと、周蔵氏は上原勇作の特務になってから最初の頃は、罌粟の栽培に没頭していた事がわかります。

この本に書かれている周蔵氏の動きを見てみます。

・上原勇作から罌粟(ケシ)の栽培を命じられる。
・東亜鉄道学校に籍を置き、熊本医専の薬学部麻薬掛に勤務する。
・親友の加藤邑(むら)と同居する。加藤は呉秀三の直弟子でハンセン病に罹患していた。
・加藤邑からアヘンに関する知識を得る。
・上原勇作、二個師団新設の要求が拒否され、単独辞任して西園寺内閣を総辞職に追い込む。
・上原、肺壊疽で入院したが、周蔵氏が持参したケシ粉で回復する。
・周蔵氏は父の林次郎(堤哲長の子)と罌粟の栽培に従事する。
・罌粟栽培のため、北海道(函館)を訪れる。若松安太郎、池田庄太郎と懇意になる。
・若松安太郎から北海道で罌粟の栽培を提案される。
・加藤から血液型分離法の知識を得てその研究を上原に具申する。
・加藤邑死去。
・貴志彌次郎中佐と初対面。
・大本教の渡辺ウメノからケシに関する書物と延命用の黒罌粟の種子をもらう。
・武者小路実篤の「新しき村」の土地探しを頼まれる。
・北海道の稚内、青森、山形で罌粟の栽培を行う。
・上原勇作から「軍に属する気はあるか?」と問われて断わり、上原の「草」として生きる事を決意する。
・血液型分離法取得のための渡欧に備えて、呉秀三の元で医学訓練を行う。


その他、個人的に気になった記載は、以下の部分です。( )内は私の注釈
池田庄太郎(周蔵氏の岳父)とギンヅル(周蔵氏の祖母)は家系で繋がっていたので、その家系関係を池田チヤ(周蔵氏の義妹)が教えてくれたが、驚いたことに、わたし自身もそれに出てきた。つまり、わたしと吉薗周蔵は赤の他人ではないのである。
周蔵氏が記載した「草の心得」です。
信用はできても全てを話してはいけない。六割で止めること。
金で済むことは金で片づける。
云おうと思ったら まず口の中で云ってできるだけ収めること。
然し、聞くときは残らず聞くこと。
基本的に実行は一人ですること。
商人を信用しないこと。
落合先生はこれを読んで、自分はその正反対をやってきたことを覚って衝撃を受けたそうです。
以上がⅠ部の内容です。

Ⅱ部は「アヘン概論」として、アヘンの歴史や関連情報が書かれています。落合先生の本は、実はこの後半部分にその後の重要テーマになるような内容が書かれている事が多いので注意が必要です。その中で私が気になったのが、以下の記載です。
「周蔵手記」の「別紙記載」には、
①後藤新平は上原勇作と組み、頭山満を通じて使晙した玄洋社員に、原敬を暗殺せしめた。
②後藤は正力松太郎によって暗殺された。
とある。これは周蔵の知見であって真相は分からない。

この本は、まだまだ周蔵手記のさわりの部分です。次刊では、いよいよ周蔵氏が血液型分離法取得のため渡欧する内容になります。

みなさんもぜひご一読を!

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
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「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]


「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項 解読! 陸軍特務が遺した超一級史料 (落合・吉薗秘史I)
この本は、落合先生の最新刊で2017年5月1日発売です。
2017年5月20日現在、Amazonの「明治・大正時代」カテゴリーでベストセラー1位になっています。

私はこの本を20年来待ち続けていました。というのは、以前紹介した落合先生の『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』(以後「佐伯本」と記す)(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2017-04-15)のあとがきに、
吉薗周蔵手記については、雑誌『ニューリーダー』に今後とも連載を続ける予定ですし、連載内容に大幅に加筆した単行本(仮題『陸軍特務吉薗周蔵の手記』)の刊行も予定しております。
と書かれてあったからです。その後、ニューリーダを購読するようになりましたが、早く単行本を読みたいと待ち続けていました。その夢がようやく叶いました。

この吉薗周蔵氏は、大正元年18歳の時に当時の陸軍中将(最終的には、元帥陸軍大将となる)上原勇作の特務となります。諜報というと陸軍中野学校を連想しますが、中野学校の創設は昭和12年ですので、それよりも25年以上前の話になります。また、周蔵氏は陸軍に所属していた訳ではなく、民間人として上原勇作付き特務となって上原勇作からの指示で動いていました。

上原勇作は、一般には陸軍大臣の時の「二個師団増師」問題で大正政変につながった事ぐらいしか知られていませんが、陸軍大臣、参謀総長、教育総監の陸軍三長官と言われている重職をすべて経験している実力者です。これは、上原勇作の他には杉山元しかいません。周蔵手記によって、大正から昭和の時代、この上原勇作が陸軍を裏から動かしていたことが分かりました。

その吉薗周蔵氏ですが、明治27年に宮崎県西諸縣群小林村に生まれます。周蔵の父林次郎は、公家の名家正三位である堤哲長(つつみあきなが)とギンヅルの間に生まれた子ですので周蔵氏はその公家の血を引いています。

正三位(しょうさんみ)と言われても、みなさんピンと来ないと思います。私も良く知りせんでした。調べてみると律令制における官位だそうです。明治以前は、御所への昇殿が認められる条件として五位以上というものがあったようです。昇殿を許された者は「殿上人」、許されない人は「地下(ぢげ)」と呼ばれました。
ウィキペディアによると、
従三位が中納言や近衛大将、大宰帥などと官位相当であるのに対し、正三位は大納言相当とされた。勲等との対比では勲一等に比する。
と書かれており、かなりの高位の官位であることが分かります。

前著「佐伯本」で落合先生は、堤哲長は正三位の名家とは言え、当時は生計の糧もなく貧乏公家であったのだろうと考えていました。ところが、その後の先生の調査で、堤哲長は先帝である孝明天皇の実質侍従長であり、維新時の堀川政略に重要な役割を果たしていた事が分かりました。そして、明治維新後は新政府のNo.2であった岩倉具視と実質対等な地位を得たと考えています。

落合先生は、周蔵手記を元に陸軍の薩摩閥の軍人を調べていくうちに、上原勇作が単に日本のために活動しているのではない事を感じます。そして、その中で陸軍薩摩閥の中で、
吉井友実高島鞆之助上原勇作
のラインがあることを見つけます。
地政学的海洋勢力の中核たる「在英ワンワールド」の日本支部となった薩摩下士連合(薩摩ワンワールド)の歴代総長が右の三人であったことを確信したのである。
また、上原勇作が玄洋社を部下として使っていることに気付いて調査します。
「さる筋」からのコメントは、
玄洋社とは、広く云えば、薩摩の一部と土佐・会津・紀州を含めたものです。
堀川辰吉郎の護衛は、玄洋社と大本教でした。
周蔵さんは、上原の草というより、辰吉郎の草だったのです。
これによって上原勇作の主筋は堀川御所の京都皇統の堀川辰吉郎であることが分かりました。

さらにもう一つ驚きなのが、周蔵氏の祖母であるギンヅルが、影の実力者であった事です。
これまでは、陸軍中将という地位にあった上原勇作の縁戚であったので、頼みこんで周蔵氏を上原の草にすることができたと考えていましたが、実際には祖母のギンヅルが、薩摩ワンワールドの力を使って親戚である上原勇作を陸軍の中で出世させて薩摩ワンワールドの総長に育てたということです。つまり、周蔵氏を草にしたのもギンヅルの意向であったということです。

ギンヅルは15歳の時から薩摩藩京屋敷に奉公していて後に明治政府の高官となる若い薩摩藩士の世話をして育て、その後も関係を保っていたということです。
具体的な名前は、野津鎮雄(陸軍中将)、野津道貫(元帥・侯爵)、高島鞆之助(陸軍中将・陸軍大臣・子爵)、大山巌(元帥・陸軍大臣・侯爵)、川上操六(陸軍大将・子爵)、西郷従道(参議・陸軍中将・海軍大将・侯爵)、山本権兵衛(海軍大将・首相・伯爵)などの面々です。

この本は、まだまだ周蔵手記のさわりの部分です。これからの続刊が待たれますね。
みなさんもぜひご一読を!

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
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落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]

天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実
落合先生の代表作の紹介です。
本来であれば落合先生の本としてまっ先に紹介すべき本でしたが、諸般の事情で遅れてしまいました。

この本は、1997年に発刊ですので、もう20年前になります。落合先生が、佐伯祐三のパトロンであった吉薗周蔵氏の遺児である明子氏の代理人となったことで、佐伯祐三の真贋事件に関わることになる経緯と顛末を書いたものです。

佐伯祐三真贋事件とは、吉薗周蔵氏が残した佐伯祐三の未公開作品を周蔵氏の遺児である明子氏が、1994年に福井県の武生市(現在の越前市)に寄贈することになった事から話が始まります。この佐伯作品は、当時美術界のドンと言われていた河北倫明氏が座長となって選定委員会を設置して調査した結果、佐伯祐三の真作であるとのお墨付きを与えました。この時の委員のメンバーが凄いです。
座長:河北倫明(美術館連絡協議会理事長)
富山秀男(京都国立近代美術館館長)
陰里鉄郎(横浜市立美術館長)
西川新次(慶応大学名誉教授)
三輪英夫(東京国立文化財研究所美術部第二研究所長)
という、美術館の館長クラスのメンバーが揃っていました。
これに対して佐伯絵画の鑑定を行っている東京美術倶楽部という業者の団体が猛烈な反論を行ったことで真贋事件に発展し、結局武生市への寄贈話が頓挫することになります。ちなみに、東京美術倶楽部には鑑定師の中島誠之助氏も加盟していたそうです。古美術商の中では東京美術倶楽部に入る事がステータスになっているそうです。

この真贋事件は、真作派の「専門家」と贋作派の「業者」との対立という構図です。
このブログで何度も紹介している「佐野乾山事件」も同様に「専門家」VS「業者」という構図でした。私は、佐野乾山事件を調べていて、東京国立博物館や京都国立博物館の技官や東大の教授など美術界の中心にいる人たちが真作派だったのに、なぜ黒(グレー)にさせられてしまったのか不思議に思っていましたが、佐伯祐三の真贋事件はさらにスケールがワンランク上です。

何せ、真作派はすべて美術館の館長クラスの権威ある人たちであり、それを取りまとめていたのが河北倫明という美術行政のトップであり、美術界のドンだった人です。しかも、河北氏は対立する東京美術倶楽部の顧問でもあるという捻じれ構造も内在していました。これだけ凄い役者がそろっていても真作派が負けて贋作にされてしまうのですから、金銭が絡んだ時の業界勢力の力というのは恐ろしいものだと思います。

例えば、佐野乾山事件の時には乾山の真作が300点くらいと言われていた時に、一度に200点以上の佐野乾山が発見されました。もしこれらの作品が真作と認められた場合、これまで希少性も含めて形成されていた乾山作品の市場価格(価値)が暴落するのは自明の事です。
同様な事情が佐伯祐三作品にもありました。佐伯作品は日本人の洋画としては非常に高価で、1点でも数千万円から億の価格が付くものもありますが、この時発見された大量の吉薗佐伯が真作と認められた場合、これまで美術館や個人に売却されていた作品の価格が暴落することになります。

さらに佐伯作品の場合、妻である米子の加筆疑惑があったためさらに事情が複雑です。佐伯祐三の妻である米子も画家でした。第二次渡仏の時に佐伯祐三が客死した後、日本に帰国した米子は佐伯の遺作や佐伯の友人の絵に自ら加筆して「佐伯作品」として売って生活費を稼いでいたと言われています。この米子加筆に関しては、関係した業者の間ではかなり有名な話だと聞いています。

1991年に「パリを描いた画家たち展」という展覧会が開催されました。これは、昭和2年にパリに居た佐伯祐三を慕って横手貞美、大橋了介、荻須高徳、山口長男の4人が渡仏して佐伯と一緒に絵を描いていましたが、その時の作品を集めた展覧会です。
私はこの展覧会の図録を見て驚きました。モランの寺やパリの街角など佐伯作品の重要なモチーフに関して、その4人の後輩たちも佐伯と見紛うような絵を描いていたのです。私には、その絵のいくつかは佐伯作品だと言われても見分けがつかないように思いました...。

restaurant1.JPG吉薗周蔵氏が残した佐伯作品は、これまで知られている佐伯作品とは雰囲気が異なるものでした。この吉薗佐伯作品に対する真作派のコメントを紹介します。
河北倫明座長:一目見て佐伯祐三の本当の姿が響いてきた。美術的価値はこれまでのものと匹敵し、今までのものに見られない荒削りで習作的なおもしろさがある。デッサンや手記に関しては、走り書きもあり、バラバラにせず総合的な調査をしたい。山発コレクションと比較すると、山発はいいものを抜いていったもので、今回の作品は山発コレクションの素材が残ったものといえ、(佐伯作品の)背景や土台を見るには面白い。

富山秀男:出所からしても佐伯作品と思う。これまでの作品との関連性も強く感じる。佐伯に対する既成概念より幅が広がったと考えている。今までの作品はよそゆきで今回出てきたのはふだん着の作品。研究し直す必要がでてきた。

陰里鉄郎:これまでの佐伯像よりビビッドなものを感じる。

このビビッドな佐伯作品を所有していた人こそ、落合先生が20年以上に渡って研究してきた吉薗周蔵氏です。遺児の明子氏から調査を依頼された落合先生が、持ち前の洞察力と豊富な知識を駆使して明子氏も知らなかった周蔵氏の実像を明らかにしていく過程は、この本の白眉と言えます。

russia1.JPG落合先生の調査によって、吉薗周蔵氏は公家の名家で正三位の堤哲長の孫であることが分かりました。周蔵氏は大正元年、18歳の時に縁戚であった上原勇作陸軍中将の特務(いわゆるスパイ)となります。そして、上原の指示で軍のためにケシの栽培を行って、純粋アヘンの製造を行いました。これによって、周蔵氏はかなりの収入を得ることになります。
そして、大正6年23歳の時に上原勇作から佐伯祐三の援助を行うように依頼されます。それ以来、周蔵氏は佐伯のパトロンとなり、金銭的な援助を行いました。

しかし、上原勇作の特務という裏の仕事であったため、それを裏付ける証拠が出るはずもなく、「佐伯と周蔵氏の接点がない」、「周蔵氏に佐伯を援助できるほどの収入があったとは思えない」、「佐伯は実家が裕福だったので周蔵氏からの援助など必要なかった」などの理由で周蔵氏と佐伯祐三との関係も否定されました。
これに関しては、(「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著」:http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2013-08-25)にも詳しく書いていますので、興味がある方はご覧下さい。

事件が起きた時期もよくありませんでした。小泉首相の北朝鮮訪問前ですので、北朝鮮による日本人の拉致問題は、第二党であった社会党の党首でさえ「そのような事はありえない」というようなコメントを出していた時代です。この頃は、北朝鮮の工作員などの話をすると、「映画の見すぎじゃない?」などと馬鹿にされたものです。バブル崩壊直後で日本人が平和ボケしていた時代ですから、「上原勇作の特務」と言っても誰も信じない時代でした。
ちなみに、日露戦争時にレーニンに多額の資金援助行ってロシアの後方撹乱を行った陸軍の明石元二郎も上原勇作の配下でした。その関係で、周蔵氏が任務で渡欧した時は明石の残した諜報網を利用したと言われています。

この本は、一部が佐伯祐三の真贋事件の経緯と顛末が書かれており、ニ部には吉薗周蔵に関連した薩摩治郎八や奉天古陶磁に関して書かれています。ニ部の内容も非常に貴重な情報が満載で、佐伯に興味が無い方でも楽しめると思います。

落合先生は、この真贋事件の後も吉薗周蔵氏の残した吉薗手記の調査、解析を継続して行い、現在の「落合秘史」につながっています。

ぜひみなさんに読んで欲しいと思います。
(ただし、絶版なので中古品でも5,000円以上しますが...)

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
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・「日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義」 - 版籍奉還から満鮮経略への道 落合莞爾著 を読む
・「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む
・孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む
・ユダヤとは何か? 落合先生の最新刊、 金融ワンワールド 落合莞爾著を読む
・甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ 落合莞爾著
・「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著
・乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む
・マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む
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天孫皇統になりすましたユダヤ十支族 「天皇渡来人説」を全面否定する 落合莞爾著 その2 [落合莞爾]

	天孫皇統になりすましたユダヤ十支族  「天皇渡来人説」を全面否定する

落合先生の秘史シリーズです。
この本は、発売直後にAmazonの古代日本史分野でベストセラー1位になっていました。(2017年3月現在は、古代日本史分野:4位、天皇制分野:2位です) やはり、天皇家とユダヤ人との関係、日ユ同祖論についてはみなさん関心が高いようですね。


この本で「欠史八代」の実在を説く落合先生ですが、その先生にしても2年ほど前まではこの古代史の通説を鵜呑みにしていたそうです。
その後の「天皇とワンワールド」の執筆の際に調査、洞察して初めて「欠史八代」の実在を実感したそうです。
「欠史八代」が実在しなかったなら、崇神以前の日本には確固たる王朝が存在しなかったことになりますから、これに乗じて「帰化人」とは日本に王朝が存在したことを前提とした不適切な用語だから使用をやめて、代わりに「渡来人」を用いろ、と主張する不逞の輩が現れました。それも反日韓人だけでなく、日本人にもいたのです。 京都大学教授上田正昭氏こそその人で、上田説に煽られて広がったのが、「朝鮮半島の進んだ文化を携えて日本列島に渡来してやった」とする「半島優越史観」です。

物部氏(ユダヤ十支族)が天孫族に背乗りしたと書くと、いかにも物部氏がこっそりやったような印象を持ちますが、これは天皇家も公認していたとのことです。それは、物部氏が天皇家に多大な貢献をしてきたことに対する見返りだとのことです。落合先生は、以下のように物部氏の貢献を挙げています。
①家祖ニギハヤヒが縁戚ナガスネ彦を裏切り神武天皇(縄文族)の東征に協力した。
②物部神道(オリエント多神教)で朝廷祭儀を司り日本神道の骨格形成を行った。
③イカガシコヲが孝元の宮廷ユダヤ人となり任那天孫の育成と崇神王朝の実現に寄与した。
④尾張オキツヨソの妹世襲足媛が5代考昭の皇后となり、アマタラシ彦と孝安をもうけた。
⑤尾張宮簀媛がヤマトタケルの妃となり応神の招来に重要な役割を果たした。
⑥尾張目子媛が継体の皇后となって安閑、宣化を生み、継体王朝の実現に尽力したこと。
(上の尾張氏は、物部氏の分流です。)
ただし、尾張氏はカバネが連(むらじ)です。本来、天孫のニニギの兄であるホアカリの直系子孫の尾張氏はカバネが臣(おみ)あるはずですが、疑似天孫であることが後で分かるように手がかりを残しているようです。

【秦氏】(はたし)
飛鳥昭雄氏は、秦氏こそ古代イスラエルの十支族で天皇家のルーツであるとしています。落合先生も秦氏に関しては、飛鳥氏と同様に考えていたようですが、この本でそれを否定しています。
・秦氏=呂氏(りょし)秦君が率いる呂氏一族+北方騎馬民族系ソグド人
・当然、秦氏の中にも十支族ユダヤが潜入していたことはありうる。

【先代旧事本紀】(せんだいくじほんぎ)
この書に関しては、みなさんご存じないと思います。私もよく知りませんでした。
天地開闢から推古天皇までの歴史が記述されていて、序文に聖徳太子が蘇我馬子に編纂させたと書かれていたため、平安中期から江戸中期までは古事記や日本書紀よりも尊重されていたそうです。しかし、江戸時代に偽書であるという説が主張され、現在もそのようにみなされています。
しかし、900年以前に成立したと考えられるため、この書にしかない物部氏の伝承など資料的価値があると評価されています。
このブログでも紹介したベリー西村氏の 「陰謀 天皇奠都と日本純血統人の使命」には、
日本書紀:ユダヤ十支族系
古事記:ペルシャ系
先代旧事本紀:物部系
が編纂したと書かれています。興味深いですね。

先代旧事本紀

← この本は、私もKindleで購入しました。先代旧事本紀の解説書かと思ったのですが、原文でした。(笑)
興味ある方はぜひ。

とにかく落合先生の本は、ぜひみなさんに読んで欲しいと思います。



【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
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天孫皇統になりすましたユダヤ十支族 「天皇渡来人説」を全面否定する 落合莞爾著 その1 [落合莞爾]

天孫皇統になりすましたユダヤ十支族  「天皇渡来人説」を全面否定する
落合先生の秘史シリーズです。
この本は、発売直後にAmazonの古代日本史分野でベストセラー1位になっていました。(2017年3月現在は、古代日本史分野:4位、天皇制分野:2位です) やはり、天皇家とユダヤ人との関係、日ユ同祖論についてはみなさん関心が高いようですね。

このブログでも、古代日本とユダヤ人との関係についてはいくつかの本を紹介しています。それらの本でも、以前紹介した飛鳥昭雄氏のように古代イスラエル人が天皇となったという説もあります。

落合先生は、この本の中で天皇家のルーツが半島からやってきたという「半島文化優越史観」を徹底的に批判し、「天皇家のルーツは縄文人(天孫族)である」であると主張しています。

この本のポイントは、以下の5点です。
①天皇家はアマテラスの直系子孫(天孫族)の皇統である。
⇒ それ以外は「天神」(天津神)である。
②古代日本に中東の古代イスラエル人(いわゆるユダヤ人)が渡来して、海部直(丹後)、物部氏(河内)、宇佐氏になった。
③物部氏は、「先代旧事本紀」、「海部氏系図」を利用して天孫族に入り込み、天孫族になりすました。
⇒ 「先代旧事本紀」は江戸時代に偽書とされたが、「海部氏系図」は戦後に十分な調査がされずに国宝に指定された。
④戦後の日本史学界は、綏靖~開化までの天皇を「欠史八代」として徹底的に否定することで「半島文化優越史観」を打ち出した。
⑤物部氏を天孫の持ちあげようとした黒幕は、日本の古代史界のドンであった故上田正明氏である。

このユダヤ人の渡来に関する落合先生の情報源は、20年間研究してきた「吉薗手記」です。これは、孝明天皇の実質的な侍従長であった正三位堤哲長の孫であった吉薗周蔵(陸軍大将となる上原勇作の特務として活動)が残した文書です。
周蔵は、同じく孫である医師の渡辺政夫から上田家の家伝を聞きました。
辺さん云はるに、自分は京都のアヤタチの一族であるが、アヤタチといふは後に付けたる姓であり、元は海部(あまべ)といふ姓であった由。この海部は日本に流れ着いたるユダヤの人種である由。
この上田アヤタチ一族は、その血統を守るために同族婚を繰り返していた事も記載されていたそうです。その上田家からは、上田鬼三郎(出口王仁三郎)も出ているとのこと。さらに古代史の最高権威である故上田正昭氏が分家から入り家を継いだそうです。

その上田正昭氏が神官を務めていた小幡神社の祭神は開化天皇とその皇子だそうですが、その神官が開化天皇を含めた欠史八代の不存在を主張していたとのことです。そして、上田氏は、ニギハヤヒとホアカリを同体として天孫と記した「先代旧事本記」を持ちあげて上田家と同族の物部氏を天孫族であるとし、さらに戦後、疑惑の多い物部氏の「海部氏系図」を国宝に指定することによって物部氏の天孫族(天皇家)への潜入を肯定したと落合先生は指摘しています。
また、落合先生は、その上田正昭のバックはオリエント学界の三笠宮殿下であったことも指摘しています。

つまり、渡来ユダヤ人の末裔である上田アヤタチ家の当主である上田正昭氏は、日本史学界のドンとして、自分の出自とともに古代日本におけるユダヤ人の渡来を封印したのです。そして、欠史八代を不在とすることで、天孫の末裔の「臣」と連立系家系の子孫の「連」を区別できなくしました。これによって、その子孫である武内宿禰、その末裔の蘇我氏、葛城氏、平群氏などの有力豪族の出自が不明となり、半島からの渡来人の末裔とされました。これが、古代日本は朝鮮半島からの渡来人によって作られたとする「半島文化優越史観」が幅をきかせることの原因になっているのです。

日本の古代史に興味がある方には、必読の書だと思います。

【興味がある方へ】
落合先生が、京都皇統から伝えられて伝聞の一部を紹介します。
京都皇統代のメモ
皇別
①一期:第一期:神武から孝元までの皇裔諸氏。それ以降は「臣姓」を賜っている。
⇒ 多臣、春日、吉備、阿部、波多臣、巨勢、蘇我、平群、紀臣、葛城、江沼
⇒ 第一期の皇族、「臣姓皇別」
②第二期:開化から天武に至る間。「真人」を賜る。
⇒ 丹波、毛野、和気、安保、小槻、春日山、三尾、三河伴、牟義(むげ)、津部、御使(みつかい)、讃岐、土形、息長、三国、多治公、橘、当麻公、晴海、淡海、清原
③第三期:光仁・桓武以降、諸帝の後裔諸氏。「朝臣」
⇒ 純然たる臣下クラス。また源氏・平氏。主として同一の氏が繰り返し賜っている。
⇒ 16流の源氏、4流の平氏、在原、久我、長岡、良岑、広根
⇒ 「朝臣の皇別」
④神別:天孫とは、天祖からウガヤフキアヘズ尊、神武までの五代皇祖の後裔諸氏。
⇒ 神武即位以前は神代として特別に扱うため、神別の内に入れても差し支え無い。ただし、中央勢力と地方豪族の差異あること言うまでもなし。
⇒ 有名筋は出雲臣。これ天穂日命の末裔。河内臣これ天彦根命。尾張臣、これ天火明命 ← 天孫(落合先生も保留)

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
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「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]

京都皇統の解禁秘史 天皇とワンワールド(国際秘密勢力)
最近の落合先生の本は難解なので、読むのに時間がかかります...。
本書のまとめを行っている中、落合先生の最新刊が発売になってしまいました。先生の本は、内容を理解するのが大変なのでなかなか追いつけません。(笑)
今回紹介する「天皇とワンワールド」は、先生が2015年9月20日に東京の学士会館で講演を行った時に話された内容のベースとなっている本です。


先生の講演のDVDです。
活字に出来ない《落合秘史》 日本人が知るべき「國體」と「政体」の秘密 (<DVD>)
私は先生の講演は、これまで発刊されていた、大塔宮計画、明治維新の裏などの話をされると思って行ったのですが、冒頭から「ウバイド文化」の話をされ、頭の中がパニックとなり「???」となりました。(笑)
しかも、先生はノー原稿で2時間休みなく講演をされ、そのパワフルさには本当に圧倒されました。興味ある方はDVDでその雰囲気を感じて欲しいと思います。


さて、この本の内容ですが、正直言って正確に理解できているとは言いかねますので、できるだけ私の言葉を挟まずに先生の言葉を紹介します。

●ワンワールドとは?
・国際秘密勢力で金融、宗教、軍事など基本的な分野に存在し、ワンワールド・バンカーはワンワールドの一部である。
これはいわゆる「ユダヤ」ではない。「ユダヤ人」という人種、民族はいない。ユダヤ教徒は存在するが、そのすべてがワンワールド・バンカーではない。ワンワールドは広義のフリーメーソンであり、その下に海外南朝衆、薩摩ワンワールド、観修寺衆など国體参謀、国體奉公衆がいる。

●京都皇統からの情報
・天皇しか見ることができない「ホンモノの皇統譜」が存在する。
・大塔宮護良親王の王子を北朝光厳上皇の籍に入れて崇光天皇とし、南北朝を秘密裏に統合した。
・欧州に渡った大塔宮の子孫がオランダ・ベルギーなどの王家となりその後の世界史の流れを決めた。
・大塔宮護良親王は、殺されたことにして極楽寺ネットワークを辿って奈良西大寺に入った。
⇒ 散所民社会の貨幣経済を掌握し、蓄積した西大寺の膨大な資産を使って欧州進出を行なった。
⇒ 極楽寺ネットワークは超宗教のマニ教思想で結ばれている。

●皇位継承権の要件 
・現在は、民間から皇室に皇后としてある程度自由に入っているように見えるが、現在でも大塔宮の血統の他に母系要件が必要。熊野別当の家系だけが皇后になれる(京都皇統代の舎人加勢の言)

●ウバイド文化
・太古メソポタミアで発生し、前3800年に終焉。ウバイド海民と騎馬民が東西に分かれる。
・東進した一派は日本列島に渡り、熊野、奄美大島に上陸。
⇒ 頭は、和田氏を称する「イシヤ」。紀ノ川「井口氏」、和泉「池田氏」、河内「和田氏」、「楠木氏」となる。
・西進した一派はケルト人国家を作った。
⇒14世紀に欧州に点在するウバイド・シュメル文明の遺民を結ぶネットワークを作るために大塔宮勢が欧州に入る。
「スメラ」は「シュメル」文明のアイデンティティを強調する合言葉
高松様は、よく口にされていた」(京都皇統代の舎人の言)
⇒ タクシス家が在欧大塔宮の血縁と推定。
・ウバイド人に入れ替わったのがシュメル人でウバイドを含めてシュメル文明と呼んでいる。ウバイド文化の本質は「思想と情報の文明」でワンワールド思想の根源となっている。ウバイド人は世界各地で「長者」と呼ばれ「イシヤ」を自称した

●欠史八代
記紀では神武即位を前660年としているが、神武東遷は前50年頃。記紀は神武の即位を600年遡らせている
⇒ 神武の即位を600年遡らせた理由は? 神武が釈迦より下るわけにはいかぬ(京都皇統の言) 記紀の天皇の不自然な長寿こそ、いかに不自然な長寿を用いても架空天皇を挿入しなかった証拠である
・欠史八代は実在した海人王朝(アマ王朝)であり、国體勢力の始祖。安曇海人族が北九州で起こした安曇王権の族長イハレ彦が東遷して神武天皇となる。
・北九州に残った安曇族の留守政権が欠史八代の九州分国となる。

●「国譲り神話」とは
・ 九州分国は、騎馬民王族を迎えて天皇とした。ミマキイリヒコ・イニエを開化の皇子として崇神天皇にする。その後、騎馬人男系と海人女系の対婚制とした。
⇒ 欠史八代から崇神への皇統変更(開化 ⇒ 崇神)が「国譲り」である。崇神はウバイド騎馬系と安曇海神系が混血した崇神天孫族であった。
①タケミカヅチは崇神天皇
②ヤヘコトシロヌシは在外国體
③タケミナカタは国體天皇
④大国主は孝元天皇

●三韓征伐
・仲哀天皇が半島から八幡系天孫(ホムダワケ)を迎え入れた。仲哀天皇は偽装崩御して満州に渡る。(仲哀は中継ぎ天皇)武内宿禰は崇神天皇朝の国體参謀総長。

●応神天皇
・紀元2世紀、羅津は崇神に王朝を譲った海人王朝の皇子フトオシが入り在外国體天皇となった国體天領。フトオシの子孫が八幡殿となり(八幡天孫族)その王子がホムダワケ(応神天皇)。満州の砂金を神功皇后に託し応神と凱旋(八幡ファンド)し、秦氏が宇佐に八幡宮を祀る。

●欽明朝はワンワールドへの開国
①國體外戚を春日小野氏からタチバナ氏に交替
②大陸史観の導入するため「フヒト=史家」を養成
③大乗密教の形をとったマニ教の輸入
 ⇒ 中心は聖徳太子。恵慈が伝えたワンワールド情報は「マニ教」。

落合秘史、古代史に興味ある方は、ぜひ読んでみて下さい。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
・現皇室は南朝の末裔だ「南北朝こそ日本の機密」 落合莞爾著 を読む
・「日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義」 - 版籍奉還から満鮮経略への道 落合莞爾著 を読む
・「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む
・孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む
・ユダヤとは何か? 落合先生の最新刊、 金融ワンワールド 落合莞爾著を読む
・甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ 落合莞爾著
・「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著
・乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む
・マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む

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天皇と黄金ファンド 古代から現代に続く日本國體の根本金融ワンワールド 地球経済の管理者たち南北朝こそ日本の機密 現皇室は南朝の末裔だ (落合秘史)明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義 —版籍奉還から満鮮経略への道― (落合秘史)明治維新の極秘計画 「堀川政略」と「ウラ天皇」 (落合秘史)京都ウラ天皇と薩長新政府の暗闘 (落合秘史)欧州王家となった南朝皇統 (落合秘史)国際ウラ天皇と数理系シャーマン 明治維新の立案実行者 (落合秘史)奇兵隊天皇と長州卒族の明治維新 (落合秘史)逆説の明治維新 (別冊宝島 2315)天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実



「日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義」 - 版籍奉還から満鮮経略への道 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]


日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義 —版籍奉還から満鮮経略への道― (落合秘史)落合先生の最新刊です。落合先生は、間違っていた内容は分かった時点ですぐに修正されますので、南北朝の基本を読んだ後は、新しい本の方から読んで行った方が良いかも知れません。

今回は、明治維新後の政府の動き、特に西郷隆盛の真実に迫る内容です。

まずは、落合先生の主張のおさらいです。

【欧州大塔宮】
南北朝時代の大塔宮護良親王が西大寺に入り、生れた王子とその子孫が、東南アジアからマラッカ海峡を抜けインド洋を経てホルムズ海峡で上陸し、14世紀末~15世紀にかけてトレビゾンド港(トルコ)から黒海を渡ったヴェネツィアに到着し、陸路を取り欧州を北上してフランドル地方で現地のケルト族と混交して経済力を蓄えて欧州王家と貴族になった。現在のオランダ王室の祖先のオラニエ=ナッサウ家ヴィレムⅠ世が欧州大塔宮と言われています。
つまり、落合先生の説では、英国を拠点とするいわゆる「ワンワールド」の背後には、欧州大塔宮がいたということです。
二年前の私が「地政学的な海洋ワンワールドの連合」と考えた勢力の正体が、実は世界王室連合で、その背後になんと欧州大塔宮がいたのです。大塔宮護良親王から始まる國體天皇系が欧州王家となり、欧州貴族となって、大きく発展していたとは、ほんとうに驚きました。

また、落合先生は、京都皇統から最近さらに詳しく「ベルギー王室は欧州大塔宮の子孫」と教られたそうです。日本の皇室が、オランダ、ベルギーなどの国の王室と親密な関係があることは周知の事実ですが、その裏にそのような事情があったということですね。
(落合先生の本には書かれていませんが、鎖国していた江戸時代に西洋の国ではオランダとだけは交流を許可していた理由はこれかも知れません)

関連した情報です。
・小栗忠順、木戸孝允、陸奥宗光は欧州大塔宮の子孫である。
・岩倉使節団の目的は不平等条約改正のため海外事情を観察すること、というのは表の看板であり、裏の目的は、新政府の首脳(岩倉・木戸・大久保)がベネルクスで欧州大塔宮とフィラデルフィアで在米大塔宮に「お目通り」することであった。

【版籍奉還】
15代将軍である徳川慶喜が大政奉還したことは、國體天皇から指示による「堀川政策」の一部ですが、一番の現実的な問題は廃藩置県の前段階として、版籍奉還でした。
・戊辰戦争で勝利した薩摩、長州藩などは恩賞として過贈を望んでいた。
・國體天皇から指示を受けた慶喜が、酒井家に姫路藩が版籍奉還の先鞭を付けるように命じた。(当時の状況を考えると、藩の永続しか考えていない諸藩から見ると版籍奉還を自ら言いだすことは正気の沙汰ではない。)
・木戸考允が動き政府の中心である薩長土肥に版籍奉還を行わせ、残りの諸藩の流れを作った。
・この薩長土肥に対しては版籍奉還の代償として、以下の利権を与えた。
長州:全国の土木談合利権
薩摩:警察・文部利権
土佐:海運利権
肥前:長崎の軍港利権

【西郷隆盛の征韓論】
西郷隆盛と言えば「征韓論」を主張し、それを受け入れられずに下野したと認識されていますが、それは事実とは異なると先生は指摘します。

西郷隆盛は、征韓論者ではない
・武力進駐論を唱えた板垣退助は征韓論者であるが、西郷は礼節外交を唱えただけであり、征韓論者ではない。
・西郷は、礼節外交のため開国勧告のために訪韓を希望し、新政府の板垣退助、副島種臣、江藤新平、大隈重信らの参議はそれを承認した。
・しかし、明治天皇(政体天皇)は、欧州使節団が帰国するまで保留とした。
・そして、帰国した岩倉右大臣、木戸孝允・大久保利通参議の反対によって西郷の訪韓は取りやめとなる。これは、國體天皇の意向によるものである。
・開国したばかりの日本は、外事は國體天皇(孝明先帝)の専管であり、覇道一神教(イエズス会)の侵入を防ぐのが國體上の重大事であった。そのため、重大な外事に関しては、國體参謀本部が最終的な落とし所を決めていた。
・國體参謀本部は欧州大塔宮から指導を受けていたが、欧州大塔宮としては、朝鮮問題よりも台湾派兵が急務であると考えていた。
⇒ 当時の日本にとって、いろいろな意味で重要なのは韓国ではなく台湾であった。明治4年、台湾で宮古島島民が多数殺害される事件が発生し、それを契機として明治7年台湾征討を行った。

そして、落合先生は驚くべきこともさらりと書いています。
・明治42年の伊藤博文の暗殺は、玄洋社軍人である明石元二郎が指揮した朝鮮軍の一隊が実行した暗殺を、テロリスト安重根の仕業に見せかけたもの

興味ある方は、ぜひ読んで欲しい一冊です。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
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現皇室は南朝の末裔だ「南北朝こそ日本の機密」 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]

南北朝こそ日本の機密 現皇室は南朝の末裔だ (落合秘史)

落合秘史の中でも重要な「南北朝」問題に関する本です。

以前にもこのブログで書きましたが、私たち戦後教育を受けた世代は南北朝に関する知識がほとんどないと言っても良いと思います。学校の日本史では、後醍醐天皇の建武の新政や足利尊氏の室町幕府に関してざっと習うくらいですので、それで理解できるはずはありません。そして、なによりも戦国時代や明治維新のように小説の題材にならないことが大きいと思います。

現在の天皇の皇統は、一般には北朝であると言われています。しかし、幕末の長州、薩摩、水戸をはじめとした勤皇の志士たちは南朝が正当であるとして顕彰していました。特に後醍醐天皇の建武の新政の立役者である忠臣楠木正成は、「大楠公」として崇拝されていました。さらに驚くべきことに、現在の皇居外苑にその楠木正成の像が設置されています。これは、明治天皇が南朝を正統であると認めたからと言われていますが、なぜ北朝である明治天皇が自らの家系を否定するようなことしたのでしょうか?

このような納得できない事実が存在するため、「明治天皇は維新の時に南朝の大室寅之助に入れ替わった」、「明治維新は南朝革命である」という「明治天皇すり替え説」が消えないのだと思います。この説は、10年ほど前にネットなどでかなり話題になって広まったので、ご存じの方も多いと思います。

落合先生の「落合秘史」も、先生の名付けた「堀川政略」の一つとして南朝の大室天皇に入れ替わったことは認めています。しかし、先生の秘史の奥深さは明治天皇が大室天皇に変わったから現天皇家は南朝になったのではなく、「もともと現在の天皇家は南朝であった」(南北朝の別などない)ということです。

落合秘史は、このブログでも紹介しているように、「さる筋」(京都皇統代の舎人)が呟いた歴史に関するキーワードをジグソーパズルのピースとして、歴史の真実を洞察して構築したものです。これは太古の遺跡から発掘された遺品や文字から当時の状況と現在までの歴史を洞察するのと同じことです。

今回、皇統代から与えられた呟きは、
・香淳皇后は南朝の血筋
・久邇宮を北朝と視ては間違う

というものです。ここでいう香淳皇后とは昭和天皇の皇后で、今上天皇の御母のことですが、父方の伏見宮は北朝として知られていますので、最初は落合先生もどう考えればよいのか見当も付かなかったようです。

もう一つのヒントは、明治大学教授徳田武著の「朝彦親王伝」にありました。ここに、
我が実家は芳野の皇居(南朝)の血筋である故か、殊に盛んであり、当今は禁裏(天皇)も後醍醐帝の血筋であるし、近衛も鷹司も皆、我が実家の縁続きである。不思議な事よ。
と書かれていることに先生は注目します。朝彦親王とは、その侍従岩倉具視とともに「堀川政略」を立案した重要人物であると先生は考えています。朝彦親王は伏見宮家が実家であり、久邇宮は朝彦親王から始まりますので、伏見宮が「芳野の皇居(南朝)」とは聞き捨てできないことです
この内容は、ライターである浅見雅男の「伏見宮」にも同じ記載についての言及がありますが、両著とも歴史的事実と異なると判断しているそうです。

この辺が日本の学界のおかしな所で、天皇の家系の事は天皇及びその近親や重臣が一番知っているはず、と考えないのでしょうかね?(笑) 落合先生も、この両著が朝彦親王の発言を単なる誤りと解釈していることに不審を持ち、調査を進めます。そして、最終的には、「さる筋」(つまり皇統筋です)からの情報として以下の事を知ることになります。
崇光天皇は護良親王の王子
②護良は西大寺に入り、そこで死んだ
③西大寺の資産で吉野から鎌倉まで、宿場ごとに極楽寺を造り、護良親王を護るための情報ネットワークとした。
④極楽寺ごとに忍者を置き、全国の情報を集めた。
北朝の三人も納得した上で、崇光を入れた
⑥崇光の諱を、興良に合わせて益仁から興仁に改める。
⑦畿内から鎌倉にかけて湊のネットワークを作り、その湊々が室町時代の外国との通行の拠点となり、後の伏見宮海外ネットワークとなる。
⑧直仁は花園の子
⑨新北朝は畑を提供。橘が入って正成の鎮魂なる。
つまり、南朝である後醍醐天皇の皇子である大塔宮護良親王の子が崇光天皇として北朝に入ることで、それ以降の皇統には南朝の血が入っているということです。

大塔宮は、後醍醐天皇の皇子ではありますが武勇に優れ、後醍醐天皇が鎌倉幕府に対して兵を挙げた時に楠木正成らともに挙兵します。そして、足利尊氏、義直兄弟、新田義貞などと戦い、鎌倉幕府を倒し建武の新政を実現させます。しかし、足利尊氏を征夷大将軍に任命すると新たな幕府を打ち立てることを懸念して、自らが征夷大将軍となり、尊氏は鎮守府将軍に押しとどめます。しかし、その後、讒言により後醍醐天皇によって鎌倉に幽閉されてしまい、結局足利尊氏の弟である義直に暗殺されたということになっています。(詳細は最後の年表をご覧ください)

その大塔宮が実は、鎌倉で死なずに義直の手引きで西大寺に入り、極楽寺の情報を使って活動をしていたと言うのが落合先生の説です。確かに、この説を前提に考えると、①大塔宮が殺された時に当時は必須であった「首実検」が行われていないこと ②後に尊氏と対立する義直が南朝に帰服したこと、などこれまで不審に感じていたことがすっきりとつながるように思います。

明治天皇になった長州の大室寅之助もこの大塔宮の系統であるとのことです。また、大塔宮が紀州の井口左近の館に逗留した時に左近の娘に産ませた子を家祖とするのが、落合先生の家系とつながる皇別の井口氏だということです。

南北朝問題に興味がある方にはぜひ読んで欲しい一冊です。

【南北朝時代の年表】興味のある方へ…
1317鎌倉幕府、皇位を大覚寺・寺明院両統の交互即位を定める。
1324後醍醐天皇の倒幕計画が発覚。(正中の変)
1327後醍醐天皇の皇子である護良親王(大塔宮)、天台座主となる。
13315月、後醍醐天皇の倒幕計画が発覚。(元弘の乱)
9月、楠木正成挙兵し、金剛山の赤坂城に籠る。
9月末、笠置陥落し、後醍醐天皇、捕えられる。
10月、赤坂城、陥落。楠木正成は戦死を装う
13323月、後醍醐天皇、隠岐に配流される。
4月、光厳天皇(北朝初代)即位
11月、大塔宮護良親王、吉野で挙兵。楠木正成赤坂城を奪還して千早城を拠点する
13331月、赤松円心、播磨で挙兵。楠木正成、天王寺で幕府軍を破る。
2月、吉野陥落。大塔宮は高野方面に逃れる。
幕府の大軍、赤坂城を落とし、千早城を包囲。楠木正成は知略でこれを防ぐ。
後醍醐天皇、隠岐を脱出。名和長年、天皇を奉じて船上山で挙兵。
5月、足利尊氏、幕府に叛き六波羅を落とす。新田義貞、鎌倉を落とし、北条氏が滅亡。
6月、後醍醐天皇、京都に還幸。大塔宮を征夷代将軍、尊氏を鎮守府将軍に任ずる。
13341月、建武の新政始まる。武士たち不平不満がつのる。
11月、大塔宮、足利との確執で捕えられて鎌倉に幽閉される
13357月、北条の遺児時行挙兵。足利直義軍を破り鎌倉を奪還。(中先代の乱)
直義、大塔宮を暗殺
8月、北条時行軍を破り鎌倉を奪還そのまま鎌倉に留まり朝廷の叛く。
12月、新田義貞、勅令を受けて尊氏と戦い敗れる。
13361月、後醍醐天皇、叡山に避難。尊氏、入京。奥羽鎮守府将軍、北畠顕家が駆けつけ、正成らとともに足利軍を破る。
4月、尊氏、九州で勢いを盛り返し、東上。
5月、足利軍が楠木軍と湊川で激突。正成、壮絶な最期をとげる
8月、尊氏のおす光明天皇が即位し、北朝が再建。
10月、後醍醐天皇、尊氏の講和案を受け入れ下山。
11月、後醍醐天皇、三種の神器(偽物)を光明天皇に渡す。
12月、後醍醐天皇、吉野に遷幸し南北朝時代始まる。
13373月、高師泰、新田義貞の籠る越前金ヶ崎城を落とす。
13385月、北畠顕家、堺石津川で戦死
7月、新田義貞、越前藤島で戦死
8月、足利尊氏、征夷大将軍となる。
13398月、後醍醐天皇薨去、後村上天皇即位
13481月、楠木正成の子正行、高師直と戦い戦死。
13508月、足利尊氏、義直の対立が激化。
12月、直義、南朝に帰服し、足利尊氏討伐の綸旨を得る
13522月、足利尊氏、義直を毒殺
13584月、足利尊氏、死去

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天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実金融ワンワールド 地球経済の管理者たち明治維新の極秘計画 「堀川政略」と「ウラ天皇」 (落合秘史)国際ウラ天皇と数理系シャーマン 明治維新の立案実行者 (落合秘史)奇兵隊天皇と長州卒族の明治維新 (落合秘史)京都ウラ天皇と薩長新政府の暗闘 (落合秘史)

「逆説の明治維新」 落合莞爾監修 を読む [落合莞爾]


逆説の明治維新 (別冊宝島 2315)

こんな本も出ていたのですね。気が付きませんでした。

監修が落合先生となっているので思わず買ってしまいました。
ムック版ですので、落合先生の”落合史観”の取っ掛かりの本としてはとても良いと思います。


内容は、明治維新の全体像を書いていますが、【巻頭特集2】として「明治維新の”陰謀”」と題され、落合先生が主張されている「堀川政略」について書かれています。

知られざる歴史の真実① 明治維新を断行させた「堀川政略」の秘密に迫る
知られざる歴史の真実② 幕府の終焉・大政奉還は徳川慶喜が計画した!?
知られざる歴史の真実③ 明治天皇は奇兵隊出身!?
知られざる歴史の真実④ 明治政府が発令した身分制度はインチキ!?
知られざる歴史の真実⑤ 龍馬を操った黒幕・尾崎三良って何者?

『落合秘史』シリーズ著者文筆家・落合莞爾が語る ”これぞ逆説”
これぞ逆説① 「ペリー来航」 外交を行っていたのは幕府ではなく國體天皇!
これぞ逆説② 「池田屋事件」 池田屋事件は予定のイベントだった
これぞ逆説③ 「長州征討」 長州征討を収束させるために将軍家茂の死去を偽装!
これぞ逆説④ 「八月十八日の政変」 マルクスの「共産党宣言」が政変の火種!?
これぞ逆説⑤ 「安政大獄」 安政の大獄は反発によるテロの誘因だった!
これぞ逆説⑥ 「薩長同盟」 みずからの正当性のため土佐を排除した薩長
これぞ逆説⑦ 「戊辰戦争」 孝明天皇から会津に支払われた義捐金
これぞ逆説⑧ 「廃仏毀釈」 土佐・佐賀の成果を盗用した薩長が維新の理念と精神を歪曲
これぞ逆説⑨ 「西南戦争」 土佐を士族反乱から救った陸奥宗光のリーク
これぞ逆説⑩ 「王政復古」 現存する「密勅」はただの下書きだった!

「堀川政策」に関する記載を紹介します。
当時から世界でも有数の経済規模を誇った日本の経済制度の近代性、社会における科学水準、道徳水準の高さなどを目の当りにした欧州諸国は、植民地化は困難と判断、幕府に貿易自由化とキリスト教布教解除を要求する。
その一方で、欧州諸国からの皇室国際化の要請を予測していた皇室は、開国に備えて政治・外交j・社会体制まで包含した大規模な国家戦略群をあらかじめ建てていた。それが「堀川政略」で、・・・
落合先生によると、江戸時代の経済は世界に先駆けて「先物取引」を行っており、欧州の富豪の財力をしのぐほどの長者が何人も存在したほどの規模であったそうです。そのような豊富な日本の資金を国際金融社会が放っておくことはありません。
「世界は一つ」、「金は天下の回りもの」、「ボーダレス経済」などと言ったかどうかは不明ですが(笑)、とにかく日本を開国させて、そのお金を世界経済(国際金融)に取り込もうとしたのでしょうね。

以上のように落合史観のポイントを知るには良い本だと思います。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
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「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]


欧州王家となった南朝皇統 (落合秘史)


落合先生の最新作です。
最近の先生の本は、私には難解すぎて先生の発刊のペースに着いて行けてません。(笑)
順序が逆になりますが、興味ある方には、まずこの本を読んで欲しいと思います。

南朝皇統の話です。
南北朝時代の後醍醐天皇の皇子である大塔宮護良親王が、足利尊氏の弟である直義の指図で鎌倉で殺された事にして京都の西大寺に入ります。その西大寺の莫大な資金を用いて熊野水軍に巨船を建造させ、大塔宮一族が海外に進出したというのです。(日本に残った一部巨船は「安宅船」と呼ばれた)
大塔宮が率いる南朝勢は、ベネルクス地方(ベルギー、オランダ、ルクセンブルグの三国)に入り、豊富な資金をベースにフランドル地方で莫大な富を築き、欧州貴族の家系に潜入して欧州貴族になったとのことです。その家系とは、具体的に現在のオランダ王家、オラニエ・ナッサウ家だということです。現在の皇室とオランダ王家との親密な関係はこの件が基本となっているのかも知れません。
そして400年後、ナポレオン戦争終結後の「欧州王室連合」が開いたウィーン会議で日本の強制開国が決定したことを、欧州大塔宮から京都の國体天皇に伝えてきたとのことです。

大筋だけ書くと、何とも皇統無形、いやいや荒唐無稽に感じると思います。(^^)
この落合秘史の内容は、落合先生が京都皇統代の舎人と言われる方から断片的に得られた情報を元に落合先生が洞察によって構築したものです。

上に書いた南朝が欧州王家に入ったという件もショッキングな話ですが、約20年にわたって落合先生に私淑してきた私としては以下の3点の方が大きな驚きでした。

①落合先生が天皇皇統の末裔だったこと
大塔若宮と呼ばれた輿良親王が、周防国田布施郷に入り、佐藤甚兵衛に護られて残した子孫は大室姓を称していました。紀伊国荒川郷調月村の井口左近の娘が生んだ王子が後花園皇統の基となった輿良親王ですが、一歳下の弟がいて代々井口左近を称しました。田布施大室と井口左近の両家には皇位継承権があり、これが大室寅之祐が明治天皇に即くことができた根本的理由なのです。
落合先生は、さらりと書いていますが、上記の井口家というのは、先生の家系です。先生の本を読むと「なぜ落合さんだけに特別な情報が入るのか?」と疑問に思われる方が多いと思いますが、京都皇統代の舎人が「先生にだけ」秘密の情報を伝えてきた理由はこれだったのですね。

この事実を知った後で、これまでの先生の秘史シリーズの本を読み直すと、この件は断片的に記載・示唆されていたことがわかりました。しかし、ここまで明確に記載したのは本書が初めてだと思います。
この本に関する書評をざっと読んでみましたが、この件に触れたものは見た事がありません。みなさんちゃんと読んでいるのでしょうか?(笑)

②貧乏公家と思っていた堤哲長が堀川政策の重要人物であったこと
「堀川政策」が定めた孝明天皇ご一家の堀川御所入りの時期が近付いた慶応ニ(1866)年、御所では國體(国体)資産として堀川御所に移すものと、「奇兵隊ノ天皇」の朝廷に遺しておく皇室資産の分離を進めていました。振り分け作業に当たった正三位右京大夫堤哲長は孝明の最側近で、実質侍従長といわれ、維新後に國體資産の管理人となる予定でした。
先生の代表作である「天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実」(1997年)で、先生に相談にきた吉薗明子氏の記憶から明子氏の父の吉薗周蔵氏の祖父は堤哲長であると推理する過程は、この本のクライマックスです。しかし、この当時先生は、堤家は名家ではあるが、「貧乏公家」だろうと推定していました。
しかし、その「貧乏公家」であるはずの堤哲長の子を生んだギンヅル(周蔵氏の祖母)は、維新後、山本権兵衛、上原勇作などの大物たちと交遊を行っており、「貧乏公家」というイメージとのギャップを私は感じていました。しかし、堤哲長が孝明天皇の実質侍従長であり、「堀川政策」の重要人物であったするとその疑問も氷解しました。

さらに驚かされたのは、佐伯祐三真贋事件に巻き込まれた吉薗明子氏のことです。

③普通の主婦と思っていた吉薗明子氏が唯者ではなかったこと
平成八(1996)年に吉薗明子氏は、意外なことを教えてくれたので、私は驚きました。下記のような内容です。

--フランスから上原勇作に指示があり、ニューカレドニアでニッケル鉱山が発見されたが、イギリスの妨害に遭うので経営を日本側に頼みたいと言われた上原が、これを堺利彦に命じたところ、堺は社会主義運動で忙しいため、井口米太郎(注:落合先生の祖父)に頼んだ。
普通の主婦が、このような親族である落合先生でさえも知らなかった特別な情報を持っていることはありえません。 先生は、この明子氏の情報源は大徳寺の立花大亀和尚だと判断しています。つまり、あの佐伯祐三真贋事件で美術界やマスコミに翻弄されたと考えられていた吉薗明子氏は、決して「普通の主婦」ではなかったということです。そして、その吉薗明子氏が落合先生を頼ってきたことは、単なる偶然でないことは明らかだと思います。

以上のように落合先生のファンであれば必読の書です。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
・現皇室は南朝の末裔だ「南北朝こそ日本の機密」 落合莞爾著 を読む
・「日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義」 - 版籍奉還から満鮮経略への道 落合莞爾著 を読む
・「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む
・孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む
・ユダヤとは何か? 落合先生の最新刊、 金融ワンワールド 落合莞爾著を読む
・甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ 落合莞爾著
・「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著
・乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む
・マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む

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天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実金融ワンワールド 地球経済の管理者たち明治維新の極秘計画 「堀川政略」と「ウラ天皇」 (落合秘史)国際ウラ天皇と数理系シャーマン 明治維新の立案実行者 (落合秘史)奇兵隊天皇と長州卒族の明治維新 (落合秘史)南北朝こそ日本の機密 現皇室は南朝の末裔だ (落合秘史)京都ウラ天皇と薩長新政府の暗闘 (落合秘史)

「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む [落合莞爾]


明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌
最近、矢継ぎ早に出版されている落合莞爾先生の落合秘史の本に関する本です。
この本は、落合先生と斎藤充功氏がそれぞれの考えを書かれた文章の合間にお二人の対談が入っており、落合先生の著作を理解する上で非常にためになる本です。

斎藤充功氏は、1941年、東京生まれで東北大学工学部中退。ノンフィクション作家で、この落合先生との対談は、「フルベッキ写真」(明治維新の英傑たちが集まって極秘に撮影された写真との”伝説”がある)の解明を行ったことがきっかけのようです。

まず、落合秘史の内容を簡単に説明します。これは、以前このブログで紹介した、「孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画」(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2013-05-06)に書いた内容です。
(1)孝明天皇が崩御を装い、皇位を南朝皇統の大室寅之祐(おおむろとらのすけ)に譲る。
(2)睦仁親王及び、妹の皇女理宮も薨去を装い、隠れ家に隠棲する。
(3)隠れ家として、水戸(徳川)斉昭(慶喜の実父)が堀川通六条の本圀寺に「堀川御所」を造営する。
(4)大室寅之祐は睦仁親王と入れ替わり、孝明の偽装崩御後に践祚して政体天皇に就く。
(5)堀川御所に隠棲した孝明は國體天皇となり、政体に代わり皇室外交と国際金融を担当する。
これに加えて、最近の著書では、さらに「現在北朝と言われている現在の皇統は、実はもともと南朝系統であった」というDeepな内容も加わっており、なかなか普通に理解することは難しい内容となっています。

この本では、その難解な落合史観を、読者代表として斎藤充功氏が対談で質問して、切り込んでいくという形をとっており、落合先生の著作群の理解を深める参考書として非常にためになる本です。
今回の斎藤さんとの対談が、私にとって有意義だったのは、現状の教科書史観からすると荒唐無稽と謗られても仕方がない「落合洞察史観」に対し、「常人」の視点から数多くの質問をして戴いたことです。
質問がなければ答えようもなく、言い放しでは手応えもなくひたすら空しい思いをしていた私に、斎藤さんとの対談は、まさに「渡りに船」でした。(落合先生)
また、斎藤氏は、以下のように述べています。
落合秘史は”正史”をいくら読み解いても、常人では到達できない世界観 -- これこそが”落合秘史”の真髄であると言える。
情報ソースは「京都皇統代」であると落合さんは一連のシリーズで記しているが、残念ながら私を含めた一般読者はその実態を知ることもできなければ、知る術すらないのが現実である。
落合先生の裏の情報ソースは、「京都皇統代」ですが、そのベースの知識として「吉薗周蔵手記」があります。この手記を書いた吉薗周蔵氏について、先生は以下のように述べます。
-- 吉薗明子(周蔵氏の長女)の保護者が大徳寺と笹川良一ですよ。佐伯の真贋事件のときも、吉薗周蔵は”架空の人物”などと言われましたが、知る人ぞ知る人物ですよ、彼は。首相経験者のある大物政治家は、吉薗について、「笹川が怖れた唯一の男が吉薗周蔵だった」と取材に来た新聞記者に言ったそうです。以降、大手メディアは騒動から手を引いたんです。
また、落合先生の情報ソースに関しては、以下のように発言しています。
斎藤-- 改めて聞きますが、「さる筋」といのは具体的にどのような素性の方ですか。
落合--本にも書きましたが、高松宮様に仕えていた舎人で、高松宮様が亡くなられた後は「京都皇統代」の舎人と私は呼んでいます。
「落合史観」の特徴は「洞察」であり、文献は嘘を残す、文献主義は破綻するという考え方です。
私も落合先生の考え方に、基本的に同意します。例えば、日本でもどこかの国でも極秘事項や陰謀をきちんと正確に文章に残すでしょうか? そのような危ない証拠は残さない、というのが一般的な考え方だと思います。先生の指摘するように、後世の人たちをミスリードするためにきちんとした文書(偽書)を残すということの方があり得る話だと、私は考えます。

明治天皇の孫として、一部で有名な中丸薫氏に関しても興味深い発言があります。
斎藤 ―― つまり、堀川は睦仁親王と入れ替わった明治天皇の子どもではなく、京都皇統の睦仁親王の子どもという意味ですか。
落合 ―― そうです。だから、自らを明治天皇の孫と称する中丸薫女史の言説も厳密には間違いです。中丸女史が辰吉郎の子どもであることは間違いないと私はみている。しかし、明治天皇の孫を称することは違います。つまり、こういうことです。
辰吉郎は孝明天皇の皇子・睦仁親王の王子であって、大室寅之祐(すり替わった明治天皇)は辰吉郎の父親ではないのです。

落合史観に興味がある方にはお勧めの一冊です。

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「「金融ワンワールド」 落合莞爾著を読む」は、山本正樹氏のパクリか? [落合莞爾]

2012年5月29日に、このブログで書いた「「金融ワンワールド」 落合莞爾著を読む」(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2012-05-29)に関して、読者の方から、
山本正樹さんの記事のパクリ?
とのコメントを頂きました。
山本氏に関しては、全く知りませんでしたがGoogleで検索を行い、以下の記事であることが分かりました。
http://www.yamamotomasaki.com/archives/1256
読んで驚きました。確かに私の書いた内容と酷似しています。確かにこれを読むと私がパクったと思われても仕方がないと思いますが、山本氏のブログの日付は2012年7月2日となっており、私が内容をパクることはできません。
しかし、単なる一般ブロガーよりも元市議会議員の方が信用があるようです。早速、山本氏のブログに3回問い合わせを行いましたが、まったく無視されている状況です。当初はあまり気にしていなかったのですが、これだけ無視されるとさすがに私も黙っていることはできなくなりました。

山本氏と私のブログを見た人は、同様に私がパクったと思う可能性がありますので、山本氏と私のブログの比較をしたいと思います。青字が私のブログの文で、赤字が山本氏のブログの記載ピンク文字が私の注釈です。(RSS等では文字の色などが見にくいかも知れません。ご容赦ください。)
以下のように、私の創作した文章も山本氏のブログで書かれており、どちらが引用しているか明確だと思います。
-------(以下ブログ内容)-------

金融ワンワールド 地球経済の管理者たち落合先生が、『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』から15年、満を持して書かれた渾身の一冊です。
地球経済を統べる者たちは実在する・・・ ロンドンの金融界にビッグバンが生じた経済を見れば、世界の金融カジノに隠れオーナーが存在していることが容易に察せられる。それは通貨を創造して通用させ、国家に貸して金利を得てきた勢力、彼らこそが「金融ワンワールド」なのである。

9.11、3.11以降、陰謀史観の主役として「ユダヤ」、「フリーメンソン」、「イルミナティー」などが黒幕だと語られていますが、落合先生は個別の組織に関しては論じないで、その底流にある世界秘密結社の実体を自らの体験を元に述べています。

(私のブログ文)先生は、昭和60年頃、ウエスティングハウス・ジャパン副社長の水谷民彦氏、ニューヨーク工科大学の馬野周二氏と三人で「魔孫(マッソン)研究三人会合」を作り、そこでユダヤ人に関する知識を得たそうです。先生によると、昭和60年頃までの日本人はユダヤに関する正確な知識をほとんど持っていなかった鎖国状態であったそうです。 しかし一方、日本を離れて海外に住んでいた人たちはユダヤ人に関して詳しい知識を持っていたそうで、
⇒(山本氏ブログ)落合氏は、昭和60年頃、ウエスティングハウス・ジャパン副社長の水谷民彦氏、ニューヨーク工科大学の馬野周二氏と三人で「魔孫(マッソン)研究三人会合」を作り、そこでユダヤ人に関する研究をされたようである。著者によると、昭和60年頃までの日本人はユダヤに関する正確な知識をほとんど持っていなかった鎖国状態であったという。しかし一方、日本を離れて海外に住んでいた人たちはユダヤ人に関して詳しい知識を持っていた。

(私のブログ文)例えばNew York は「Jew York」と言われるほどユダヤ人が多いところですから、そこに住めばいやでもそれについて関心を持たざるを得ないのでしょう。 落合先生は、その「魔孫研究三人会合」で、ユダヤ人に関していろいろと知識を得たそうです。
⇒(山本氏ブログ)例えばNew York は「Jew York」と言われるほどユダヤ人が多いところだから、そこに住めばいやでもそれについて関心を持たざるを得ない。落合氏は、その「魔孫研究三人会合」で、ユダヤ人に関していろいろな知識を得ていくことになる。
(筆者注)「例えばNew York は「Jew York」と言われるほどユダヤ人が多いところですから、そこに住めばいやでもそれについて関心を持たざるを得ないのでしょう。」は、私の文章で、落合先生の本には記載がありません。

その中で注目すべきは、日本の新宗教に大きな影響を与えている大本教の出口王仁三郎がユダヤ、フリーメンソンに関して語っていたということです。これは恐らく先生が初めて指摘したことだと思われます。

(私のブログ文)王仁三郎はユダヤの神=「ガガアルの神」、フリーメンソン=「石屋の弥陀六爺さん」と比喩的に語っていますが、『神霊界』大正8年8月12日で以下のように言っています。
⇒(山本氏ブログ)王仁三郎はユダヤの神=「ガガアルの神」、フリーメンソン=「石屋の弥陀六爺さん」と比喩的に語っているが、『神霊界』大正8年8月12日で以下のように言っている。

(私の引用文をそのまま山本氏も引用)
支那の帝政を覆し露国の君主制を亡ぼし、次いで独逸その他の君主国を破壊したガガアルの悪神の御魂は、米国に渡りて、ウヰルソンの肉体を機関と致して世界を乱らし(中略)手を代え品を変えて日本の神国を奪る陰謀を、大仕掛けに致して居るから(後略)

(私のブログ文)つまり、王仁三郎は、清帝国が亡ぼした辛亥革命、ロシアのロマノフ王朝を亡ぼしたロシア革命を始めとしてドイツなどの君主制を亡ぼしたのはユダヤの神の仕業だと指摘しているのです。
⇒(山本氏ブログ)つまり、王仁三郎は、清帝国が亡ぼした辛亥革命、ロシアのロマノフ王朝を亡ぼしたロシア革命を始めとしてドイツなどの君主制を亡ぼしたのはユダヤの神の仕業だと指摘しているのだ。

(私のブログ文)もしそうだとすれば、日露戦争で、明石元二郎がロシアの後方撹乱を狙ってレーニンなどのロシア革命勢力に資金援助したことにより日露戦争に勝ったことは、これもユダヤに操られていたとも言えるように思えます。
⇒(山本氏ブログ)もしそうだとすれば、日露戦争で、明石元二郎がロシアの後方撹乱を狙ってレーニンなどのロシア革命勢力に資金援助したことにより日露戦争に勝ったことは、これもユダヤに操られていたとも言えるのかもしれない。(私が以前、書いたレポート「日本人の独自性」に引用した村松愛蔵氏の本のことを思い出していただきたい。)
(筆者注)この明石元二郎に関する記載も私の文章です。これに対してもコメントを付けて頂き、ありがたいことです。(笑)

(私のブログ文)さて、落合先生が「魔孫研究三人会合」で学んだことに、その後得た情報をまとめたものが、下記のユダヤに関する定義です。
⇒(山本氏ブログ)「魔孫研究三人会合」で学んだことに、その後得た情報をまとめたものが、下記のユダヤに関する定義である。
呼称 宗教 構成
シオニスト
(ユダヤ第一種)
ユダヤ教徒 A:スファラディ(セム系)、ミズラヒ(セム系) B:アシュケナージ(トルコ系)
イスラエルに住み、ニューヨークを徘徊するユダヤ教徒。
・スペイン~ポルトガルにかけてのユダヤ人をスファラディと呼ぶ。
・ドイツ~ポーランドにかけてのユダヤ人をアシュケナージと呼ぶ。全世界のユダヤ人の9割がアシュケナージ。人種的にはトルコ系白人種のハザール族。
・アジアに流移して回教圏に住んでいるユダヤ人をミズラヒと呼ぶ。
・オランダ人はスペインから逃げてきたユダヤ。
ワンワールド
(ユダヤ第二種)
看做しユダヤ ヴェネツィア・コスモポリタン(シュメル系)
宗教ワンワールド ― ヴァチカン
世界王室連合 ― 王侯貴族(金融ワンワールドに利用される)
白人至上主義者 ― WASP(ワスプ)
(軍事ワンワールド― 各国海軍将校・砲兵将校)
ユダヤと自称していないが、ユダヤと呼ばれている。俗にいう「フリーメンソン」のこと。ワンワールド・バンカー(国際銀行家)、コスモポリタン・ジュウとも呼ばれる。日本の皇室も世界王室連合に含まれる。
日本の九鬼水軍、村上水軍はコスモポタンの傍流を引き継いでいると思われる。
金融ワンワールド
(混在)
実質無宗教 ロスチャイルドモルガンロックフェラー

(筆者注)上記表は落合氏の本の内容を私がまとめ直したもので、山本氏がそのまま引用していますが、山本氏のブログでは表の枠が無くなっているので、
ヴェネツィア・コスモポリタン(シュメル系)
・宗教ワンワールド ― ヴァチカン
・世界王室連合 ― 王侯貴族(金融ワンワールドに利用される)
・白人至上主義者 ― WASP(ワスプ)

が、「シオニスト」に分類されるように書かれていますが、間違いです。「ワンワールド」の分類となります。


(私のブログ文)日本の皇室も上の表にある世界王室連合に取り込まれ、「金融ワンワールド」に利用されているとのことです。
⇒(山本氏ブログ)日本の皇室も上の表にある世界王室連合に取り込まれ、「金融ワンワールド」に利用されている?

一時期、Web上で「大室天皇」に関して話題になりました。これは、明治維新の時に南朝の血統である大室寅之祐が睦仁親王と交替し、明治天皇として即位した、という話です。初めて聞いた人には荒唐無稽とも思える説ですが、いろいろと調べてみると説得力のある話でもあります。

(私のブログ文)落合先生は京都皇統から情報を得たようで、以下のように述べています。
⇒(山本氏ブログ)落合氏は、京都皇統から情報を得たようで、以下のように述べている。

(私の引用文をそのまま山本氏も引用)
ウィーン会議により成立した欧州王室連合の世界戦略に対する対応策として、孝明天皇が崩御を装い、皇太子睦仁親王と倶に、堀川通り本圀寺内の堀川御所に隠れ、以後はシャーマンとして国家安泰を祈りながら、国際天皇となります。公的な皇室は、南朝血統の大室寅之祐が睦仁親王と交替し、明治天皇として即位します。
こうして、明治維新後の皇室は、表裏二元に分離し、表は東京皇室の明治天皇が大日本天皇として公式に臣民に君臨し、裏では京都皇統が秘かに国際事項に対処します。すなわち、外交面ではワンワールドの海洋勢力に与し、大陸・満洲政策に対処するため、革命党の孫文、清朝皇室の愛新覚羅醇親王、満洲の覇王張作霖の三者を等距離においてロシアの南下に対応しました。また国際金融面では、J.P.モルガンと組んで中国の鉄道金融に参加し、ロスチャイルドに協力して金本位制の創設に尽しました。

これ以外にも、経済評論家である落合先生ならではの所論がたくさん書かれています。

(私のブログ文)世界の経済は「金融ワンワールド」が裏で糸を引いており、彼らが儲かるような仕組みが考えられて各国の経済を牛耳っているということです。その基本的な方法は、戦争の勝ち負けなど国家レベルの情報を操作して株価を底値まで落として買いまくり、その後に株価が上がるような情報を流して大儲けするというものです。
⇒(山本氏ブログ)世界の経済は「金融ワンワールド」が裏で糸を引いており、彼らが儲かるような仕組みが考えられて各国の経済を牛耳っている。その基本的な方法は、戦争の勝ち負けなど国家レベルの情報を操作して株価を底値まで落として買いまくり、その後に株価が上がるような情報を流して大儲けするというものである。

(私の引用文をそのまま山本氏も引用)
・ギリシャ国債の例でも判るように、国政を担当する政治家・官僚が根本的にウソを吐いているであるから、国家の下働きをしている学校やメデイアがウソを吐くのは当然である。
・債務者に何の関係も有しない金融業者が、誰に頼まれもしないのに、当該債務者の倒産による損失を補償する契約を売り出したのが、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)であり金融工学が生んだバクチ商品である。そもそも保険とバクチは、同じ本質の異なる表現であり、賭博にはとかくインチキが付き物である。
・ヴェネツイア・コスモポリタンが信用創造を制度化して信用通貨制度を発明し、「金融ワンワールド」の萌芽を作った。
・1995年から始まった日銀のゼロ金利政策は何処かから強制されて実行したものである。
・商工ローンは、金融バブルに参加しなかった金持ちを連帯保証人にして、そこから金をむしり取るためのシステムである。これは偶然ではなく、日本社会を崩壊させようという計画であった。
・FRBとThe CITYに低金利を強制したのは「金融ワンワールド」で、これはアメリカとイギリスの住宅バブルを煽り、しかもそれを行き過ぎるまで持続させるためであった。

(筆者注)上記の文は、落合先生の本の中から私が興味深いと思った内容を列挙したものです。それをそのまま引用しているのも面白いです。

まさに落合先生の「落合ワールド」が堪能できる一冊です。
ここではあまり紹介しませんでしたが、日本の歴史、日本人のルーツに興味がある方には必読の書だと言えるでしょう。
-------(以下ブログ内容引用終了)-------

読みにくい内容で申し訳ありません。
書いていて空しくなる内容ですが、私がパクったと思われるのもいやなので、しょうがなく書きました
今回の山本氏の対応には、疑問を持たざるを得ません。一ブロガーの質問などに答える暇はないということでしょうかね?

落合先生に関してはこちらもどうぞ。
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
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天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実


乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]

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落合先生の中国陶磁器の秘密に関する本です。
この本は定価15,000円と非常に高価ですが、そこに書かれている内容は中国陶磁を研究する人には非常に重要な内容が書かれており、是非一読して欲しい本です。

内容を簡単にまとめると、
・紀州徳川家に伝来していた中国陶磁器は、張作霖が奉天で所有していた乾隆帝の秘宝である。
・清朝皇帝は、本当の宝物は北京ではなく、清王朝の発祥の地である奉天に秘蔵していた。
・張作霖は、軍資金を得るためにその秘宝を大正の末頃に紀州徳川家に売却した。(現在の価値で約750億円)
・徳川家に入った陶磁器は、早い時期に流出し、デビッドコレクションや東京国立博物館など有名美術館に収まり名品と評価されている。
・陸軍中将上原勇作の特務であった吉薗周蔵が大正9年に奉天に行った時に作成した「奉天古陶磁図経」にそれらの陶磁器の大きさや特徴、実寸の絵柄が書かれていた。
・平成8年に落合先生が「奉天古陶磁図経」を入手して研究を重ね、図経に記載されている陶磁器がどこに所蔵されているものかを解説したものがこの本である。

zukan.JPG落合先生は、平成元年頃から地元和歌山の恩師である稲垣伯堂を通して、紀州徳川家所蔵の陶磁器(中国陶磁器、李朝など)を入手しました。平成2~3年にかけてそれらの陶磁器に関して図鑑を作成して刊行しました。(元、明の中国陶磁器、李朝に関して刊行) この図鑑を作成する過程で、落合先生は所蔵の中国陶磁器の専門家の意見を参考にしながら、自分で作成窯と時代の鑑定を行いました。

落合先生は平成4年10月に岸和田市の依頼で中国、李朝の陶磁器の展覧会を開催しましたが、朝日、読売新聞、毎日放送などによる贋作報道によって贋作事件に巻き込まれてしまいます。これに関しては、落合先生の「ドキュメント真贋」に詳しく書かれており、このブログでも紹介しました。(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2011-01-02

その後、平成7年から落合先生は、佐伯祐三の真贋事件に吉薗明子氏の代理人として関わります。その過程で、明子氏の父である周蔵氏が書いた手記を入手します。その中には大正~昭和初期の軍部の動き、特に陸軍の中枢にいた上原勇作やその部下であった石光真臣・真清兄弟、甘粕正彦、藤田嗣治、貴志彌次郎などの動きが詳細に書かれていました。その内容は、現在落合先生が書かれている”疑史”シリーズのベースとなっています。

そして、その周蔵氏の手記の中に周蔵氏が大正9年に奉天で作成した張作霖所蔵の中国陶磁器に関する「奉天古陶磁図経」がありました。その図経には、先生が入手した中国陶磁器の名品の多くが記載されている他、陶磁器界で名品と言われているものが多く記載されていました。
この「奉天古陶磁図経」は、奉天に行って張作霖所有の陶磁器と当時満鉄で小森忍を中心に中国陶磁器の贋作造りを行っているのを見た周蔵氏が、のちのちこれらの中国 陶磁器の真贋問題が起こると予想し、真贋判定に使うために作成したものです。

しかし、その周蔵氏の思いとは逆に、周蔵氏の作成した文書は偽造されて小森忍が中心となり三重県の佐那具陶研で作成した中国古陶磁や乾山など茶道具の倣造品の売却に利用されることとなります。その売買には、陶磁業界の中心的な学者や業者が関わっていたことが日本の陶磁界の暗部として残っています。そして、それが昭和36、37年ごろに起こった、「永仁の壷事件」や「佐野乾山事件」につながるわけです。
「永仁の壷事件」では、贋作を作成した陶工、それを重要文化財に認定した文部技官、それを承知の上で売却していた業者が仲間となって行っていたことが事件になったものと考えられます。
また、落合先生の関わった「岸和田事件」や「佐野乾山事件」などは、これまで業界に流通していなかった「本物」を業界から排除するために新聞やTVなどのマスコミを利用して意図的に起こされた事件と言えると思います。

この本で興味を引くのは、吉薗周蔵氏が「佐野乾山事件」ともかかわりがあった点です。
昭和36年に始まった佐野乾山事件を知った周蔵は、「これは犯罪である」と憤慨し、独自に調査を始めた。佐野乾山事件には、佐那具窯関係者と佐藤進三が創立した日本陶磁協会が深く係わっていたことを知る周蔵は、毎日新聞に押しかけて抗議をしていたが、調査のために赴いた大阪の新橋の高級料亭付近で、黒塗りの自動車に圧迫され、土塀に押し付けられる不慮の交通事故に遭い、それが原因で腎臓を痛め、腎委縮の症状で昭和39年10月に他界した。
当時、異常とも思える毎日新聞の新発見の佐野乾山に対する贋作キャンペーン報道に対して、周蔵氏も憤慨していたことは心強い話です。しかし、周蔵氏がその事故に遭わずに生きていれば、おそらく佐野乾山事件も解決していたであろうことを考えると非常に残念です。

落合先生は自分で書かれた図鑑で特定した窯や時代鑑定がかなりの確率で「奉天古陶磁図経」の記載と合致することに驚きます。しかし、先生はさらに研究を重ね、所有の名品のいくつかは清朝康熙、擁正時代の御窯での倣造品であると判断しました。倣造品と言っても、皇帝が作らせた御窯の製品ですので、その多くがオリジナルよりもすぐれた名品であると判断しています。

この本では、現存の「奉天古陶磁図経」に書かれている一品、一品に現在知られている陶磁器を推定して書かれていますので、中国陶磁器に関して興味がある方には必読の書ですが、値段が高いのと装丁が普通の冊子である点が少々残念です。
内容に関しては、以下をご覧ください。
http://homepage2.nifty.com/hokusai/kishiwada/houtenkotoujizukyo.htm

奉天古陶磁の素晴らしい作品については、紀州文化振興会のHPをご覧ください。
http://www.kishu-bunka.org/toujishi.html

この本の購入に関しては、紀州文化振興会のHPをご覧ください。
http://www.kishu-bunka.org/

【佐野乾山に関しては、K's HomePageを参考にしています。(http://kaysan.net/sano/sanokenzan.htm)】

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
・現皇室は南朝の末裔だ「南北朝こそ日本の機密」 落合莞爾著 を読む
・「日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義」 - 版籍奉還から満鮮経略への道 落合莞爾著 を読む
・「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む
・孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む
・ユダヤとは何か? 落合先生の最新刊、 金融ワンワールド 落合莞爾著を読む
・甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ 落合莞爾著
・「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著
・乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む
・マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む

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奇兵隊天皇と長州卒族の明治維新 (落合秘史)国際ウラ天皇と数理系シャーマン 明治維新の立案実行者 (落合秘史)南北朝こそ日本の機密 現皇室は南朝の末裔だ (落合秘史)明治維新の極秘計画 「堀川政略」と「ウラ天皇」 (落合秘史)金融ワンワールド 地球経済の管理者たち天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実

孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]


明治維新の極秘計画 「堀川政略」と「ウラ天皇」 (落合秘史)


この本は、以前紹介した「金融ワンワールド」で国際金融勢力について書かれた落合氏が幕末維新の真相を明らかにしたものです。

通常のいわゆる「陰謀論」、「陰謀史観」では、幕末・明治維新関しては以下の2つが主張されています。
①将軍家茂、孝明天皇は、暗殺された。
②睦仁親王は、南朝系の大室寅之祐と入れ替わった。
この主張の論者としては、鹿島昇氏、太田龍氏が有名ですが、①に関しては副島隆彦氏も同様の主張を行っており、犯人は長州の伊藤俊輔(博文)とされています。孝明天皇に関しては、幕末当時、英外交官であったアーネスト・サトウの著書『一外交官の見た明治維新』に「その間の消息に通じている一日本人が私に確言したところによると、毒殺されたのだという。」との記載があり、トンデモ説というよりは、当時の状況から判断してもありうる仮説だと思います。
②に関しては、一時、Web上で「大室天皇」のキーワードが飛び交いましたので、ご存じの方も多いと思いますが、一般的に言えば「トンデモ説」とみなされている説だと思います。しかし、維新を推進した薩長両藩ともに楠木正成を崇拝しており、南朝に対する尊敬の念が強かったと言います。これは現在の皇統が北朝であることを考えると辻褄が合わず、簡単に否定することはできないと思います。(皇居に楠木正成の像がある理由も不可解です)

そして、落合氏がこの本で主張している真相は、上記の通常の「陰謀史観」を超えた驚くべきものです。その真相は、「堀川政略」と氏が名付けたもので、以下のような内容です。
(1)孝明天皇が崩御を装い、皇位を南朝皇統の大室寅之祐に譲る。
(2)睦仁親王及び、妹の皇女理宮も薨去を装い、隠れ家に隠棲する。
(3)隠れ家として、水戸(徳川)斉昭(慶喜の実父)が堀川通六条の本圀寺に「堀川御所」を造営する。
(4)大室寅之祐(おおむろとらのすけ)は睦仁親王と入れ替わり、孝明の偽装崩御後に践祚して政体天皇に就く。
(5)堀川御所に隠棲した孝明は國體天皇となり、政体に代わり皇室外交と国際金融を担当する。
これだけ読むと、「何のこっちゃ?」と思われると思いますが、ナポレオン戦争以降近代国家に変貌した欧州列強から日本皇室に対する国際化の要求が烈しくなってきたことに対応したのが、「明治維新」であるということです。そのため、大室天皇が明治天皇として東京に住み、表の顔として政体を司り、孝明天皇は國體天皇として京都で皇室外交を行ったというのです。
討議は、わが国が欧州列強に交わり近代国家として国際舞台に立つためには、政体の新しい装いとして、立憲君主政体の樹立が必要になることで一致します。これを前提に、古来から続くわが國體を護持しつつ皇室を国際化するには、畢竟皇室を表裏に分けて二元化するほかないとの結論に至ったのは、日本天皇の本質が国民国土の安全を祈念する国家シャーマンだからです。

歴史の専門家ではない落合氏が、なぜそのような説を唱えることになったのでしょうか? 一つは、佐伯祐三の絵画の真贋事件に関わることで入手した吉薗周蔵氏の手記です。これは、当時陸軍のドンであった上原勇作元帥の「草」として特務活動を行っていた吉薗氏が書き残した手記で、大正から昭和にかけての日本の政財界、軍部の裏事情が事細かに書かれていました。その手記を解析するうちに、落合氏は一つの結論にたどり着きます。
周蔵の国事活動を具に調べていくと、上原元帥の周辺関係が浮かび上がります。そこで私が掴んだのは、上原が単なる軍務だけでなく、ある強大な政治勢力の棟梁になっていたことです。それが私の謂う「薩摩ワンワールド」で、薩摩藩の下士連合が地政学的でいう海洋勢力の本部在英ワンワールドの日本支部になっていたのです。
そして、もうひとつが「さる筋」からの情報です。
その実名を私の方から明かすことは憚られるので、本稿では「さる筋」としておきます。
その後、「さる筋」は間断なく私の書斎に来るようになり、数多くの歴史秘話を呟いていきました。当初はまるでジグソー・パズルのように断片的なものでしたが、平成十四(2002)年ころからは時々、ある程度まとまった秘話を、時には簡単な文書にして置いていきました。
閑人秘話がしだいに積み重なっていく裡に、それらの相互関係を洞察した私は、ミッシング・リンク(不十分)を推理で補い、ついに部分的ながらジグソー・パズルを完成しました。つまり近現代裏日本史の概念を構成するに至ったのですが、その中核をなすのが、本稿の主題「堀川政略」であります。

この落合氏の本に対する評価は、この「さる筋」からの情報をどう考えるかがポイントだと思います。「そんな、どこの誰かも知らない人の話を信用できるか!」と否定的に考えるか、「なるほど、面白そうな話だな...」と肯定的に捉えるかでその評価が大きく変わると思います。

私は、月刊誌「ニューリーダー」に掲載されていた落合氏の『「佐伯祐三・真贋論争」の核心に迫る 陸軍特務吉薗周蔵の手記』を1996年の初回から現在まで継続して読んでいますので、大正・昭和史の裏側には、いろいろな事があったことを知っていましたので、この本で主張されている内容もそれほど違和感なく、読むことができました。

そして、私自身は「真実はすべて文書で残されている訳ではないので、知っている人に聞くのが一番」というスタンスですので、この本に書かれている内容も肯定的に捉えています。「さる筋」というのがどなたかは興味がありますが、その方の意思というよりは、もっと大きな流れ、あるいは大きな意図があって落合氏に真実を呟いているのだと考えています。

幕末、明治維新の歴史や皇室に関して興味のある方にはお勧めの一冊です。

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南北朝こそ日本の機密 現皇室は南朝の末裔だ (落合秘史)金融ワンワールド 地球経済の管理者たち天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実

ユダヤとは何か? 「金融ワンワールド」 落合莞爾著を読む [落合莞爾]


金融ワンワールド 地球経済の管理者たち落合先生が、『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』から15年、満を持して書かれた渾身の一冊です。
地球経済を統べる者たちは実在する・・・ ロンドンの金融界にビッグバンが生じた経済を見れば、世界の金融カジノに隠れオーナーが存在していることが容易に察せられる。それは通貨を創造して通用させ、国家に貸して金利を得てきた勢力、彼らこそが「金融ワンワールド」なのである。

9.11、3.11以降、陰謀史観の主役として「ユダヤ」、「フリーメンソン」、「イルミナティー」などが黒幕だと語られていますが、落合先生は個別の組織に関しては論じないで、その底流にある世界秘密結社の実体を自らの体験を元に述べています。
先生は、昭和60年頃、ウエスティングハウス・ジャパン副社長の水谷民彦氏、ニューヨーク工科大学の馬野周二氏と三人で「魔孫(マッソン)研究三人会合」を作り、そこでユダヤ人に関する知識を得たそうです。先生によると、昭和60年頃までの日本人はユダヤに関する正確な知識をほとんど持っていなかった鎖国状態であったそうです。
しかし一方、日本を離れて海外に住んでいた人たちはユダヤ人に関して詳しい知識を持っていたそうで、例えばNew York は「Jew York」と言われるほどユダヤ人が多いところですから、そこに住めばいやでもそれについて関心を持たざるを得ないのでしょう。
落合先生は、その「魔孫研究三人会合」で、ユダヤ人に関していろいろと知識を得たそうです。

その中で注目すべきは、日本の新宗教に大きな影響を与えている大本教の出口王仁三郎がユダヤ、フリーメンソンに関して語っていたということです。これは恐らく先生が初めて指摘したことだと思われます。

王仁三郎はユダヤの神=「ガガアルの神」、フリーメンソン=「石屋の弥陀六爺さん」と比喩的に語っていますが、『神霊界』大正8年8月12日で以下のように言っています。
支那の帝政を覆し露国の君主制を亡ぼし、次いで独逸その他の君主国を破壊したガガアルの悪神の御魂は、米国に渡りて、ウヰルソンの肉体を機関と致して世界を乱らし(中略)手を代え品を変えて日本の神国を奪る陰謀を、大仕掛けに致して居るから(後略)
つまり、王仁三郎は、清帝国が亡ぼした辛亥革命、ロシアのロマノフ王朝を亡ぼしたロシア革命を始めとしてドイツなどの君主制を亡ぼしたのはユダヤの神の仕業だと指摘しているのです。
もしそうだとすれば、日露戦争で、明石元二郎がロシアの後方撹乱を狙ってレーニンなどのロシア革命勢力に資金援助したことにより日露戦争に勝ったことは、これもユダヤに操られていたとも言えるように思えます。

さて、落合先生が「魔孫研究三人会合」で学んだことに、その後得た情報をまとめたものが、下記のユダヤに関する定義です。
呼称 宗教 構成
シオニスト
(ユダヤ第一種)
ユダヤ教徒 A:スファラディ(セム系)、ミズラヒ(セム系) B:アシュケナージ(トルコ系)
イスラエルに住み、ニューヨークを徘徊するユダヤ教徒。
・スペイン~ポルトガルにかけてのユダヤ人をスファラディと呼ぶ。
・ドイツ~ポーランドにかけてのユダヤ人をアシュケナージと呼ぶ。全世界のユダヤ人の9割がアシュケナージ。人種的にはトルコ系白人種のハザール族。
・アジアに流移して回教圏に住んでいるユダヤ人をミズラヒと呼ぶ。
・オランダ人はスペインから逃げてきたユダヤ。
ワンワールド
(ユダヤ第二種)
看做しユダヤ ヴェネツィア・コスモポリタン(シュメル系)
宗教ワンワールド ― ヴァチカン
世界王室連合 ― 王侯貴族(金融ワンワールドに利用される)
白人至上主義者 ― WASP(ワスプ)
(軍事ワンワールド― 各国海軍将校・砲兵将校)
ユダヤと自称していないが、ユダヤと呼ばれている。俗にいう「フリーメンソン」のこと。ワンワールド・バンカー(国際銀行家)、コスモポリタン・ジュウとも呼ばれる。日本の皇室も世界王室連合に含まれる。
日本の九鬼水軍、村上水軍はコスモポタンの傍流を引き継いでいると思われる。
金融ワンワールド
(混在)
実質無宗教 ロスチャイルドモルガンロックフェラー

日本の皇室も上の表にある世界王室連合に取り込まれ、「金融ワンワールド」に利用されているとのことです。一時期、Web上で「大室天皇」に関して話題になりました。これは、明治維新の時に南朝の血統である大室寅之祐が睦仁親王と交替し、明治天皇として即位した、という話です。初めて聞いた人には荒唐無稽とも思える説ですが、いろいろと調べてみると説得力のある話でもあります。
落合先生は京都皇統から情報を得たようで、以下のように述べています。
ウィーン会議により成立した欧州王室連合の世界戦略に対する対応策として、孝明天皇が崩御を装い、皇太子睦仁親王と倶に、堀川通り本圀寺内の堀川御所に隠れ、以後はシャーマンとして国家安泰を祈りながら、国際天皇となります。公的な皇室は、南朝血統の大室寅之祐が睦仁親王と交替し、明治天皇として即位します。
こうして、明治維新後の皇室は、表裏二元に分離し、表は東京皇室の明治天皇が大日本天皇として公式に臣民に君臨し、裏では京都皇統が秘かに国際事項に対処します。すなわち、外交面ではワンワールドの海洋勢力に与し、大陸・満洲政策に対処するため、革命党の孫文、清朝皇室の愛新覚羅醇親王、満洲の覇王張作霖の三者を等距離においてロシアの南下に対応しました。また国際金融面では、J.P.モルガンと組んで中国の鉄道金融に参加し、ロスチャイルドに協力して金本位制の創設に尽しました。

これ以外にも、経済評論家である落合先生ならではの所論がたくさん書かれています。
世界の経済は「金融ワンワールド」が裏で糸を引いており、彼らが儲かるような仕組みが考えられて各国の経済を牛耳っているということです。その基本的な方法は、戦争の勝ち負けなど国家レベルの情報を操作して株価を底値まで落として買いまくり、その後に株価が上がるような情報を流して大儲けするというものです。
・ギリシャ国債の例でも判るように、国政を担当する政治家・官僚が根本的にウソを吐いているであるから、国家の下働きをしている学校やメデイアがウソを吐くのは当然である。
・債務者に何の関係も有しない金融業者が、誰に頼まれもしないのに、当該債務者の倒産による損失を補償する契約を売り出したのが、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)であり金融工学が生んだバクチ商品である。そもそも保険とバクチは、同じ本質の異なる表現であり、賭博にはとかくインチキが付き物である。
・ヴェネツイア・コスモポリタンが信用創造を制度化して信用通貨制度を発明し、「金融ワンワールド」の萌芽を作った。
・1995年から始まった日銀のゼロ金利政策は何処かから強制されて実行したものである。
・商工ローンは、金融バブルに参加しなかった金持ちを連帯保証人にして、そこから金をむしり取るためのシステムである。これは偶然ではなく、日本社会を崩壊させようという計画であった。
・FRBとThe CITYに低金利を強制したのは「金融ワンワールド」で、これはアメリカとイギリスの住宅バブルを煽り、しかもそれを行き過ぎるまで持続させるためであった。

まさに落合先生の「落合ワールド」が堪能できる一冊です。
ここではあまり紹介しませんでしたが、日本の歴史、日本人のルーツに興味がある方には必読の書だと言えるでしょう。

【2015年3月25日追記】
この本の大事な部分の紹介が抜けていました。
世界最初の先物取引は、何と1730年に大阪の堂島米会所で行われた取引だということです。これを行ったのが、長者と言われた淀屋辰五郎ですが、その身代は、金銀貨と大名貸の分を計算すると80年後の欧州最大の富豪ヘッセン方伯の相続資産を上回っていたと考えられるとのこと。
貧乏国日本の町人が欧州最富豪の王候に匹敵するとは、そんな馬鹿な、という向きもあろうかと思いますが、近代工業化が始まる十八世紀中葉以前の世界では、欧州も日本も中国も、一人当たりのGDPはあまり変わらなかったのです。
この事実を知ると、明治維新の意味づけも変わってくるような気がします。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
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天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実


未完 佐伯祐三の「巴里日記」 吉薗周蔵宛書簡 匠秀夫編・著 [落合莞爾]

parinikki.JPG武生市(現在の越前市)への佐伯祐三の絵画の寄贈に関する真贋事件のさなかである1995年4月に発刊された本です。なぜ”未完”かというと、著者である匠氏は、執筆中である前年の9月にがんで亡くなってしまったからです。つまり、”未完”であり匠氏の”遺稿”でもあるわけです。

この本は、30歳でパリで客死した佐伯祐三のパトロンとして陰で佐伯を支えていた吉薗周蔵氏を初めて世に出した本です。この後、吉薗周蔵氏の娘である明子氏の代理人として落合莞爾氏が登場することになりますが、それまでは、この匠氏が周蔵氏に関しては第一人者であったと言えます。

この本には、当時美術館の館長などの人事を決めていた、美術界のドンと言われていた河北倫明氏が序文を書いています。
論語の中に、次のような言葉があることをかねがね私は頭にとどめていた。すなわち「鳥の将に死なんとするときは、其の鳴くや哀し、人の将に死なんとするときは、其の言うや善し」。死を前にした鳥の鳴き声はかなしいし、また死に臨んだ人間のことばは真実なものだといったような意味であろうが、私はこの言葉の中に生命あるものが本来そなえた厳粛な真実が含まれることを感じないわけにはいかない。
(中略) 最後に、率直な私見を許していただくならば、私は吉薗周蔵という人物こそ、佐伯芸術をこの世に存立させるための基盤を作った近代特異の精神科医の草分けであったといえるように思っている。
この序文から分かるように、河北氏はこれまで知られていなかった吉薗周蔵氏を知っており、匠氏のこの本に書かれていることは真実である、周蔵氏こそ佐伯祐三を陰で支えていた人物である、と述べているのです。

そして、匠氏はこれまで語られてきた佐伯祐三像に関して疑問を呈しています。
最初の渡仏で佐伯がヴラマンクに「このアカデミック!」と罵倒されて、奮起したことはよく知られていますが、匠氏は、以下のような疑問を呈しています。
その後の佐伯の作品の変貌を見てもこの衝撃の大きさを推しはかれるのではあるが、当日の佐伯自身はヴラマンクの怒りを理解できたのか、どうかということが残る。
また、以前このブログでも書いた佐伯の活動資金に関することも匠氏は疑問を抱いています。

この本では、吉薗周蔵氏が佐伯祐三が渡仏する時に、何でも書くようにと渡した「巴里日記」と佐伯から周蔵氏への書簡が紹介されています。周蔵氏と佐伯との関係や周蔵氏関連の資料に関しては、その信憑性に疑問を持たれているようですが、下記の日記や書簡の筆跡を見ても、私には佐伯の字としか思えません。みなさんはどう思われるでしょうか?
yachi.JPG


















佐伯から周蔵氏への書簡(画像は、紀州文化振興会のHPより)
①1923年消印不明 (P223 に掲載)
http://www.kishu-bunka.org/saeki/syokan/1-1.JPG
②1926年11月30日(P247 に掲載)
http://www.kishu-bunka.org/saeki/syokan/1-2.JPG
③1927年1月6日
http://www.kishu-bunka.org/saeki/syokan/16-11.JPG
④1927年1月6日
http://www.kishu-bunka.org/saeki/syokan/16-2.JPG
⑤1928年5月
http://www.kishu-bunka.org/saeki/syokan/29-1.JPG
⑥1928年5月
http://www.kishu-bunka.org/saeki/syokan/29-2.JPG

これらの書簡が偽造だというのであれば、現在認められている佐伯の書簡なども同様に疑惑を持ってみる必要があると思います。

この本で紹介されている佐伯の書簡を紹介します。
1926年2月2日東京消印(1925年12月24日 記)(P234掲載)
里見サンが心配してはってブラマンクいふ画家ニ會ワセテくれはった。
里見サンの先生です。この人にワシの画見てもらいました。
この先生をゑらいをこらせてしまいました。
ワシの画ハアカデミックゐふのやそふや。フォービズムゐふのが画なんやそふです。
米子ハンが心配してワシ以上ニベンキョウしよって里見サンと二人でよケい説明してくれますケど俺ニハワカラヘン
イシノゐわはる事思い出してワシは毎日ノッパラでねてました。
寒ふなってきて仕方ないさかいヤチの子守してました。
米子ハンが何枚も画いて実はワシが画いた小っこいもん一枚と三枚サ(ロ)ントートンヌの展覧会に出品したのです 全部入選してしまいました
このことしらすの氣が重ふて手紙かきませんでしたが 米子ハンがどんどん氣大きふしていってもふあきまへん (後略)
朝日晃の「佐伯祐三のパリ」の年表には「9月 第18回サロン・ドートンヌに初めて<コルドヌリ(靴屋)>と<煉瓦屋>が入選。米子も<アルルのはね橋>が入選」との記載があり定説化していますが、上の佐伯の書簡にはまるで逆のことが書かれています。
これは、佐伯米子が書いた「悲しみのパリ」に書かれている、「アルルのはね橋のところにまいりますと、あの白いはね橋が、青い空にくっきりと浮かび上がってみえました。あまりにも美しいその景色に、私達は、思わず草原にすわり、ゴッホの名画にのこされた、あのはね橋をスケッチいたしました。その私のスケッチが、その秋のサロン・ドートンヌで、初入選したのでございます。佐伯の<コルドヌリ>や<新聞屋>も同時に初入選いたしました。」(現代日本美術全集9 佐伯祐三 1972年)という米子の証言がもとになっているようです。

また、佐伯の渡仏の時の資金に関しては、いくつかの書簡に書かれています。
①1923年11月23日(神戸消印)(P222掲載)
ゐよゐよ明日29日神戸から發ちます 巴里に着くのがまちどをしくて甲板を走りたい気分です
大阪を出る前に小包、手紙つきました 中のものには大変うれしく感謝するだけです
ほんとうにすんません こんな大金、巴里に十年ゐても困らんのとちゃうかと思います(中略)
実は友人が急に文無しになってしもうて行きたいが行かれずと なげいているので
兄が用意してくれた金を分けて三等で行くこと(に)したところでした
一等はぜいたくやと思いますから丁度よく三等で行きます
金は大事にして向こうで使ゐます
②1925年7月14日(東京消印)(P232掲載)
兄サンがエゲレスのセッツルメント視察を理由ニむかゐに来ました
理由ハ金のいきつまりだと思います
三四ヶ月 ―― 日をかせぎますからたすけて下さい
金の事心パイナイこと電報か手紙下さい
金の事さゑ はっきりきまれば巴里にゐられます
はっきりした事いふて返事はやめにたのみます すんません
③1927~28年(推定)(P258掲載)
米子ハンが次々と思いをめぐらしてくれはって大分のって来てゐますが
出る金がよけいで困っています 千圓くらい送って下さい ほんますいません

この本が出されてから15年以上経っていますが、この辺りの調査は進んでいないようですね。
この本は、なかなか入手困難ですが、佐伯祐三に興味がある方には必読の書だと思います。

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吉薗周蔵氏に関しては、紀州文化振興会のHPをご覧ください。
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甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ [落合莞爾]

syuzousyuki.JPG前回、渡部悌治氏のユダヤに関する本を紹介しましたが、今回は私の私淑する落合莞爾氏の『陸軍特務 吉薗周蔵の手記』を紹介します。
吉薗周蔵氏は宮崎県出身で、上原勇作陸軍大臣・中将の縁戚であり、大正元年に上原勇作付の特務(いわゆるスパイ)として、活動を始めます。「吉薗周蔵手記」は、上原勇作の命を受けておこなった活動に関して周蔵氏が詳細に記載していたもので、大正から昭和の裏の歴史を垣間見ることができます。
私たちが日本史で上原勇作の名前を見るのは、陸軍大臣の時の「二個師団増師問題」で陸軍大臣を辞任し、内閣を倒壊させることで、大正政変のきっかけを作ったことくらいだと思います。しかし、この周蔵手記を読むと、大正から昭和にかけて陸軍を裏から操っていたのが、この上原勇作であることがよく分かります。

吉薗周蔵氏は、パリの街角を描き続けた洋画家の佐伯祐三画伯の美術大学の入学の後押しをしたり、資金援助をしていた関係で非常に多くの未公開の佐伯の絵を所有していました。そのため、武生市の真贋事件が起こることになりますが、それに関してはWeb上にいろいろと情報があるのでそちらを参考にしてください。
落合莞爾氏は、この佐伯祐三の真贋事件で、周蔵氏の娘の明子さんの代理人を依頼された関係で、周蔵手記を入手することができました。もともと日本史に造詣の深かった落合氏は、周蔵手記に書かれているこれまで知られている日本史との違いに戸惑いながらも、そこに書かれた日本史の深遠に魅せられ、ある意味佐伯祐三の真贋事件よりも手記に書かれた日本史の方に魅せられて15年以上の年月を費やしてきたようにも思えます。この「周蔵手記」は、会員制雑誌「ニューリーダー」の1996年4月号から連載を開始し、若干の中断をはさんで現在も続いています。

この「周蔵手記」が開示する内容で、私が一番衝撃的と感じたことは、上原勇作の裏の部下として甘粕正彦、藤田嗣治が一本の線でつながっていたことです。これは、これまでのどの資料にも出てこない内容だと思います。それ以外にもこの「吉薗手記」が明らかにする裏の情報は沢山あります。この手記を偽作であるとの主張する人たちは落合氏の15年に渡る研究結果を十分に読んでからもう一度判断すべきだと思います。
(国事に奔走した周蔵氏の「周蔵手記」の中で、一画学生である佐伯祐三に関する記載が占める割合は、当然ながらそれほど大きなものではありません。)

さて、前置きが長くなってしまいましたが、「吉薗手記」におけるユダヤに関する記載に関してです。上原勇作の死後、周蔵氏の上司となったのが、荒木貞夫大将でした。「周蔵手記」には、その荒木がユダヤであるとの記載があります。
・荒木(貞夫)とチャーチルの関係である。伝わるところでは、第一次大戦の直前、ロシア駐在武官だった荒木は、独断でペテルスブルグを離れてロンドンに渡り、チャーチルと引き合わされた。一外国婦人の手引きによるものというが、ここに国際秘密勢力の臭いがする。国際秘密勢力のことを当時の識者は「ユダヤ」と呼んだが、ユダヤとは国家ではなく特定の人種のことであるから、彼らが主となって後世している勢力という意味として理解するのが普通であろう。
( 「周蔵手記」2004年3月号)
そして、周蔵氏の従兄である渡辺政雄から聞いたユダヤの話は、以下のような内容です。
・京都出身の医者渡辺政雄は、「ユダヤ民族が古代に日本に流れ着いた。自分はその子孫である」と周蔵に教え、周蔵を困惑させた。その友人で民国留学生あがりの王希天は、上原勇作も甘粕正彦も「ユダヤ」だと指摘したが、そういう王自身の母校たる天津南海中学の設立者もいわゆる「ユダヤ」関係者のようで、同校同窓生の周恩来、呉達閣、さらに同校教師に学んだ張学良らも同志であったようだ。さらに、王の人脈の青山協会のポンピドー、聖公会のポール・ラッシュらのキリスト教宣教師や、日本外交官伯爵陸奥広吉も内務大臣後藤新平も仲間であったというから、ここにいわゆる「ユダヤ」が現今のユダヤ人種そのものを指すものではないことは明白である。
上原勇作も甘粕正彦も後藤新平も「ユダヤ」であるとは、驚きです。しかし、当時の周蔵氏は、「ユダヤ」とは何かをよく理解できなかったようですが、当時の一般人の認識としてはしょうがないことかと思います。

さて、吉薗周蔵氏は、上原勇作の「草」としてケシの栽培や諜報活動を行っていましたが、その活動の上司に当たるのが甘粕正彦で、同僚(フランスの「草」)が藤田嗣治というような関係となります。ちなみに、藤田は当時パリで600億円を放蕩しつくしたと言われる薩摩治郎八を監視する役割を持っていたようです。
最後に蛇足ですが、周蔵氏の上司となる甘粕が関東大震災のドサクサに紛れて大杉栄、伊藤野枝を殺害した、いわゆる「甘粕事件」に関して紹介します。ここには、前回紹介した渡部氏の記載とは違った内容が書かれています。
教會ニ モグリ込ムダルハ 野枝
大杉榮 伊藤野枝ハ 共産党でハアルガ 後藤新平の草デアッタ由。

[解説]
王(希天)の解説によれば、大杉榮は情人伊藤野枝を青山教会に潜入させ、ポンピドー牧師の身辺を探り、上原勇作・甘粕正彦との関係を確かめようとした。大杉と野枝は共産主義者でありながら後藤新平の草をしており、つまり青山協会への潜入は後藤の指令によるものであったという。
(2003年8月号)
さらに、周蔵氏は、大杉栄を見た時の印象を以下のように家伝に残していたようです。
・タコロガ 大杉ハ サノ根ガサモシク サモシヒ故ニ 後藤ニ直接 會ヒニ行ッタラシヒ。何度カ 借金ニ行ッタ模様。
*サレハ 自分ニハ納得デキル。自分ノ見タル大杉モ マカトニ サモシヒ表情ヲ シテヲッタ。
デアルニ當然ノカトナガラ 大杉ハ 閣下ノ事モ 甘粕ノ事モ ユスッタデアラフ。
トナレバ 大杉ヲ アアマデ始末シタルハ閣下ノ命モアラフガ ナルホド 甘粕サンノ意向モアラフ。
[解説]
今日革新系評論家らが英雄視して囃す大杉栄であるが、その実は根性の賤しい男であった。大杉が渡仏前に後藤邸を訪問して300円ほどを得たことは周知で、評伝家はそのことを何とか美化しようとするが、実情からは遠い。本来は、後藤と大杉が無関係と見せるために藤根を介在させ、報告はむろんのこと、報酬についても藤根が両者の間に入って受け渡しする取り決めであった。ところが心根さもしい大杉は、後藤に直接面会を求めた。もちろんタカリが目的で、中継者の藤根を外して、人の好い後藤から直接大金をせしめようとしたものである。それも一度だけではなかった。周蔵も上京直後、上原の命令で社会主義者の行動探索の途中、大杉と荒畑寒村が宣伝文書をこさえている現場を目的したが、こちらをちらりと見た時の大杉の、怯えた小動物のような目つきを一生忘れなかった(吉薗家伝承)。そのような大杉だから、後藤の指図で集めた資料を用いて、上原元帥だけでなく甘粕大尉もゆすろうとしたらしい。
となれば、あんな極端なことまでして大杉を始末したのは、上原の命令もあろうが、甘粕本人の意向が強かったのではないか。
(2003年8月号)

つまり、後藤新平の草であった大杉栄、伊藤野枝が上原勇作と甘粕正彦の身辺を調べで二人の弱みを握り、それをネタにゆすっていた。そのため、甘粕が関東大震災を奇禍として二入を殺害した、というのが周蔵氏の考えです。後藤新平と上原勇作はそれぞれの「アヘン政策」を巡り、当時反目し合っていたようです。

日本の近代史に興味がある方は、是非、落合氏の本を読むことをお勧めします。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
・現皇室は南朝の末裔だ「南北朝こそ日本の機密」 落合莞爾著 を読む
・「日本教の聖者・西郷隆盛と天皇制社会主義」 - 版籍奉還から満鮮経略への道 落合莞爾著 を読む
・「明治天皇“すり替え”説の真相: 近代史最大の謎にして、最大の禁忌」 落合莞爾、斎藤充功著を読む
・孝明天皇、大室天皇の真実! 明治維新の極秘計画 ――落合秘史Ⅰ 落合莞爾著 を読む
・ユダヤとは何か? 落合先生の最新刊、 金融ワンワールド 落合莞爾著を読む
・甘粕正彦もユダヤ? 上原勇作の特務、吉薗周蔵の手記にみるユダヤ 落合莞爾著
・「と学会」の本としてどうなの? トンデモ ニセ天皇の世界 と学会 原田実著
・乾隆帝の秘宝と『奉天古陶磁図経』の研究 落合莞爾著 を読む
・マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む

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マスコミの報道は疑ってかかれ! 「ドキュメント真贋」 落合莞爾著 を読む [落合莞爾]

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

2011年に最初に紹介する本は、私が勝手に私淑している落合莞爾氏の「ドキュメント 真贋」です。この本は、1993年出版の古い本ですが、是非多くの人に読んでもらいたい本です。

ドキュメント 真贋―大阪府岸和田市制施行七十周年記念「東洋の官窯陶磁器展」贋作騒動の真相sshingan.JPG落合氏というと佐伯祐三の真贋事件の方が有名になっていますが、私はこちらの真贋事件の方が重要だと思っています。この本の副題は”大阪府岸和田市制施行七十周年記念「東洋の官窯陶磁器展」贋作騒動の真相”というもので、私は本屋で最初に見た時は、なんだかローカルな展示会の話だな...と興味をそそられませんでした。
(岸和田の方、申し訳ありません)

【展示品:大明嘉靖年製銘・金襴手・八角面取り・尊式瓶】gosaikinran3.JPG
平成4年10 月に岸和田市の依頼で落合氏が理事を務める紀州文化振興会が所蔵している中国、李朝の陶磁器の展覧会が開催されました。この展覧会に対して、読売新聞、朝日放送が「展示品が贋作である」との報道を行いました。それらの経緯を贋作扱いされた側の視点から書かれているのがこの本です。

落合氏は、この本によると和歌山県出身で東大法学部を卒業後、住友軽金属に就職し、在職中に経済企画庁に出向した後、退職して野村証券に転職 します。その後、独立して落合事務所を立ち上げて、大企業の役員のコンサルタントなどを行っていたようです。そして、故郷である和歌山で土地の素封家の知人を通して紀州徳川家の所蔵品であった、李朝や中国陶磁器を買い取り、自ら理事を務める紀州文化振興会の所管としました。
問題となった展覧会は、岸和田市から紀州文化振興会に依頼があり、陶磁器を貸し出して開催されたそうです。

展覧会は平成4年の10月24日~11月15日まで開催されましたが、11月9日の読売新聞の夕刊の社会面のトップにとんでもない記事が載りました。
「秀作古陶磁展 看板に偽り」
明・李朝作品 摸作の疑い
学者クレーム 市は鑑定拒否
大阪府岸和田市が市制七十周年を記念、市立岸和田城資料館で開催中の「東洋の官窯陶磁展」に展示された三十四点が、いずれも表題にある中国元・明代や李氏朝鮮などの秀作でなく、後世に作られた摸作である疑いが強く、質も低いとの指摘が大学や博物館の研究者らの専門家から相次ぎ、東洋美術史を研究している奈良県内の短大教授(61)が九日までに、市側に再鑑定などを申し入れた。
これに対し、久禮信夫教育長は、第三者の専門機関などによる展示品の評価を経ずに開催したことを認めたものの、申し入れは拒否。出展団体側は「展示の中心は清朝の乾隆帝らの秘蔵品や、江戸期の通信使からの贈品で、質も高い」としている。(中略)
問題点を指摘した短大教授に対し、久禮教育長は「真贋(しんがん)については、紀州文化振興会主宰者を通じて『間違いない』という北京大学教授の話を聞き、図録の解説まで書いてもらっていたので、第三者の鑑定と解釈した」と説明。
また、紀州文化振興会主宰者は「北京大学教授など国内外の研究者に鑑定してもらっており、本物に間違いない。陶磁史上、これまで知られていないものなので、色々言われるかも知れないが、疑義があるなら、堂々と議論したい」と反論している。
これを読んだ普通の読者であれば、「あれはやっぱり贋作なんだ...」と信じるでしょう。しかし、本書を読むと市に再鑑定を申し入れた短大教授というのが、古陶磁愛好家の心理学が専門の教授であることが分かります。これをあたかも古陶磁の専門家がクレーム付けたように読めるように書いています。

【展示品:釉裏紅青・九竜波涛文・共蓋・大酒会壷】kuryugosou1.JPG
また、上記の記事を読むと通常の展覧会では、「第三者の専門機関などによる展示品の評価」を行っているように読めますが、それはまったく実情と異なります。通常の展示会では、その道の専門家に展示品の鑑定を含めた選定を依頼するのが普通で、いちいち第三者の専門機関などに依頼はしません。(だいいち、それに頼める第三者機関ってどこでしょう?)
本展示会の展示品は、国内では新屋隆夫(古陶磁研究家:奥田誠一門下)、中国では北京大学の楊根教授に鑑定を依頼していましたので、一般的には何の問題もないはずです。
さらに11月10日の夜、久米宏がキャスターをつとめるテレビ朝日の「ニュース・ステーション」でとんでもない内容が報じられます。

テロップ:岸和田市主催 ニセモノ陶磁器展?

久米宏:こんばんは。大阪の岸和田市が世界的なコレクションと銘打って、中国と朝鮮の宮廷で造られたという陶磁器の展覧会を今開いています。しかし、展示品のなかには徳川家の葵の御紋が入った朝鮮の壷など、本物とはとても信じられないような作品が沢山あることが分かって、今日韓国の国立中央博物館も贋物だと断定しました。一方岸和田市側はあくまでも本物と信じると、専門家による鑑定を拒否。展覧会をこのまま予定通り続けるつもりです。壷をめぐる国際的な真贋論争のいきさつを大阪ABC放送の吉田健司がお伝えします。(中略)
ナレーター:韓国の第一級の専門家が贋物と断定したにも関わらず、岸和田市は贋物かどうかの再鑑定は専門家にすでに見てもらっているので必要ないと拒否しています。
久米宏:取材した大阪の吉田さん。この葵のご紋のやきもの以外にもオカシナものはあるんですか?(中略)
吉田健司:はい。じつはこれは東洋の陶磁器の基準作品を展示しました大阪中之島の東洋陶磁美術館のカタログなんですけれども、そのなかに掲載されておりますこの作品、これのそっくりさんが岸和田市の展覧会にも並んでいます。(中略)
吉田健司:エー、あの実は、韓国国立中央博物館の専門家が近いうちに来日して調査をしたいと言っておられますので、エーひょっとしましてこの問題は国境を越えたエー、スキャンダルに発展するかも知れないという感じがいたします。

これを読んだだけで、久米宏がわけ知り顔で語っているのが想像できますね。「韓国の国立中央博物館も贋物だと断定しました」というのは、韓国の専門家に図録のファックスを見せて見解を求めたもので、「記録がない、見たことがない、実物を見なければ確実なことはいえない」と言ったことを曲解して報じたものです。だいたい、美術品の真贋の意見を聞くのにファックスを見せて意見を聞くこと自体あり得ないことです。ですから、専門家も「実物をみなければ確実なことは言えない」と至極当たり前のことを述べただけです。それを、贋物と断定しましたと報道したニュース・ステーションの報道姿勢には悪意すら感じます。また、韓国の専門家にファックスの画像で鑑定を依頼するということ自体に、この番組に美術品の報道を行う資質があるのかどうか疑問を持たざるを得ません。

【金彩染付・葵紋・四君子文・大壺】rityou.JPG
しかも、韓国側の専門家が来日して調査するというのも、たまたま別の用事で来日するので、見てみたいということを捻じ曲げて報道していたそうです。そして、本書によると、ニュース・ステーションの報道に関して、取材の過程で紀州文化振興会に一度も取材はなかったそうです。このような一方的な情報のみで大々的な贋作報道を行うとは報道機関としての見識を疑わざるを得ません。

このように、大新聞である読売新聞とテレビ朝日の人気番組であるニュース・ステーションで贋作と断定されたことに関して、落合氏を含めた紀州文化振興会側はいろいろな手を使って報道機関に説明を行いますが、一度贋作と報道されたハードルは高く、結局覆すことができなかったようです。

落合氏は、特に贋作と名指しのあった李朝の作品を数個、科学鑑定を行います。P&Sセンターという鑑定機関に依頼して熱ルミネサンス測定を行い、100年以上、300年以上経過しており最近の作ではないという鑑定をもらいましたが、その結果を報道機関に説明しても、贋作の汚名は晴らせない状況が続いているようです。このような事実を見ると、美術品において科学鑑定って意味があるのだろうか?と疑問を持たざるを得ません。

ニュース・ステーションは所沢のダイオキシンの風評被害で問題となりましたが、それ以前にもこのように一方的な情報による垂れ流し報道を行い風評被害を与えていたとは知りませんでした。私はこの本を読んで、マスコミ報道は、まずは疑うようになりました。特に、マスコミによる贋作報道に関しては...。(佐伯祐三、佐野乾山などなど...)

suubi.JPG落合氏の主宰する紀州文化振興会所管の中国陶磁器、李朝御窯の名品は、「紀州文化振興会所管 陶磁図鑑」(東興書院)に詳しく載っています。興味のある方は、是非一度ご覧になってみてください。中国陶磁、李朝のどちらも紀州徳川家伝来のものです。落合氏はこの紀州徳川家伝来の中国陶磁器は、大正末~昭和の初期に張作霖から伝来した、中国皇帝が所有していた名品と考えています。

信じるか信じないか、それはあなた次第です。(^^)
この落合氏の考察は現在も続けられており、私は十分に可能性がある仮説だと考えています。

さて、以上述べたように紀州徳川家伝来の中国陶磁、李朝の名品に関する贋作事件、しかも読売新聞、テレビ朝日が大々的に報道した事件です。でもみなさんは聞いたことないですよね?これってオカシイと思いませんか? 最近よく出されている贋作事件を扱った本などでも、どうでも良いような事件は書かれているのに、何故かこの重要な岸和田事件に関しては書かれていないのです。これもこの事件の不思議なところで、まるでこの贋作事件を無かったことにしようとする力が働いているようです。

美術品の真贋事件に興味を持たれた方は、是非この「ドキュメント真贋」を読まれることをお勧めします。

【落合先生の本に関してはこちらもどうぞ】
・「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項」 落合莞爾著 を読む
・落合秘史はここから始まった! 『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』 落合莞爾著 を読む
・「天皇とワンワールド」 京都皇統の解禁秘史 落合莞爾著 を読む
・「欧州王家となった南朝皇統」 落合莞爾著 を読む
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真贋事件に興味のある方は、
・藤田玲司と三田村館長が認めた「佐野乾山」、ギャラリーフェイク 006 「タブーの佐野乾山」
・夭折の画家 佐伯祐三と妻・米子

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Chinese ceramics,Qing Dynasty Treasures

天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実



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