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男性は読まないように! 「炭水化物が人類を滅ぼす」 夏井睦著 を読む [ダイエット]


炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 (光文社新書)炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~ (光文社新書)

← Kindle版もあります。

著者の夏井先生は、1957年秋田県生まれ、東北大学医学部卒業。日本形成外科学会認定医。石岡第一病院、傷の治療センター長で、以前このブログでも紹介した「傷はぜったいに消毒するな」(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-02-03)で医学界に衝撃を与えた「湿潤療法」を実践している先生です。

この本の冒頭の書きだしが面白い。
本書では、中年オヤジでもスリムに変身できる方法を紹介する。だが、本音を言えば、できれば同年代の男性には読んで欲しくないと思っている。書店で見ても、気がつかずに素通りして欲しいとすら思っている。
なぜか、この方法なら、誰でも簡単に、短期間で努力なしに、ほぼ確実に痩せられるからだ。痩せないわけがない、という驚異のダイエット方法だからだ。(中略)
しかし、私としては、自分が痩せればそれでいいのであって、自分以外の同年代のオヤジたちには痩せて欲しくないのである。私以外の中年オヤジはずっとデブ体型のままでいて欲しいのである。すっきりと痩せてしまった私の引き立て役として、彼らにはメタボ体型を保って欲しいのだ。

夏井先生は、このブログでも紹介した江部康二先生の記事をWebで読み、2011年暮れから翌年の5月にかけて、半年で11キロもやせたそうです。それによって、高血圧も高脂血症も自然に治ってしまい、昼食後の居眠りをしなくなり、夜もぐっすり眠れるようになったとのことです。
さらに、酒を飲んだ時に〆の雑炊やラーメンなどの炭水化物を摂らなくなったことで、二日酔いが無くなったと言います。これは、肉などのタンパク質は、胃液ですぐに分解するけれど、炭水化物は何時間も胃の中に留まることが原因とのことです。

そもそも「糖質」とは何か? 糖質制限とは? というと、以下の通りです。
簡単にいえば、糖質とは、「血糖値を上げる栄養素(食品)」である。摂取した後、すみやかに血糖に変わるのが糖質である。問題の本質は、血糖を上げるか上げないかだけなのだ。
血糖をもっとも効率的に上げるものが、ブドウ糖(グルコース)だ。だから、糖質制限においてはブドウ糖そのものが含まれる食品はなるべく避けるべきだし、体内でグルコースに変わるデンプンも控える必要がある。

ですので、糖質さえ制限すれば、糖質以外の肉や脂はいくらカロリーが高くてもお腹いっぱい食べても問題ないのです。これは、これまで常識とされていた、ダイエットの時の「カロリー神話」を覆すものです。私も知らなかったのですが、このカロリー値の測定法は19世紀に提案された方法が現在も使われているそうです。そして、その値は、夏井先生に言わせると「うさんくさい」ということになります。
◇体温は最高でも、せいぜい40℃であり、この温度では、脂肪も炭水化物「燃焼」しない。つまり、人体内部で食物が「燃えて」いるわけがない。
◇そもそも、細胞内の代謝と大気中の燃焼はまったく別の現象である。
◇各栄養素ごとの物理的燃焼熱は、小数点1~2桁の精度で求められているのに、エネルギー換算係数を掛けて得られた熱量はどれも「キリのいい整数」であり、数学的に考えると極めて不自然で恣意的だ。あえていえばうさんくさい。
◇動物界を見渡すと、食物に含まれるカロリー数以上のエネルギーを食物から得ている動物が多数存在する。

この糖質制限をうまく実践するために、食物を角砂糖に換算するという方法が書かれています。これは、私も読んで納得しました。例えば、コーラ590mlには65gの糖分が含まれているそうです。これだけ聞くと「へぇ~」で終ってしまいますが、これを角砂糖に換算すると16個強になります。これを聞くと「え~?」となりませんか?
その昔、Appleのスティーブ・ジョブズがペプシコーラの社長をAppleの社長にスカウトした時の決めセリフが、
「このまま一生、砂糖水を売りつづけるのか、それとも世界を変えるチャンスをつかみたいか。」(ウィキペディアより)だったそうです。さすがジョブズは、糖質に関しても知識があったのですね。
(本当か?(^^))

その他、スポーツドリンクなども、500ml中に33.5gの糖分が含まれているそうですから、角砂糖8個分にもなります。以上をまとめると、次のようになります。

・食パン(6枚切り)1枚 :30g ⇒ 角砂糖 7.5個分
・素うどん一玉=白米一膳 :55g ⇒ 角砂糖 14個分
・コーラ 590ml :65g ⇒ 角砂糖16個分
・スポーツドリンク 500ml :33.5g ⇒ 角砂糖8個分

コーヒーや紅茶に角砂糖を2個以上入れると甘過ぎて飲めなくなりそうですが、私たちは、それ以上の糖分を知らずに摂取していることになります。これを知っているだけで、糖質制限しようという気になりますよね。
特に、白米や食パン、麺類などは砂糖のように甘くないので、お腹いっぱい食べることができますが、それを角砂糖に換算するととんでもない量になってしまいますね。

さて、私も今日から、糖質制限をしようと思います。(笑)

ダイエットに関してはこちらもどうぞ。
・小麦は食べるな! 「ジョコビッチの生まれ変わる食事」 ノバク・ジョコビッチ著 を読む
・私も実践! 「やってみました1日1食!! 」 船瀬俊介著 を読む
・万病が治る! 20歳若返る! 『かんたん「1日1食」!! 』 船瀬俊介著 を読む
・間欠断食は効果抜群! 口ぐせダイエット 佐藤l富雄著 を読む
・ダイエット本の決定版! 「やせる」 勝間和代著 を読む

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このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1
傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)キズ・ヤケドは消毒してはいけない―治療の新常識「湿潤療法」のすべてさらば消毒とガーゼ 「うるおい治療」が傷を治す医療の巨大転換(パラダイム・シフト)を加速する――糖質制限食と湿潤療法のインパクト
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