同時に2つのことをやりなさい! 板倉徹著 を読む [脳に関して]
板倉徹先生の脳の鍛え方に関する本です。
良く知られているように脳細胞は生まれた時は150億個ありますが、1日に10万個死ぬと言われています。(異論はあるようですが…)それによって80歳の時には20歳の2/3になるそうです。分かりやすく言えば、150億円あった貯金が毎日10万円ずつ使う生活をしていると、80歳の時には120億円に減っているという感じでしょうか?(笑)
そして、死んでいくのは刺激されない(使われない)脳細胞だそうです。そして、ピアニストの脳は指が反応する部分だけが異常に発達していることから分かるように脳は鍛えれば鍛えるほど発達すると言います。
そのため、最近は脳を鍛える「脳トレ」がブームになっています。しかし、板倉先生は一部の脳トレ、例えば、四則演算の繰り返しや図形を使った脳トレでは左右どちらか片方の脳しか使わないので効果がないと言います。
それでは、脳の鍛えるべき部分はどこか? という疑問が生じます。
年をとって脳が衰える時、歩いたり動いたりする基本的な動作を司る脳よりも、「抽象的な機能」を扱う前頭前野が衰えるそうです。この脳が衰えると、
・感情をコントロールできない
・想像力の低下
・記憶力の低下
・注意力の低下
などの症状がでるそうです。高齢者がキレることがよくあるのもこの脳の衰えが原因だそうです。それでは、そうならないように脳を鍛えるにはどうしたらよいのでしょうか?
板倉先生は、耳から音を聞くことで側頭葉から前頭葉まで脳全体が鍛えられると主張します。
①耳から音を聞き
②側頭葉で言語として理解し
③前頭葉を使って想像する
つまり、ラジオやオーディオブックなどを聞くと、TVや映画などに比べて画像情報が不足しているため、それを補うために前頭葉を使って脳が想像力で補うために、脳が活性化するということです。そして、側頭葉を鍛えることで記憶力もUPするとのことです。
そして、さらに脳を活性化させるためにはもっと脳に負荷をかける必要があります。それは、「同時に二つのことをやる」ということです。脳は基本的に一つのことに集中する特徴がありますが、
・ラジオでニュースを聞いて資格試験をする。
・オーディオブックを聞きながら書類を書く
などをすることによって、
・記憶力を高める
・頭の回転を高める
・脳の持久力を向上させる
ことができるそうです。
脳は衰えると、同時に二つのことができなくなるそうです。アルツハイマーになると靴を脱ぎながら生年月日を言えなくなるそうで、この方法はアルツハイマーの診断にも使われているそうです。
私たちの世代は、ラジオの深夜放送を聞きながら受験勉強をやっていた「ながら族」が多いと思いますが、これって脳に良かったんですね。(笑)
私もこの本を読んでから、なるべくオーディオブックを聞きながらいろんなことをやるようにしています。
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