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日本はクールか? 日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか 竹田恒泰著を読む [社会]

日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか (PHP新書)
世界から愛されている日本人に関する本です。

著者は、明治天皇の玄孫にあたる竹田恒泰氏です。慶應義塾大学法学部法律学科卒業で、専門は憲法学、史学とのことです。

この本は、2011年の1月に出版され、私はすぐに買って読んだのですが、当時の雰囲気では内容がみんなに受け入れられないのではないか?あまり日本人を持ちあげすぎるのはどうなのか? といろいろと迷ってずるずると時間が経ってしまいました。その頃は、竹田氏もあまりTVなどには出ていなかったので、明治天皇の孫とか玄孫とかいろいろな人がいるけど、なんだかアヤシイな~、と思っていました。(笑)
最近になって、TV番組でも日本ブーム、日本はクールなどいろいろと紹介されているのでこの本の内容もすんなり受け入れられるのではないでしょうか?

この本の帯に書いてある内容を紹介します。
第一章 頂きます 「ミシュランガイド」が東京を絶賛する理由
第二章 匠 世界が愛する日本のモノづくり
第三章 勿体ない 日本語には原始日本から継承されてきた”和の心”が宿る
第四章 和み 実はすごい日本の一流外交
第五章 八百万 大自然と調和する日本人
第六章 天皇 なぜ京都御所にはお堀がないのか
終章 ジャパン・ルネッサンス 日本文明復興
この本を書いた意図を竹田氏の本から引用します。
どうやら今、世界は猛烈な日本ブームに沸いている。日本人は、世界がどれだけ日本に注目しているか、正確に把握しておくべきだろう。日本人が日本人としての誇りを取り戻すことができる最後の機会が到来していると私は確信している。
ペリー来航以来、日本的なものは封建的な古臭いものとして、無価値のレッテルを貼られ、さらに、大戦終結後は、軍国主義の源として完全に否定されてきた。しかし、その日本的なものを近年、世界の人々が高らかに称賛している。日本人は、そのような世界の人々の反応を見て、はじめて日本的なものの価値を再発見しているのである。
日本人はかつて、これほどまでに世界から注目され、愛されることを経験したことがないと思われる。決して舞い上がることなく、冷静に、そして謙虚に、まずこの事実を知ってほしい。最終的な評価は第三者の異邦人ではなく、結局は自分たちで下していかなくてはならないのだから。
2006年に行ったイギリスのBBCが33カ国約4万人を対象とした調査で、「世界に良い影響を与えている国」として最も高く評価されたのが日本だったそうです。この調査は毎年実施されており、日本は3年連続でNo.1だったそうです。残念なことに2009年の調査では、ドイツ、カナダ、英国に続き4位に順位を落としたそうですが、それでも意外な結果です。(うれしいことに2012年には4年ぶりに日本が再びトップになったそうです)

私たちはお隣の中国、韓国からボロクソに言われ続けてきたことや学校で戦前の日本的なものを批判する教育を受けてきたため、体に自虐史観がこびりついていますが、日本の外から見た客観的な状況は違うようです。例えて言えば、クラスのいじめっ子2人に、いつもいじめられて自信をなくしていたけど、実は他のクラスのみんなから好かれており、実際にみんなから嫌われていたのは、そのいじめっ子の2人だったということでしょうか。(笑)

日本の併合のことを激しく糾弾している韓国とは対照的に、50年と韓国よりも長くに日本の統治下にあった台湾は、逆に大の日本好きで有名です。これは、2011年の東日本大震災でダントツの190億円の義捐金を出したことでも分かります。
平成21年(2009)に、交流協会(日本の対台湾窓口機関)が、「台湾における対日意識に関する世論調査」の結果を発表し、台湾人の最も好きな国が日本であることが分かった。
調査の対象となったのは約1000人の男女で、「あなたの最も好きな国(地域)はどこですか?」という質問に対して、中国の2パーセント、米国の5パーセント、台湾の31パーセントなどを差し置いて、38パーセントが「日本」と答えている。

竹田氏は、日本が世界に影響を与えたことはいろいろとあるが、文化の力が大きいのではないかと主張し、その一つの例として、浮世絵を挙げています。19世紀の後半、ゴッホをはじめとした印象派の画家達は、浮世絵の影響を大きく受けていたことが知られています。特にゴッホが広重の名所江戸百景の「大はしあたけの夕立」や「亀戸梅屋敷」を油絵で模写したことは有名です。確かに広重の描いた名所江戸百景の構図や視点は当時のヨーロッパの画家たちを驚かせるだけのインパックトがあったと思いますし、北斎のデッサン力は印象派の画家たちの話題になっていたでしょう。

そして、それが今のマンガやアニメなどの日本のポップカルチャーが世界に広まっていることにつながっていると竹田氏は主張します。ご存じのように日本のマンガやアニメは世界中に広がっています。特にフランスはマンガやアニメが好きなようで、20年以上前にフランスに行った時にホテルでTVの電源を入れたら、見たこともない日本のアニメが放映されていて驚きました。畳のあるどう見ても日本の家の中でおばあちゃんがフランス語を話しているのを見て、思わず笑ってしまいました。
サッカー好きの人たちの間では有名ですが、ジダンをはじめとしたヨーロッパの多くの有名選手が「キャプテン翼」のファンであり、翼にあこがれてサッカーを始めたそうです。考えてみるとこれはすごいことで、マンガ、アニメを通して日本人の考え方や行動を世界中の人たち(特に若い人たち)に伝えることができるわけです。うまく使えば、世界中の人たちを日本の思い通りに洗脳することも可能です。(笑) まあ、これは冗談ですが、なかなか伝わらない日本人である私たちの善悪や道徳の考え方や価値観をマンガやアニメを通して伝えることが可能なのです。これは日本の政治家がどんなに頑張ってもできないことだと思います。
日本嫌いの中国人にしても、子供のころから日本のマンガやアニメ、ゲームなどで育ち、大人になっても日本のAVを見て暮らしているそうです。(^^) 現在の中国は、共産党によって過去の伝統的なものや歴史を破壊されていますので、「クレヨンしんちゃん」などの日本のアニメを見て、「他人に迷惑をかけてはいけない」んだという考え方を学んだという人もいるようです。

そして、日本の歴史に関してです。私たちは日本の歴史が2000年以上あることについてあまり特別な意味を感じていませんが、竹田氏の記載を読むとそのすごさが分かります。
二千年以上も国を守ったという奇蹟
日本が二千年以上国家を営んできたことは世界史の奇蹟に違いない。その歴史がいかに長いかは、他の国と比較すると分かりやすい。日本に次いで長い歴史を持つ国はデンマークである。デンマークは建国から千数十年が経過したが、それでも日本の半分以下である。第三位は英国で千年に満たない。アメリカとフランスは歴史が浅く、中国に至ってはまだ六十年程度の歴史しかない。
よく中国四千年の歴史と言いますが、中国は周辺の民族から侵略されてきた歴史があるだけで、国としての連続性はありません。現在の中国は、その前の清朝とは全く関係がなく戦後共産党が立ちあげてからの歴史しかないのです。確かに竹田氏の言うとおりでこれはすごいことだと思います。

日本についてよく知りたい人にはお勧めの一冊です。

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カモミール

simpleさんのブログはすごいね。感心して見てます。時々ですが・・・
長谷川きよしの情報です。明日12月3日徹子の部屋に長谷川きよし出演です。歌も歌うようです。録画してみてください。是非・・・
by カモミール (2012-12-02 23:21) 

Simple

カモミール さん

いつもご覧頂きありがとうございます。
長谷川きよしの情報ありがとうございます。
でも、家のTVは録画機能がないのです...(‐‐;
あまりTV見ないもので。
YouTubeに上がらないかな。
by Simple (2012-12-03 21:44) 

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