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映像の迫力が素晴らしい! 「クライマー パタゴニアの彼方へ」を見る。 [クライミング]

クライミングに関する映画です。
昨日から公開でしたが、今日の朝一番で見てきました。
いや~、良かったです! まずは映画の予告篇をご覧ください。


【以下、ネタバレがありますので注意】
とにかく、パタゴニアにそびえ立つセロ・トーレの映像が美しいです。
そして、天にそそり立つ垂壁をフリークライミングするデビット・ラマを撮影するヘリコプターからの映像の迫力が素晴らしいです。

以前紹介したアルパインクライ―マーである山野井泰史氏(http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2013-12-14)も25年前に、パタゴニアのセロ・トーレの隣にあるフィッツロイを登頂しています。パタゴニアは、「三日続けて晴れることはない」と言われるほど、とにかく天気が不安定な場所だそうで、しかも荒れる時はヒマラヤ以上の暴風が吹き荒れるそうです。山野井氏はその極寒の暴風の中、何日もビバーグを繰り返して奇跡的に登頂に成功したそうです。
そして、セロ・トーレもそうでしょうが、フィッツロイは、登頂の喜びもつかのま、降りるのも大変だったようです。
これがヨセミテやトールであれば、登りきってしまえばあとは楽な下降が待っているだけに「ついに抜け出した」という感慨だけで歓喜にひたれる。だが、フィッツロイは、そのあと登りに倍する困難が待ち受けている懸垂下降が残されていた。頂上で歓喜にひたり、それだけ身も心も緊張を緩めてしまえば下降の余力がなくなることを山野井は承知していた。
(「ソロ」丸山直樹著より)
この映画では、降下の時の困難さはそれほど強調されていませんでしたが、基本的にクライミングは登るよりも下る方が難しいものです。エベレストなどの登山でも登頂後の下山する時に遭難することが多いそうです。
セロ・トーレは、タワーのような山ですからどこのルートで降りても簡単なルートはないでしょう。そして天候によってはさらに過酷な状況になってしまいます。TV番組のように、ヘリで降りられれば楽ちんでしょうが。(^^)

デビッド・ラマは、アルパインクライミングとは異なり、あくまでも素手で登る「フリークライミング」に拘って、挑戦を続けます。「フリークライミング」に関してウィキペディアから引用します。(下線は私が引きました)
ロッククライミングの内、安全のため確保用具は使用するが、それに頼ることをせず自己の技術と体力で岩を登るものを指す。登りきった結果、確保用具を使用しないで登ったのと同じなので「フリー」の名が付く。 人為的、人工的な支点に手足をかけたり、アブミ(短い縄ばしご状のもの)などの道具をそれに取付けて、登る際に人工的支点に直接体重をかけて使用する人工登攀と対比される。基本的に、元来そこにある自然の造形(岩の出っ張りやポケット)などだけを利用して登る。ロープを掴んだり、ボルトなどの人工物を持ったり、足場にして登った場合は、フリークライミングとは見なされず、人工登攀の一部と見なされる
この映画でも、デビッド・ラマは、2回目のチャレンジで登頂に成功しますが、途中のクライミングでボルトやカラビナを利用して登ったため、「フリークライミング」とは見なされず3度目のチャレンジを行うことになります。
そして、3回目のチャレンジで、見事フリークライミングで登頂を果たしますが、最後のクライミングが圧巻です。登頂までの最後のピッチは、ロープは付けていますが、ほとんど安全確保しないで登っていたため、「落ちたらどうするんだ」、「早く確保しろ」、とハラハラして手に汗握って見ていました。(笑)

そして、登頂後の歓喜の中、映し出されるセロ・トーレの頂上からの眺めが素晴らしい。
クライミングに興味がある方も、ない方もぜひ見て欲しい作品です。
(上映されている映画館が少ないのが残念です)

クライミングに関しては、こちらもどうぞ。
・凄過ぎる山との戦い 垂直の記憶 山野井泰史著 を読む
・「フリーソロ」という信じられない世界
・ユージ ザ・クライマー―世界最強のクライマー平山ユージのライフストーリー
・K2の東壁に挑む 「孤高の人」 坂本眞一著 を読む

このブログの目次です。
http://simple-art-book.blog.so-net.ne.jp/2010-04-17-1
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