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日中・太平洋戦争の真実 【思想劇画】 仕組まれた昭和史 副島隆彦著 を読む [歴史の真実・陰謀論]


仕組まれた昭和史―日中・太平洋戦争の真実 思想劇画
おなじみの副島氏の【思想劇画】シリーズです。
前回紹介した「幕末編」では、団塊世代に大きな影響を与えた司馬遼太郎氏の作品によって作られた「司馬史観」を徹底的に攻撃していましたが、この本では、明治以降の日清、日露、日中戦争、そして日米が戦った太平洋戦争に関して書かれています。

この本の概要を「はじめに」から見てみましょう。
日本は、1945年の8月の敗戦以降は、アメリカの属国(家来、子分の国)である。決して対等な関係ではない。
「日米同盟」 The US - Japan Aliance というのは「帝国 - 属国関係」のことである。この大きな事実こそは日本国民が知るべき最重要の知識であるとして、私はこの20年間ずっと主張し続けてきた。正確な自己理解から諸対策は生まれる。(中略)
山東出兵、金解禁、満州事変、日中戦争、そして無謀な太平洋戦争へ。これらの歴史事実を、従来の理解とは違う別のもっと大きな視点から、「真実の暴きの言論」の力によって、大胆に叙述していく。
背景には、20世紀すべてを通して、没落していったイギリス帝国(ロスチャイルド財閥)と、それを駆逐し瓦解させ、興隆していったアメリカ帝国(ロックフェラー新興石油財閥)の大きな世界覇権の移行、交替の事実がある
前作で、明治維新は英ロスチャイルドの資金によって成し遂げられたものであるということが主張されていました。これを副島氏は、「開国以来、日本は英ロスチャイルド家のものであった」と表現しています。
副島氏は、その例として、ロンドンのロスチャイルド家に二代目当主ライオネルが、伊藤博文、井上馨らいわゆる”長州ファイブ”をロンドンに呼んで育てた、そして、その息子のナサニエル・ロスチャイルドが松方正義、高橋是清らを育てたと言います。
そして、日本が世界にデビューしたと言える「日露戦争」では、日銀の副総裁である高橋是清がロスチャイルド家の大番頭格であるヤーコブ・シフから2億ドルの融資を受けています。さらに資金面だけでなく、軍事面でも日本は、英国の支援を受けていたと主張します。
ロシアのバルチック艦隊を破った日本海海戦においても、実質的に指揮をとったのは、イギリスの観戦武官だったというのです。
東郷平八郎や秋山真之の横にいて、後進国であった日本にイギリスの最新の戦闘技術を教え込んだ。そして巡洋艦を何隻も安価で買い与えた。
海戦を勝利に導いたT字戦法も秋山真之の独創ではなく、イギリス海軍、いや海賊の伝統的な戦術なのだ
それまで日本を支配していたロスチャイルド家ですが、1927年の田中義一内閣発足を機に日本を中国と戦争をさせてロスチャイルド家の支配から極東地域を奪い取ろうとするアメリカのロックフェラー家との抗争が始まります。日本においては、ロックフェラー ⇒ 三菱(岩崎弥太郎)、ロスチャイルド ⇒ 三井 (渋沢栄一)とのつながりが強いとのことです。
満州事変を発案、指示した戦略の天才と言われた石原莞爾は、「満蒙は日本の生命線であるが、日中戦争は命取りである」と主張していました。そして、その満州国建国をロスチャイルド家が支援を行い、亡命ユダヤ人のために今のイスラエルのような国を作る「フグ・プラン」という計画がありました。

さて、この本のもう一つの大きな指摘事項は、私たちの頭の中に刷り込まれている、日中戦争から太平洋戦争に関して「陸軍が悪」、「海軍は善」という考えに関してです。
日本と中国のロスチャイルド権益を戦争で破壊し、極東をイギリスから奪い取るのがロックフェラー家の計画だった
この手先となったのが、帝国海軍なのだ!
「提督三部作」は捏造である! 山本五十六米内光政井上成美
平和主義者と伝えられている「海軍三羽烏」こそ、日本を戦争に引きずり込んだ張本人たちだ。
第一次上海事変で中国本土にまで、戦線を拡大させた張本人は米内光政である。
日本海軍は、1937年8月15日に航空機による無差別爆撃を行い、戦争拡大の既成事実を作りました。南京や武漢、重慶まで爆撃を行い、非戦闘員を含む無差別爆撃で世界中から非難を浴びました
そして、中国との和平の目を摘み日中戦争の泥沼化の中で、真珠湾攻撃に進みます。
真珠湾攻撃には軍令部が皆、反対していた。
しかし山本は、受け入れられなければ司令長官を辞職すると軍令部を脅して、押しきったのだ。
そして、これだけ戦線を拡大した主犯とも言える帝国海軍ですが、戦犯として絞首刑で一人も処刑されていないことは確かにおかしな話です。
絞首刑となったのは7人のうち、外交官の広田を除く6人の軍人は皆、陸軍軍人である。
海軍大臣だった米内をはじめ海軍軍人はただの一人も絞首刑になっていないのだ!
米内は日米開戦の直前に日本の首相にもなっているし、何度も海軍大臣をしている。
普通、これは絞首刑確定のA級戦犯ものの経歴だ。
だが、米内は巧妙にも対中国海戦直前の第二、三次近衛内閣と、日米開戦に直接関与した東条開戦時内閣には関係していない。(中略)
やはり米内こそはアメリカのルーズベルトとロックフェラー家の傀儡だったのだ!

いろいろと反論はあるかと思いますが、副島氏の主張にも納得できる部分も多いと思います。
昭和史に興味のある方にはお勧めの一冊です。

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Simple

mo_co さん

いつもNice! ありがとうございます。
Mac mini 買い換えたのですね。
私はWindowsマシンしか買ったことないのですが、コンパクトで魅力的ですね。
by Simple (2011-11-27 23:19) 

Simple

TBM さん

Nice! ありがとうございます。
Jリーグは浦和がまだ安心できませんね。
by Simple (2011-11-30 23:34) 

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